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「品行方正」の意味とは?反対語、使い方や例文を紹介!

「品行方正な人物」と聞くと、「聖人君子」を連想して、どことなく取り付きにくい感じがします。

いかにも、凡人とは一線を画しているようなイメージですが、よくよく調べてみると、普通に正直な人であったり、真面目な人であったりするのが、度を超して、極端に正直や真面目な状態になったような姿を指す言葉のようで、はるか遠くにいる人でもないようです。

品行方正

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「品行方正」の意味とは?反対語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「品行方正」の意味とは?
  • 「品行方正」の言葉の使い方
  • 「品行方正」を使った例文
  • 「品行方正」の反対語
  • 「品行方正」の英語
  • 「品行方正」と「清廉潔白」との違い
  • 「品行方正」な人の特徴


「品行方正」の意味とは?

「品行方正」の意味とは?

四つの漢字から成る四字熟語です。

「品」は、口を3つ並べて、多くの意で使われていたものが、転じて個々のものを指すようになり、ひいては、ものの善し悪しや値打ちを表す意味となりました。

従って、人柄や人格を指す言葉だとも言えます。

「行」は、古くは四つ角の象形文字で、通り道や行くことを表すことから、行いの意を指すようになります。

「方」は、牛が引く犂の尖った部分の形を基にした文字で、きちんとしていて正しいという意を表します。

「正」は、間違いが無く正しい、偽りのないことを表します。

これらを総合して、「行いや考えがきちんとしていて正しく、品格も備わって、行いだけでなく、その底にあるこころまでも立派である様」を指す四字熟語です。

1-1「品行方正」の読み方

「ひんこうほうせい」と読みます。

読み違えやすいのには「ひんぎょうほうせい」がありますが、「行」が、「行(おこな)い」「行(こう)動」の意を表していることが理解できていれば、早々読み違えることはありません。



「品行方正」の言葉の使い方

「品行方正」の言葉の使い方

とにかく真面目で、行いや人格が優れているだけでは、ありません。

その行いの中でも、人としての品格、特に、道徳的な意味合いにおいて、優れた人に対し、「品行方正な人物だ」「品行方正を心がけている人だ」「品行方正をめざしたい」などと、当然のことですが、プラスイメージで使います。

しかし、概して、品行方正な人は、常に、真面目で、乱れたり崩れたりすることがないので、逆に言えば、融通が利かず、面白みや冒険心に欠ける面があります。

それで、若干、揶揄する意味を込めて、相手をひやかす言葉として「何、品行方正ぶっているんだ」といった使い方もします。

「品行方正」を使った例文

「品行方正」を使った例文
  • 「品行方正」の例文1
  • 「品行方正」の例文2
  • 「品行方正」の例文3

「品行方正」の例文1

山田君は、今時、珍しく非常に真面目で、品行方正を絵に描いたような好青年だ。生涯の伴侶には、彼のような人柄の人を見つけることだ。

「品行方正」の例文2

彼の品行方正のところは認めるし、尊敬もするけど、あんなふうに、常に正面切ってこられたのでは、こちらまで、何となく堅苦しくなってしまうことがあります。でも、そのぶれない姿勢こそが、品行方正たる所以でしょうから、仕方ないです。

「品行方正」の例文3

「今日は、また、どうしたの、妙に、品行方正ぶっちゃって、似合わない、似合わない。いつもの下品で結構、当たって砕けろの悪逆非道の山ちゃんでいてくださいよ」



「品行方正」の反対語

「品行方正」の反対語

「品」は、道徳的な観点から観て、人柄が優れており、人格的にみても、申し分ないことを示しています。

また、「方正」は、きちんと正しいことを表しています。

従って、これらの反対を意味することばを探すことが、反対語を見付けることになります。

そこで、行動が正しい「方正」と違って、道理に外れた行動をするという意味の「非道」が、あげられます。

「非道」とは、道理や人情に反することを意味していますので、真逆の行いだと言えます。

この「道理に非ず」どころか、道理や人情そのものが無いという意を表す「無道」を含んだ四字熟語もあります。

整理してみると、以下のようになります。

「悪逆無道」…世の道理や人情に反した際立つ悪事の意を示す「悪逆」と、道を外す、つまりは、道理にはずれていることを意味する「無道」という、両者共に、同じような意味をもつ熟語を重ねて、強調した四字熟語です。

ものの道理や人情に外れた悪の行いや道理に外れた行いを表しています。

「悪逆非道」「悪逆」の部分は、「悪逆無道」と同じ意味を表しています。

「無道」「非道」となっていますが、「道理に非ず」ということで、同様に、ものの道理や人情に外れた悪の行いなどを表していて、「悪逆無道」と、大きな違いはありません。

「暴虐非道」「暴虐」の部分が違っていますが、わけもなく人の命を奪うなど、およそ考えられない、許容範囲をはるかに逸脱した行為の意を表しています。

悪事の内容が、他とは、吐出して激しいものになっていますが、象徴としてあげられているわけで、他の言葉と大きく違う訳ではありません。

「品行方正」の英語

「品行方正」の英語

英訳すると、行為や行動がすばらしいという意味で、以下のように訳されます。

“irreproachableconduct”(落ち度がない、非の打ち所がない・行為、品行)

“goodconduct”(よい、好ましい・行為、品行)

“highmorals”(高い・品行、素行)

“amoralman”(品行方正な人)

「品行方正」と「清廉潔白」との違い

「品行方正」と「清廉潔白」との違い

「品行方正」は。

行いや考えが正しく、その上に、品格も備わっていて、行いだけでなく、こころまでも立派である様をいう熟語です。

それに対して、「清廉潔白」とは、心が清くて私利私欲の全くない「清廉」という熟語と、その行いや心が、白の色に象徴されるように、一点の汚れもなくきれいで正しく、やましいところが、一つもないことを表す「潔白」という二つの熟語から成る、有名な故事成語です。

こうして並べてみると、どちらも後ろめたいような行動は、ただの一点もなく、正しいことを真すぐに、誠実に行う姿が想像されます。

従って、両者は同じ意味合いに類する言葉であることが分かります。

違いを見付けるなら「品行方正」が、主に言動の様子に関するものであるのに対して、「清廉潔白」は、心のもちように関するものであることが、両者の違うところです。

「品行方正」な人の特徴

「品行方正」な人の特徴
  • 場の雰囲気に合わせられる
  • 極めて真面目な性格
  • 心に長けている
  • 陰口を叩かない
  • マナーを身に付けている

場の雰囲気に合わせられる

「おれが、おれが」のタイプではありませんから、場の空気を読む力にも長けていて、上手に場に溶け込んでいけます。

自説で引き回したり、不利な意見を無視したりといったことも行わなずに、公平な立場で、評価、判断等をすることができます。

極めて真面目な性格

道路を横断するにしても、近くに信号や横断歩道があれば、遠回りでも必ずそこで渡るような真面目さです。

もちろん、人の目があろうとなかろうと、行動は変わりません。

約束の時間よりは前に来る、約束は忘れない、ダブルブッキングなどは、皆無です。

そんな、些細なことにも品行方正な面が、垣間見えます。

心に長けている

常に冷静かつ平常心で、ことに当たることができます。

つまりは、自分の感情をコントロールすることができ、人前で感情をあらわに気色ばんだり、激怒したりすることなどは、ほとんどありません。

陰口を叩かない

日頃から「品行方正」な態度でものごとにあたり、いつ問われても困らないような陰ひなたのない暮らしぶりで、特定の人物や事象について、陰で、批判したり、反論したりといった卑怯な行動は、一切ありません。

マナーを身に付けている

様々な場での立ち振る舞いが見事で、一般常識をしっかりと身に付けていることがわかります。

これも、何事も中途半端に終わらせない、ある一定の水準までには到達させるという基本的な生活習慣が生み出した結果だろうと思います。

icon まとめ

誰にでも公平に接し、陰ひなた無く、真正面から正直に取り組む姿勢こそが、品行方正の基本です。

そのためには、いつもぶれない確かな評価基準をもち、自己をしっかりと確立しておくことが、確かなキーポイントとなります。

要は、周りに左右されない、確固たる自分を作り上げることが、大事です。

いずれにせよ、品行方正な人は、好感を得るようです。