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「外連味(ケレン味)」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

「外連味(ケレン味)」とは、「実際よりも凄いものであるようにはったりを利かせること」「世間一般の人々に受けるようにごまかして見せること」です。

「外連味(ケレン味)」「意味・類語・言い換え・使い方・例文・由来・英語・言葉と解釈」などについて、詳しく説明していきます。

外連味(ケレン味)

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「外連味(ケレン味)」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「外連味(ケレン味)」の意味とは?
  • 「外連味(ケレン味)」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「外連味(ケレン味)」の言葉の使い方
  • 「外連味(ケレン味)」を使った例文
  • 「外連味(ケレン味)」の由来
  • 「外連味(ケレン味)」の英語
  • 「外連味(ケレン味)」を使った言葉や意味を解釈


「外連味(ケレン味)」の意味とは?

「外連味(ケレン味)」の意味とは?

「外連味(ケレン味)」の意味は、「実際よりも凄いものであるように大げさにはったりを利かせること」「世間一般の人々に受けるように自分・作品・製品などをごまかして見せること、飾り立てること」を意味しています。

「外連味(ケレン味)」とは世間や人々に高く評価してもらうために、自分や作品を実物以上に凄いものであるかのようにはったりを効かせていることですが、「外連味(ケレン味)」はあってもなくてもその人・作品を褒める意味合いがあります。

  • 「外連味(ケレン味)」は基本的に肯定的な評価で使われやすい

「外連味(ケレン味)」は基本的に肯定的な評価で使われやすい

例えば、「外連味(ケレン味)のない文章・作品」「外連味(ケレン味)の利いた演出・映画」も、どちらもそれぞれに文章・作品・演出・映画を高く評価しているという意味合いになります。

「外連味がない」という時には「飾り立てていない正直・素朴な魅力」があるということになり、「外連味がある」という時には「派手な演出・装飾が為されていて見ごたえがある」という解釈になることが多いのです。

しかし、「この作品は外連味(ケレン味)ばかりで内容がない」というように低い評価をする際にも用いられることはあります。



「外連味(ケレン味)」の類語や言い換え・似た言葉

「外連味(ケレン味)」の類語や言い換え・似た言葉

「外連味(ケレン味)」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「外連味(ケレン味)」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

  • 「はったり」
  • 「誤魔化し」【ごまかし】
  • 「受け狙い【うけねらい】」

「はったり」

「外連味(ケレン味)」の類語・言い換えとして、「はったり」があります。

「はったり」というのは、「自分を実際以上に力のある存在として見せるために、大げさに言ったり見せたりすること」「相手を威圧するために強気な態度を示すこと」ですが、「外連味(ケレン味)」には「はったりを利かせて見ている人を驚かせたり感動させたりすること」の意味があります。

そのため、「外連味(ケレン味)」の類語として、「はったり」を上げることができます。

「誤魔化し」【ごまかし】

「外連味(ケレン味)」の類語・似た言葉として、「誤魔化し」があります。

「誤魔化し」というのは、「相手を欺いたり騙したりすること」「自分・作品などを実物以上に優れているように見せかけて騙すこと」を意味しています。

「外連味(ケレン味)」にも、「自分・演劇・作品を実物以上に見せかけてごまかす」という意味があるので、「外連味(ケレン味)」と似た言葉として「誤魔化し」を上げることができるのです。

「受け狙い【うけねらい】」

「外連味(ケレン味)」の類語・言い換えとして、「受け狙い」があります。

「受け狙い」というのは、「世間一般の価値観や感性に合わせることで大衆(人々)に認められることを狙うこと」「世間の人々に評価されるために分かりやすい作品を作ったり演技をしたりすること」を意味しています。

「外連味(ケレン味)」は世間や人々に認められるために過剰演出することなので、「外連味(ケレン味)」「受け狙い」という言葉で言い換えることができるのです。

「外連味(ケレン味)」の言葉の使い方

「外連味(ケレン味)」の言葉の使い方

「外連味(ケレン味)」という言葉は、世間一般に受けることを狙って過剰なまでに装飾したりはったりに近い演出をしたりしている人物・演劇・作品(製品)などに対して使います。

「外連味(ケレン味)」は良い意味でも悪い意味でも使える言葉ですが、「外連味たっぷりの演技」「外連味のない素朴な生き様」といった表現は、基本的にプラスの評価を下している表現になります。

「外連味(ケレン味)」という言葉には、「オーソドックス(正攻法・正統的)ではない+目立って人に受けるための誤魔化しをしている・はったりが利いている」というニュアンスがあり、分かりやすい形で派手な飾り立てをしてはったりを利かせている人物・作品に対して、「外連味(ケレン味)」という言葉を使用することができます。



「外連味(ケレン味)」を使った例文

「外連味(ケレン味)」を使った例文

「外連味(ケレン味)」を使った例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「外連味(ケレン味)」を使った例文について紹介していきます。

  • 「外連味(ケレン味)」の例文1
  • 「外連味(ケレン味)」の例文2
  • 「外連味(ケレン味)」の例文3

「外連味(ケレン味)」の例文1

外連味(ケレン味)を利かせた演劇の台本だったが、大げさにも見える演出のすべては、演劇を見ている観客を感動させるために計算され尽くしたものであった。

「外連味(ケレン味)」の例文2

芸能界は俳優(女優)でも歌手(アーティスト)でも、はったりで飾り立てた外連味(ケレン味)だけで長く売れ続けられるほど甘い世界ではなく、最後はやはり実力がないと生き残ることはできない。

「外連味(ケレン味)」の例文3

資産数千億円ともいわれる世界的な大富豪として知られる彼だったが、外連味(ケレン味)のない質素で誠実な生き方が、多くの人々の尊敬と興味を集め続けている。

「外連味(ケレン味)」の由来

「外連味(ケレン味)」の由来

「外連味(ケレン味)」の由来は、江戸末期の歌舞伎の世界における「正統ではないとされる過剰演出」「邪道・外道(外連)とされる演技ではない大掛かりな仕掛け」にあると言われています。

歌舞伎において宙乗り、空を飛ぶ演出、大掛かりな仕掛けのことを、「はったりで非正統の外道(外連)」と呼んでいたことから、「外連味」という言葉が生まれたのではないかと推測されています。

「外連味(ケレン味)」という言葉が一般的な言葉として使われるようになったのは明治時代に入ってからで、その後に「はったり・ごまかし・過剰演出」のことを意味するようになりました。

「外連味(ケレン味)」の英語

「外連味(ケレン味)」の英語

「外連味(ケレン味)」の英語は、“bluff”(はったり)や“claptrap”(はったり・戯言)、“trickery”(ごまかし)、“deception”(形式ばった英語表現のごまかし)になります。

“tricker yor bluffing”で、「ごまかしやはったりの外連味」といったニュアンスを伝えることができます。

“put up a bluff”「はったりを利かせる」となり、「演出する」を意味する“produce”“direct”なども外連味に相当する英語表現になります。

「外連味(ケレン味)」を使った言葉や意味を解釈

「外連味(ケレン味)」を使った言葉や意味を解釈

「外連味(ケレン味)」を使った言葉やその意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 「外連味(ケレン味)のない文章」
  • 「外連味(ケレン味)たっぷりの演技」
  • 「外連味(ケレン味)の利いた作品」

「外連味(ケレン味)のない文章」

「外連味(ケレン味)のない文章」というのは、派手な文体の装飾をしておらず、凝った文言の修辞(レトリック)を用いていない素朴な味わいのある文章のことです。

「外連味(ケレン味)のない文章」とは、「自分の知識・教養をひけらかすような文章」「レトリックの技術を複雑に駆使した文章」ではない飾り立てていないシンプルな文章のことなのです。

「外連味(ケレン味)たっぷりの演技」

「外連味(ケレン味)たっぷりの演技」というのは、観客を分かりやすく喜ばせるための仕掛け・工夫を随所にちりばめた過剰に演出された演技のことです。

「外連味(ケレン味)たっぷりの演技」には、わざとらしいほどに大げさな表情・演出が施されていて、「観客を作品・人物に共感させて泣かせるため(怒らせるため)の分かりやすい場面」が多く準備されているのです。

「外連味(ケレン味)たっぷりの演技」に見られる大げさな表情・態度や派手な仕掛けというのは、見る人によって好き嫌いが大きく分かれやすい特徴があります。

「外連味(ケレン味)の利いた作品」

「外連味(ケレン味)の利いた作品」というのは、「観客・読者を喜ばせたり感動させたりするための工夫を分かりやすく施している作品」ということです。

「外連味(ケレン味)の利いた作品」は、本格的な芸術作品や文学・哲学の作品としては内容が薄くなりがちであり、一般的に大衆向けのエンターテイメント作品(娯楽作品)として制作されていることが多くなっています。

「外連味(ケレン味)の利いた作品」は、視覚的に人を興奮させる刺激を多用していたり、見る人の共感感情を揺さぶる過剰な演出が為されていたりします。

マジョリティの人は「外連味(ケレン味)の利いた作品」を分かりやすくて面白いと感じますが、「作品のテーマの深さ・作品世界にまつわる思索や考察」を重視する人からすると、はったりばかりで内容が浅いと見られやすいのです。

icon まとめ

「外連味(ケレン味)」という言葉について徹底的に解説しましたが、外連味(ケレン味)には「実際よりも凄いものであるようにはったりを利かせること」「自分が大きく見えるように飾り立ててごまかして見せること」などの意味があります。

外連味(ケレン味)の類語・言い換え・似た言葉としては「はったり」「誤魔化し」「受け狙い」などがあります。

「外連味(ケレン味)」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。