「生え抜き」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「生え抜き」という言葉の意味や類語を紹介します。
さらに「生え抜き」の使い方、「生え抜き」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「生え抜き」の意味とは?
- 「生え抜き」の類語や言い換え・似た言葉
- 「生え抜き」の言葉の使い方
- 「生え抜き」を使った例文
- 「生え抜き」の語源
「生え抜き」の意味とは?
「生え抜き」という言葉を知っているでしょうか。
会社員として働いている人、スポーツ観戦が趣味という方は、「生え抜き」という言葉に親しまれているかもしれません。
一方で、「生え抜き」という言葉を一度も耳にした事がないという方もいるでしょう。
そこで、知っておくと役に立つ「生え抜き」の読み方や意味を紹介して行きます。
- 「生え抜き」の読み方
- 「生え抜き」の意味
- ビジネスシーンでの「生え抜き」
「生え抜き」の読み方
「生え抜き」は「はえぬき」と読みます。
特に「生え」を「はえ」と読むのは難しいかもしれません。
「いきえぬき」などと言って、恥をかかないために、これを機会に「生え抜き」の読み方を覚えておきましょう。
「生え抜き」の意味
「生え抜き」には、「生まれた土地で、そのまま成長した事」という意味があります。
例えば「生え抜きの東京都民」という場合は、生まれたのも東京、成長したのも東京都という事になります。
大人になってから東京に来た人とは、「生え抜き」の東京人は、やはり雰囲気が違うものです。
このような人をリスペクトの意味で区別する時に、「生え抜き」という言葉を使う事があります。
ビジネスシーンでの「生え抜き」
「生え抜き」という言葉は、ビジネスシーンでも使われる事が多い言葉です。
例えば「生え抜きの社員」という場合は、新卒で会社に入社して、一度も転職経験がない人の事を言います。
会社によっては、「生え抜き」である事を重視して、「生え抜きの社員」だけが出世できるという事もあるでしょう。
このようにビジネスシーンで「生え抜き」と言った場合は、ほとんどの場合「生え抜きの社員」の事を意味します。
「生え抜き」の類語や言い換え・似た言葉
「生え抜き」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を見て行きましょう。
どのような言葉が「生え抜き」に近いかを知る事で、「生え抜き」の意味がより鮮明に見えてくるかもしれません。
- 「サラブレッド」【さらぶれっど】
- 「純粋培養」【じゅんすいばいよう】
- 「生まれも育ちも」【うまれもそだちも】
「サラブレッド」【さらぶれっど】
「サラブレッド」という言葉があります。
例えば歌舞伎で活躍する人たちは「歌舞伎界のサラブレッド」などと呼ばれます。
本来「サラブレッド」は、競走用に品種改良された馬の事を意味します。
同時に速い馬を作るために、血統を徹底的に管理して作られた、究極の馬という意味も含まれています。
そのため「サラブレッド」には「血筋がいい」「一流の血が流れる」という意味があります。
「生え抜き」の中でも、さらに育ちが良い人、コネなどの人脈がある人の事を、「サラブレッド」と呼びます。
- 「サラブレッド」【さらぶれっど】
- 「純粋培養」【じゅんすいばいよう】
- 「生まれも育ちも」【うまれもそだちも】
「純粋培養」【じゅんすいばいよう】
「純粋培養」という言葉も、「生え抜き」とかぶる部分があります。
「純粋培養」は研究室の中で、無菌状態で作られる遺伝子や細胞の事を言います。
そこから社会の悪い部分から隔離して、大切に育てられた子供の事や、新卒で入社した会社で定年まで勤め上げた人の事などを「純粋培養」と呼びます。
「生え抜き」で優秀な人々に対して「純粋培養」と呼ぶ事もありますが、「世間知らず」という皮肉を込めて「純粋培養」という言葉を使う機会も同じくらい多いかもしれません。
「生え抜き」よりも、ややネガティブなイメージがある言葉として覚えておきましょう。
「生まれも育ちも」【うまれもそだちも】
「生まれも育ちも」という言葉は、自己紹介の時に使う言葉です。
「出身地はどこ?」と聞かれた時に、「生まれも育ちも神奈川県横浜です」と答えたり、「生まれも育ちもアメリカのカルフォルニアです」と答えたりします。
「男はつらいよ」の寅さんには「生まれも育ちも葛飾柴又」という名台詞があります。
単純に「生まれた場所と、育った場所」を説明するだけでなく、その土地に対する誇りを感じさせる言葉かもしれません。
「生え抜き」とほとんど同じ意味ですので、「生まれも育ちも」と言い換える事が可能です。
「生え抜き」の言葉の使い方
「生え抜き」という言葉は、どのような場面で使うと良いでしょうか。
「生え抜き」には、「生まれた土地でそのまま成長する事」という意味があり、さらに「生え抜き社員」という意味もあります。
この要素を含んだ事例や人を見た時に、「生え抜き」という言葉を使ってみましょう。
スポーツシーンでも「生え抜き」という言葉が良く使われます。
プロ野球チームや、プロサッカーチームの選手たちは、自分を高く評価しているチームへの移籍が日常的です。
そのような状況にあっても、最初に入団したチームで頑張り続ける人がいます。
チーム関係者や応援しているファンは、このような人たちを、親しみを込めて「生え抜き選手」と呼びます。
引退した後に、監督になる確率が高いのも「生え抜き選手」です。
このように、活躍している場所と出生地、入団したチーム、新卒で入った会社が同じ人を見かけたら、「生え抜き」と表現してみましょう。
「生え抜き」を使った例文
次に「生え抜き」を使った例文を見て行きましょう。
どのような場面で「生え抜き」を使えばいいのかが、例文を見る事でより理解しやすくなるでしょう。
- 「生え抜き」の例文1
- 「生え抜き」の例文2
「生え抜き」の例文1
まずはビジネスシーンを舞台にした、「生え抜き」を使った例文です。
「最近は芸能プロダクションに所属するアナウンサーが増えているが、彼女は『生え抜き』の局アナだ。貴重な存在だから大切にして欲しい」
「○○部長は転職組だが、△△部長は『生え抜き』だ。我が社の方針からすれば、先に取締役になるのは△△部長かもしれない」などです。
ほとんどの会社で「生え抜き」である事が尊重される傾向にあります。
もしあなたが「生え抜き」ならば、その恩恵を享受できるかもしれません。
- 「生え抜き」の例文1
- 「生え抜き」の例文2
「生え抜き」の例文2
スポーツシーンで見る、「生え抜き」を使った例文を紹介します。
「青森のチームなのに、「生え抜き」が一人もいない。ほとんどが関西や関東地方からの転入組だ」
「このチームには『生え抜き』のスター選手がいない。
それが人気低迷の原因になっているかもしれない」
「『生え抜き』の選手として、サッカー人生を終えたかったが、契約更新されないのなら仕方がない。新しいチームを探して移籍しよう」という感じです。
スポーツファンは「生え抜き」のスター選手を好みますが、なかなか状況が許さずに、選手はチームを転々とします。
だからこそ、「生え抜き」の選手は愛されて、リスペクトされています。
「生え抜き」の語源
「生え抜き」が「生まれた土地で、そのまま成長する事」という意味を持つのはなぜでしょうか。
「生え抜き」の「生え」には「生まれた」という意味があります。
さらに「抜き」には「生き抜く」という意味があります。
つまり「生え抜き」には、「生まれた場所で生き抜いた」という意味があり、そこから「生まれた土地で、そのまま成長する事」という意味が生まれています。
「生き抜く」「やり抜く」という事はなかなかできない事ですから、「生え抜き」の人は密かな誇りを感じているかもしれませんし、「生え抜き」の人を見る目にもリスペクトがあるのでしょう。
「生え抜き」の意味や使い方を知ると、「生え抜き」の素晴らしさを感じた方も多いのではないでしょうか。
生まれた場所、最初に入社した会社、入団したチームで、最後まで頑張り続ける事はなかなか難しい事です。
だからこそ「生え抜き」の人は、尊重されたりリスペクトされたりします。
もし自分が「生え抜き」だというい人は、自分の事を「すごい」と誇りに感じてもいいかもしれません。