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「命あっての物種」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

日本語には、色々な言葉の種類がありますが、その中でもことわざは独特の趣や意味を持っています。

その中でも「命あっての物種」という言葉は、私達の会話の中で時折、耳にすることのある言葉でしょう。

「命あっての物種」ということわざを会話の中で何気なく使っていることもあるでしょうが、「命」がなければ、どんなことでもなし得ることなできません。

では「命」「物種」を含んだこのことわざは、どのような意味がいるのでしょうか?

「命」という重要なキーワード含む「命あっての物種」の意味や使い方などを見ていこうと思います。

命あっての物種

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「命あっての物種」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「命あっての物種」の意味とは?
  • 「命あっての物種」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「命あっての物種」の言葉の使い方
  • 「命あっての物種」を使った例文
  • 「命あっての物種」の英語
  • 「命あっての物種」の語源
  • 「命あっての物種」を似ていることわざ


「命あっての物種」の意味とは?

「命あっての物種」の意味とは?

「命あっての物種」ということわざの中にあるでしょうが、「物種」「物事の元となるもの」という意味があります。

この意味を踏まえて、「命あっての物種」の内容を見ていくと、「どんなことも命あればこそできる」という解釈ができます。

別の見方をするなら、「命を軽く見たり、扱ったりすることなく、生きることを大切にしていくこと」と言うこともできるかもしれません。

自分の周りを見渡してみると、いつも必要以上に頑張りすぎている人がいるのではないでしょうか? そのような時にんな時に、「あまり無理するなよ」ということを言う代わりに、このことわざを用いて相手を励ますことができます。

  • 「命あっての物種」の読み方
  • 「物種」で間違いやすいこと

「命あっての物種」の読み方

「命あっての物種」は、「いのちあってのものだね」と読みます。

「物種」で間違いやすいこと

「物種」はあまり聞く機会が少ない言葉ですが、前述の通り、「物事の元となる根本的なこと」を表していますが、この「物種」は物の種子という意味で使われています。

しかし、これを「命あっての物だね」と勘違いする人もいるかもしれません。

「物種」「物」+「だね」

(助動詞)として使うことは間違いになりますので、注意が必要です。



「命あっての物種」の類語や言い換え・似た言葉

「命あっての物種」の類語や言い換え・似た言葉

では、「命あっての物種」の意味に似ている言葉としては、どのような言葉がarでしようか?

  • 「唯一の救い」

「唯一の救い」

「唯一の救い」という表現が、「命あっての物種」の類義語として挙げられます。

この言葉の意味は、「それ意外にはない救い」ということになります。

「今回失敗したけど、命があったことが、唯一の救いだよ」

このような使い方がありますが、「どんなに大きな失敗をしても、無事に生きているのだから、また、チャレンジすることができる」ということになるでしょう。

「命あっての物種」の言葉の使い方

「命あっての物種」の言葉の使い方

「命あっての物種」の使い方は、一見、難しそうに感じるのですが、決してそう難しく考える必要ではありません。

いつも仕事に熱中し過ぎて、今にも倒れそうな人に対して、「あまり無理をしないようにね」という言葉の代わりに「命あっての物種だよ。少しインターバル取った方がいいよ」と優しく声をかけたりします。

また、無茶ばかりをする人にも「命あっての物種だよ。危険なことはしないで」と注意することもできることわざなので、簡単に使える表現として意外に便利なものなのです。

この言葉は、大抵、相手を諭す場合に使われることが多いですが、あまりにも目に余るような行動や言動をする人を戒める場面にも使われることがあります。



「命あっての物種」を使った例文

「命あっての物種」を使った例文

では、「命あっての物種」がどのような場面で使われるか、例文を見ていくことにします。

  • 命あっての物種」の例文1
  • 命あっての物種」の例文2
  • 命あっての物種」の例文3

命あっての物種」の例文1

「命あっての物種なんだから、今はじっくりと休憩して、力を蓄えておくことだよ」

前の項で触れたように、相手を諭したり、あるいは戒めたりする時に使います。

「命あっての物種」は、この例文にあるように、相手を心配して諭す場面で使われることが典型的な用法といっても過言ではありません。

この言葉の奥底にあるのは、相手に対する労わりや心配の気持ちで、相手をかなり思っていないと自然と出てくることはない言葉かもしれません。

命あっての物種」の例文2

「明日が頑張れるから、今日の命を大切にしなくちゃならない。命あっての物種なのだから、休むことだって大切なこと」

この時の意味も、明日の活動のために、今はしっかりと休んで英気を養っておくことを使えようとしています。

命あっての物種」の例文3

「そんな堕落した生活を送っていると身体を壊してしまうよ。命あっての物種なんだから、少しは改めた方がいいよ」

これは不摂生な生活をしている人に対して、注意を喚起したり、戒めていることになります。

このようなケースで、「命あっての物種」を使うことも典型的用例の1つです。

「命あっての物種」の英語

「命あっての物種」の英語

「命有っての物種」を英語で訳すなら、“without life, there is nothing,don't waste your life”となるでしょう。

「命あっての物種」の語源

「命あっての物種」の語源

植物は種子から生えてきますので、種子がなければ育成も成長もすることはできず、このような考え方が「命あっての物種」の由来となっています。

どのような種子を持っていても、その種子そのものが枯れていては成長することができませんし、花や実すら付けることはないので、いかに立派な行いをしたとても、例え命を削るように必死に頑張って働いたとしても、死んでしまえば結局何もならず、 それで終わりになってしまい、努力が報われません。

その結果、名声もお金も手にすることなく、寂しく逝ってしまうので、この言葉は、そのようなことを避けるようなことを諭しているわけです。

命を維持して行き続けることで、初めて名声も財産も意味を持つようになるのですから、全ての終わりを意味する「死」は何としても避けなければなりません。

まさに「命あっての物種」ということです。

「命あっての物種」を似ていることわざ

「命あっての物種」を似ていることわざ

また、「命あっての物種」と似ていることわざもいくつかかありますので、それらを見ていくことにしましょう。

  • 「死んで花実の咲くものか」
  • 「身がありて奉公」
  • 「命に過ぎたる宝なし」

「死んで花実の咲くものか」

「死んで花実の咲くものか」ということわざを耳にしたことのある人もいるでしょうが、このことわざの意味は、枯れた木に花や実がならないことから、死を望むものに対しては、 「命を無駄にしてはダメだ。何もならない」と諭している言葉です。

花、実は「良い結果」を表しているので、「生きながらえることで、必ずさえ良いことが訪れる」と言うことを意味している諭し的な言葉なのです。

「身がありて奉公」

この言葉の中にある「奉公」とは、「主人に勤めることや他家に勤めること」「国家や朝廷に力を尽くすこと」という意味があります。

サラリーマンでは「奉公」という言葉は馴染みの少ない言葉かもしれませんが、上司などが「主人」というニュアンスになるでしょう。

この言葉は「働き過ぎて死んでしまったら、もうそれ以上に主人や会社のために働くことはできない」ということを説明しています。

「命に過ぎたる宝なし」

このような言葉もありますが、このことわざの意味は、「命に勝る宝ものは、この世にない」ということになります。

言い換えると、「もっと命を大切にしなさい」ということになるでしょうか。

icon まとめ

「命あっての物種」ということわざの意味を調べていくと、何故か今のビジネスマンのことを相手に言っているような気になってきます。

いつもバタバタと慌ただしく働いている「企業戦士」に対する忠告のような気がしてならないのです。

今のビジネスマンは、自分の身を削りながら働いているイメージが残っているからです。

「働き方改革」と叫ばれている昨今でも、まだまだ忙しくして、健康を損なう人も少なくもありませんので、このことわざの意味を噛みしめて、生活を送るべきなのかもしれません。