「滞りなく」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「本日を以て、滞りなく全日程を終了させることができました。ありがとうございます」
社会人になり、企業で働いている人は、このようなセリフを聞いたことがないでしょうか?
そう、何か業界や自社の催しているイベントや展示会が、全てのスケジュールをこなして、終了する時に用いるセリフです、
このような「滞りなく」という言葉を、ビジネスの世界や日常生活の中で、よく耳にすることがあると思います。
よく耳にする言葉だからこと、正確な意味や正しい使い方を理解しておきたいものです。
目次
- 「滞りなく」の意味とは?
- 「滞りなく」の類語や言い換え・似た言葉
- 「滞りなく」の言葉の使い方
- 「滞りなく」を使った例文
- 「滞りなく」の対義語
- 「滞りなく」を使った言葉
「滞りなく」の意味とは?
では、この「滞りなく」という言葉には、どのような意味が含まれているでしょうか?
「滞りなく」に使われている「滞」は、「停滞」、「渋滞、」「延滞料金」、「滞納」などの表現に当てられています。
このことからも、意味のニュアンスが想像できるかもしれませんが、「物事が遅れたりトラブルが発生することなく、スムーズに進むこと」を指しています。
「滞る」という文字には、「うまく進まないこと」や「さしさわりがあること」などの意味があり、障害などで止まってしまう時に使われます。
- 「滞りなく」の読み方
「滞りなく」の読み方
「滞りなく」の読み方は「とどこおりなく」となります。
「滞りなく」の類語や言い換え・似た言葉
「滞りなく」の類語には、次のような言葉があります。
- 「問題なく」
- 「スムーズに」
- 「順調に」
「問題なく」
「問題なく」という言葉は、「滞りなく」と比べるとをかなり、身近で誰もが理解しやすい表現の印象を与えてくれます。
ビジネスシーンンだけでなく、ごく普通の日常生活の場面でも頻繁に使うkとができる言葉でしょう。
「どうして物事が滞ってしまうのか?」
と冷静に考えてみると、その原因には、何らかの「問題」があるからというkとは当然のことです。
しかし、「問題がない」のであれば、物事は「滞りなく」順調に進んでいくことになりますので、「問題なく」という表現は、極めて素直な言い方と言えます。
「スムーズに」
「スムーズに」という言葉も、「滞りなく」と同じ意味を持つ同義語として挙げられるでしょう。
「スムーズ」はカタカナ語で語源は英語“smooth”から来ています。
意味としては、「物理的な滑らかさ」や「摩擦がないこと」を指しています。
日本語でも、「スムーズ」というと、「滑らか」、「つるつるしている」という意味で使われることも多いのですが、「物事が差し障りなく」、「すんなりと」という意味で使われることもあるので、「滞りなく」の同義語として、解釈することもできるわけです。
「順調に」
「順調に」という言葉も、「滞りなく」と同じ意味で使用することができる言葉です。
「滞りなく」よりは、「順調に」の方が、日常生活でも用いる場合、抵抗なく使える平素な感覚の言葉かもしれませんね。
「順調」の「順」は、「正しい方向」、「前進する方向」という意味があります。
この意味からも「順調」は「常に前に進むような調子」というニュアンスを持ち、「滞りなく」の同義語として使うことができます。
「滞りなく」の言葉の使い方
「滞りなく」は、冠婚葬祭や催し物、イベントなどで、何のアクシデントも怒らず、問題なくスムーズに進行していくことを言う時に使われることが多いです。
また、ビジネス関係の文書などでも、基本的に改まった場合に使われることが少なくありません。
但し、日常会話などでも使用される場合もありますが、身近なカジュアル的な軽い感覚で使用する人は、ほとんどいないと思われます。
日常生活といっても、冠婚葬祭で「滞りなく行うことができました」
などと、式が無事に問題なく終わった時に、後からの感謝の言葉、挨拶で使われます。
「プロジェクトは滞りなく進んでいる」「展示会が滞りなく大盛況のまま終了することができた」といったように、進行形だけではなく、過去形でも用いることができる言葉なので、かなり使用頻度が高い言葉です。
特にビジネスの場面では、上司に状況を報告する時に使われることが多いですね。
「滞りなく」を使うことで、報告を受けている側の感覚としては、安心感を覚えてしまうのです。
「滞りなく」を使った例文
では、「滞りなく」を使った例文を見ていきましょう。
- 「滞りなく」の例文1
- 「滞りなく」の例文2
- 「滞りなく」の例文3
「滞りなく」の例文1
「契約手続きを滞りなく済ませることができました」
このような言い方は、「何らかの動作や行動の中で、トラブルなく物事を済ませることができた」という意味で表現することができる使い方でしょう。
「滞りなく」を使うことで、物事の進み具合が順調だったということを印象付けることができます。
このような使い方では、「お支払いを滞りなく済ませることができました」という形でも使えますね。
「滞りなく」の例文2
「昨日でイベントが滞りなく終了しました」
何かの催し物が大きなトラブルや揉め事もなく、終始スムーズに進んで終了したことを言い表す時に、この「滞りなく」を使うことができます。
「議会は滞りなく終了した」というようなケースでも使うことができます。
「終了した」という言葉には「単なる動作が完了した」ということになりますが、ここに「滞りなく」が入ることで、「始まりから終わりまで何事もなくスムーズであった」という状態を伝えることができます。
「滞りなく」の例文3
「大会は滞りなく開催された」
これも行事が何の問題もなく開催されたことを言い表す表現で使われる例です。
「開催」という言葉は、多くの人々を動員する大規模なイベントなどの行事に対して使う言葉です。
しかし、そのような大きなイベントを何事もなく「滞りなく」開催することはかなり至難の業というのが、実情ではないかと思います。
大なり小なり、何かしらの問題やトラブルが起こっていたはずです。
ここで「滞りなく開催された」という言葉が出てきた背景には、主催者側の安堵の気持ちが現れているのだと思います。
「滞りなく」の対義語
「滞りなく」の対義語となると、「障害」や「支障」と言った言葉が連想されるのですが、「差し障りのある」も、「滞りなく」の対義語として挙げることができるでしょう。
この言葉の意味は、「物事の進行に具合の悪い事情」や。
「他人に迷惑をかけること」という意味があります。
「これ以上発言すると、差し支えがあるので止めておけ」
「差し支えがあって行けないので、今日はコメントを控えさせてもらう」
などのような時に使われています。
「滞りなく」を使った言葉
「滞りなく」を使った言葉も見ていきましょう。
- 「滞りなく完了した」
- 「万事滞りなく進んでいる」
「滞りなく完了した」
「新ビルの建設工事は滞りなく完了しました」
「商品開発は滞りなく完了しました」
このように、「問題なく計画通りに完了した」ということを表す時に、「滞りなく」を使うことができます。
「完了」の他に「終了」という言葉もありますが、2つの言葉にはニュアンスの違いがあります。
「終了した」は、単純に「終わった」という意味になりますが、「完了した」には「目標を達成した」や「やり遂げた」という意味も含んでいます。
「滞りなく完了した」という表現をすることで、「計画が順調に終わり目標をクリアすることができた」という意味になります。
「万事滞りなく進んでいる」
「研究プロジェクトは、滞りなく進んでいます」
「教育課程は万事滞りなく進んでいる」
これは、全てうまくいっていることを言い表しています。
また、「万事」という言葉には、「全てのこと」という意味があり、「全てうまく進んでいる」という進行形の表現でもあり、現時点だけではなく、近未来的な時間の流れまで含んだ動作の時に用いられています。
「滞りなく」という言葉の意味を調べて理解すると、何事も問題なくスムーズに進んでいくことが、いかに難しいことかと思います。
準備万端で取り組むイベントが計画でも、何か支障があるものです。
しかし、「滞りなく」物事を進めていくように努力をする必要があります。