「弄る」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
聞き慣れた言葉であっても、漢字で書くとわからない言葉ってありますよね。
「弄る」もその1つだと思います。
使いにくい言葉ではないですが、漢字で書くのは難しいし、読みづらいですね。
読み方や類語なども合わせて確認していきましょう。
目次
- 「弄る」の意味とは?
- 「弄る」の類語や言い換え・似た言葉
- 「弄る」の言葉の使い方
- 「弄る」を使った例文と解釈
- 「弄る」の漢字の由来
- 「弄る」と「触る」の意味の違い
- 「弄」を使った漢字の読み方と意味
「弄る」の意味とは?
よく使われるのは「触ったりなでたりする」という意味で、ここには「必要もないのに」というニュアンスが込められています。
他にも「(本格的でなく)趣味でする、遊びでする」「少し改変する」という意味がありますが、いずれも真剣な場面では使いにくい言葉です。
また、全く違う「困らせる、いじめる」という意味も持っています。
様々な使い方が出来る便利な言葉ですね。
- 「弄る」の読み方
「弄る」の読み方
これは「いじる」と読みます。
ひらがなで書くことが多いので、漢字はなかなか見慣れない人もいるでしょう。
さらに、「まさぐる」と読むこともできます。
こちらもひらがなだと多少馴染みがあるのではないでしょうか。
「まさぐる」と読む場合は「手を動かして探る、指先でいじる」という意味しか持たないので使い分けに気をつけてください。
「弄る」の類語や言い換え・似た言葉
「触ったりなでたりする」という意味合いで使う場合は、「こねくり回す」「いじくる」、「少し改変する」際には「手を加える」「変更する」などと言うことができます。
また、「困らせる、いじめる」という使い方をするなら「からかう」「おちょくる」「はやし立てる」などが近い意味を持ちます。
「弄る」の言葉の使い方
「ネクタイを弄る」「パソコンを弄る」などと使いますが、「必要もないのに」「本格的ではなく」など少しネガティブな意味合いを持つので、使う場面には気をつける必要があります。
「まさぐる」と読む場合は「ポケットをまさぐる」のように「探す」というニュアンスが付きます。
一方、バラエティなどの影響もあってか、「困らせる」という意味の「弄る」もよく聞きますね。
「弄られキャラ」という言い回しもあります。
この意味で使う場合は、周りの不快感をあおったり、嫌な思いをさせたりしないようにしましょう。
「弄る」を使った例文と解釈
それでは「弄る」を使った例文を見ていきましょう。
多くの意味を持つ言葉なので、使い方も様々です。
これまでも使ってきた言葉だ、という人も多いと思いますが、改めて正しい使い方を確認しておきましょう。
- 「弄る」の例文1
- 「弄る」の例文2
- 「弄る」の例文3
「弄る」の例文1
「子どもがパーカーの紐を弄(いじ)っている」
暇そうな子どもがぼんやりと紐を触っている様子が目に浮かばないでしょうか。
あくまでも「触る必要がないのに触っている」という意味で、この場合は他にやることがなく、目の前に紐があったから触ってみた、という場面を表現しています。
「弄る」の例文2
「休日はパソコンを弄(いじ)っています」
これが「(本格的ではなく)趣味でする」という意味での使い方です。
本当にただの趣味という場合もありますし、謙遜の一種として使うこともあります。
例えばパソコンに対する知識や技術を褒められたときに「仕事でパソコンを弄っているもので」などの使い方ができます。
また、この使い方の場合はたいてい主語を自分にします。
「弄る」の例文3
「小銭を探してポケットを弄(まさぐ)る」
ポケットを「いじる」だと単にポケットを触っている意味しか持ちませんが、「まさぐる」とすることで「手先で何かをあちこち探している」という意味を表します。
「まさぐる」と「いじる」は言い換えられる場面もありますが、この場面では「まさぐる」が正解となります。
「弄る」の漢字の由来
「弄」という漢字は、「玉」と「廾」という2つの漢字を合わせて作られた会意文字です。
「廾(キョウ)」は両手で物を持って捧げている様子を表しています。
「玉」は3つの玉を縦の紐で通した、という象形文字です。
この2つの漢字が合わさることで、「両手で玉を持って遊ぶ」という「弄」が誕生しました。
「弄る」と「触る」の意味の違い
そもそも「弄る」の意味が「必要もないのに触る」でしたが、この「触る」とは「手などをそのものに軽く付ける」という意味です。
例えば「展示品に触らないでください」という札が付いていたら、手を展示品に付けてはいけない、という意味になります。
もしこれが「展示品をいじらないでください」となっていたら、展示品をつまんだりひねったりするのはいけないけれど、手を触れるだけなら大丈夫…という意味になるでしょう。
大まかに区別すると、手がそのものについたら「触る」、そこから不要に手を動かすなどしたら「弄る」となります。
「弄」を使った漢字の読み方と意味
最後に「弄」を使った他の言葉を見てみましょう。
使われているのは同じ漢字ですが、読み分けのポイントは送り仮名です。
「弄」の後に続くひらがなから読み方を判断し、それに合わせて意味を捉えましょう。
- 【弄ぶ】
- 【弄する】
【弄ぶ】
この読みは「もてあそぶ」です。
「髪をもてあそぶ」など「いじる」と同じ使い方もできますが、この言葉は「人の心をもてあそぶ」などの言い方で聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
「思うままにあやつる」という意味です。
また、「人をなぐさみものにする」「寵愛する」という意味も持ちます。
あまり良い意味はなさそうですが、「詩をもてあそぶ」と言うと「心のなぐさみとして愛する、鑑賞して楽しむ」という意味になります。
多く使われるわけではありませんが、知っておくと良いでしょう。
【弄する】
こちらは「ろうする」と読みます。
読み方を聞くと、「策をろうする」「弁をろうする」という言葉が思い浮かぶ人もいるでしょう。
「思うままにあやつる」という意味で、「もてあそぶ」の類義語でもあります。
また、「冷やかす、あざける、からかう」など「いじる」と似た意味も持ちます。
「弄る」という言葉について、類語や例文なども交えて見てきました。
意味も多く、様々な場面で使われる言葉でしたね。
どちらかというと謙遜的な意味合いもある言葉なので、使い方には十分気をつける必要があります。
「弄る」「弄ぶ」「弄する」など読み分けにも注意しましょう。