「猪突猛進」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「猪突猛進」の意味や読み方を紹介します。
さらに「猪突猛進」の類語や使い方、「猪突猛進」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「猪突猛進」の意味とは?
- 「猪突猛進」の類語や言い換え
- 「猪突猛進」の使い方
- 「猪突猛進」を使った例文と解釈
- 「猪突猛進」をいい意味に置き換えた熟語
「猪突猛進」の意味とは?
「猪突猛進」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
比較的有名な四文字熟語ですので、知っている人も多いでしょう。
ある人は日頃から、「あなたは猪突猛進な人だね」と言われているかもしれません。
あるいは、今回「猪突猛進」という言葉と初めて接した人もいるかもしれません。
今回は「猪突猛進」の読み方や意味を紹介します。
- 「猪突猛進」の読み方
- 「猪突猛進」の意味
「猪突猛進」の読み方
「猪突猛進」は「ちょとつもうしん」と読みます。
「猪突」は「ちょとつ」、「猛進」は「もうしん」と読みます。
四文字熟語として知られる「猪突猛進」ですが、実は「猪突」と「猛進」はそれぞれが熟語で、単独で使われる事もあります。
ここでは「猪突猛進」は「ちょとつもうしん」と読む四文字熟語だと知っておきましょう。
「猪突猛進」の意味
「猪突猛進」は、先述した通り、「猪突」と「猛進」に分ける事ができる言葉です。
「猪突」には、いのししが真っ直ぐに進むように、向う見ずに突き進む事という意味があります。
みなさんが持っている、いのししのイメージそのままではないでしょうか。
さらに「猛進」には、何物も恐れず、激しい勢いで突き進む事という意味があります。
二つの言葉はほとんど同じ意味ですが、同じ意味の言葉を重ねる事で、それぞれの言葉の意味を強化しています。
そのため「猪突猛進」は、いのししのように「向う見ずに、何事も恐れずに突き進む様子」という意味があります。
「猪突猛進」の類語や言い換え
「猪突猛進」の類語や言い換えられる言葉を見て行きましょう。
どのような言葉と「猪突猛進」は言い換える事ができるでしょうか。
- 「突進」【とっしん】
- 「直進」【ちょくしん】
- 「盲進」【もうしん】
- 「ダッシュ」【だっしゅ】
「突進」【とっしん】
「突進」は、目標に向かってまっしぐらに突き進む事という意味があります。
さらに「一気に進む事」という意味もあります。
スポーツでは「突進」という言葉が良く使われます。
野球のランナーがホームに「突進」する、ラグビーの選手がボールを持っている相手選手に『突進する』などという使われ方をします。
一直線に、一気にというイメージが、「猪突猛進」という言葉に近いかもしれません。
「直進」【ちょくしん】
「直進」という言葉も良く使われます。
自動車を運転する人なら、カーナビから「直進です」という言葉を毎日のように聞かされているかもしれません。
「直進」には「まっすぐ進む」という意味があります。
「猪突猛進」という言葉にも、直線的に進むという意味がありますから、置き換えが効くような似た言葉と言えるでしょう。
「盲進」【もうしん】
「猪突猛進」という言葉のネガティブな意味を、他の言葉に変換すると、「盲進」になるかもしれません。
「盲進」は「もうしん」と読みます。
「盲進」には、考えもなくめくら滅法に突き進むという意味があります。
ビジネスシーンで、上司などに「盲進」タイプの人がいると、部下は大変な苦労をするかもしれません。
「猪突猛進」と表現したいけれど、もっとはっきりネガティブな意味だと相手に伝えたい時は、「おまえは盲進している」など「盲進」という言葉を選んで使いましょう。
「ダッシュ」【だっしゅ】
「猪突猛進」を英語にすると、「ダッシュ」という言葉が近いかもしれません。
「ダッシュ」は誰でも日常的に使っているような、とても有名なカタカナ語のひとつです。
「ダッシュ」には、スポーツなどで激しい勢いで突進するという意味があります。
ビジネスシーンでも「ダッシュ」という言葉は比較的頻繁に使われます。
すぐに仕事を終わらせる事を「ダッシュで仕事を終わらせます」と言いますし、飲み会などに急いで駆け付ける時も「ダッシュで向かいます」などと言います。
「猪突猛進」とは少し意味合いが違いますが、「突進する」の英語バージョンとして覚えておきましょう。
「猪突猛進」の使い方
「猪突猛進」は、いのししのように向う見ずに、激しい勢いで突き進む様子を言葉にしたものです。
「あの人は真っ直ぐだな」とか、「すごい勢いだな」と感じた時、「ちょっと向う見ずすぎるな」と感じた時などに、「猪突猛進」という言葉を使ってみましょう。
また「猪突猛進」には「いのしし」という言葉が入っていますから、どちらかと言えば、いかつい男性に向けて使った方がいいかもしれません。
ボディラインが細く小さな女性に対して「猪突猛進」を使うと、少しイメージと違ってしまう可能性があります。
また「猪突猛進」は、ポジティブな意味では「何事も恐れずに突き進む」という意味になり、ネガティブな意味では「向う見ずに突き進む」という意味になります。
どちらかと言えば、ネガティブな意味で使われるケースが多いので、誰かを褒める時に使う時は他の言葉を選びましょう。
「猪突猛進」を使った例文と解釈
「猪突猛進」を使った例文を紹介して行きます。
例文を見て行く事で、さらに「猪突猛進」の意味や使い方が見えてくるのではないでしょうか。
- 「猪突猛進」の例文1
- 「猪突猛進」の例文2
- 「猪突猛進」の例文3
「猪突猛進」の例文1
日常生活における「猪突猛進」を使った例文を紹介して行きます。
「弟は、『猪突猛進』な性格だから、いつも壁にぶち当たっている。しかし、めげないのがいい所だ」、「私は『猪突猛進』な性格だと良く言われる。確かに夢中になると周囲の人が見えなくなってしまう」などです。
勢いよく進めるといういい点もありますが、周囲が見えなくなるのが玉に傷です。
「猪突猛進」の例文2
続いてビジネスシーンにおける「猪突猛進」を使った例文を紹介して行きます。
「営業三課の家長が『猪突猛進』過ぎて、部下がついて行けない」、「会議に『猪突猛進』なメンバーばかりがそろっているから、話がかみ合わない」などです。
職場に「猪突猛進」なスタッフがいると、周囲の人が振り回されてしまいそうです。
「猪突猛進」の例文3
最後に恋愛の場面における「猪突猛進」を使った例文を紹介して行きます。
「私は彼女の事が好きだから『猪突猛進』と言われても、好きな気持ちを伝え続けた。結果的に結婚できたのだから、私は間違っていなかった」、「彼氏とテーマパークに行った時、彼は目的の乗り物に『猪突猛進』に走って行った。その結果、池に落ちてびしょ濡れになったのは笑った」、「彼の『猪突猛進』なアプローチの結果、私達は出会って三日で結婚する事になった」などです。
最近は草食男子という言葉があるように、女性に積極的ではない男性が多いようです。
「猪突猛進」なくらいの男性の方が、好きな女性と付き合える可能性が高くなるかもしれません。
「猪突猛進」をいい意味に置き換えた熟語
「猪突猛進」のポジティブな意味だけを抜き出した四文字熟語があります。
それが「勇往邁進」です。
「勇往邁進」は「ゆうおうまいしん」と読みます。
目標に向かって、恐れる事無く突き進む様子を言葉にしたものです。
「勇往」は勇気を出して行く事という意味があり、「邁進」には勇敢に突き進む事という意味があります。
「猪突猛進」を褒め言葉として使いたい人は、ネガティブな意味で使っていると誤解されるのを避けるために、「勇往邁進」という言葉を使うようにしましょう。
「猪突猛進」という言葉の意味を見てきました。
基本的に「猪突猛進」はネガティブな意味で使うのですが、どことなく憎めない感じもします。
もし誰かに「猪突猛進」という言葉をかけたくなったら、ポジティブな意味だと伝えるために、表情や声のトーンを工夫してみてはいかがでしょうか。
または「勇往邁進」という言葉に変換しましょう。