「兼ね合い」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
ビジネス上での会話の中には、色々な用語が出てきます。
日常生活の中でも、普通に使われている言葉でもあり、仕事の関係でも使用する言葉でも、会話の流れから何となく使用しているということになるかもしれません。
その中で、「兼ね合い」という言葉を使うことがよくあります。
しかし、若いビジネスマンの人の中には、この「兼ね合い」の意味を、正確に理解せずに使っている人もいるのではないでしょうか?
目次
- 「兼ね合い」の意味とは?
- 「兼ね合い」の類語や言い換え・似た言葉
- 「兼ね合い」の言葉の使い方
- 「兼ね合い」を使った例文
- 「兼ね合い」と「折り合い」の違い
- 「兼ね合い」を使った言葉
「兼ね合い」の意味とは?
「兼ね合い」という言葉は、「バランス」、「釣り合い」、「均衡」という意味を持っています。
「予算との兼ね合いを考えてみると、ちょっと購入は無理かもね」「現状の業務との兼ね合いを考慮すると、すぐには実行することが難しい」といったように使われています。
「兼ね合い」の主な使い方のパターンを見ると、「兼ね合いを取る」や「兼ね合いを見る」などと、「兼ね合い」の後ろに色々な言葉をつけたして、使いことも結構多いのです。
「バランス」、「釣り合い」「均衡」というキーワードは、ビジネスの中では常に頭の中で考えておかなければならないことです。
仕事を進める上で、色々な事情が複雑に絡んでくると、どちらか1つのアイデアや候補を決めることが難しくなってくることが少なくありません。
選択肢が2つ以上になった時に、絞り込むところまでは何とかできても、最終的にどちらを選ぶべきか、迷ってしまうことも多いのではないかと思います。
このような微妙な状態のことを「兼ね合い」という言葉で、表現することができるのです。
- 「兼ね合い」が伝えるニュアンス
- 「兼ね合い」の読み方
「兼ね合い」が伝えるニュアンス
「兼ね合い」という言葉からは、「仕方なく」というようなニュアンスが伝わって来ることがあります。
特に企業の中で、物事を決める決裁者や検討する担当者が、最終的に物事を決める時には、2つの計画案で板挟み状態になってしまい、悩むことがあります。
この時に、「兼ね合い」という言葉が使われますが、言い換えると
「私は2つの計画案の兼ね合いを考えなければならないようので、苦境に立たされている感じです」
と嘆いていることとも理解することができます。
「兼ね合い」と言う言葉を使っている人は、周囲の人が思う以上にかなり気を遣っていたり、ストレスを感じている状態かもしれません。
「兼ね合い」の読み方
「兼ね合い」は、「かねあい」と読むことになります。
「兼ね合い」の類語や言い換え・似た言葉
次に「兼ね合い」の近い類義語を見ていきましょう。
「兼ね合い」の類義語を探してみると、「釣り合い」、「バランス」、「均衡」という、言葉が挙げられます。
これらの言葉の意味は、全く同じで、「物体に2つ以上の力が働いても、その物体の運動状態に変化がない状態」や「力学的平衡」などの意味がありますが、決して科学的た用語トシテダケ使われるのではなく、仕事や日常生活の会話の中でも、使われています。
「兼ね合い」の言葉の使い方
「兼ね合い」の後には色々な言葉が続き使われることが多くあります。
後の言葉には様々なものがあり、「取る」、「見る」、「図る」などが、後続する言葉でよく見ることがあります。
それだけに「兼ね合い」という言葉を使う場面は結構多いと思われるのです。
「兼ね合い」を使った例文
では、「兼ね合い」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「兼ね合い」の例文1
- 「兼ね合い」の例文2
- 「兼ね合い」の例文3
「兼ね合い」の例文1
「彼女は、結婚しても、見事に仕事と家事のと兼ね合いをつけています」
「兼ね合いをつける」という表現の使い方ですね。
釣り合いやバランスが取れる状態にすることを「兼ね合いをつける」と言いますが、「2つの動作や考えの兼ね合いをつける」とい意味で使うことができます。
「兼ね合い」の例文2
「ターゲット層と生産側の兼ね合いも考えてデザインを決めていかなかればなりません」
この場合は、新製品のデザインを考える時のセリフですが、お客さんに高い評価を得ることができる斬新なデザインを考えようとするのですが、それでも作る工場サイドの能力も考慮しなくてはならないという、2つの立場の均衡を取る必要があるという意味です。
「兼ね合い」の例文3
「学業とクラブ活動の兼ね合いをつけることは、今の学生にとって大きな問題です」
これは例文1の言い換えのようなことですが、やはりバランスを取る場合に、「兼ね合い」を使うことになります。
「両立」という言葉で言い換えることもできますが、この場合は積極的に2つの活動のバランスを保とうという気持ちや行動がありますが、前述の通り、「兼ね合い」には、「仕方なく」と言うような消極的な気持ちがあるように思えます。
「兼ね合い」と「折り合い」の違い
「兼ね合い」と似たように思える言葉の1つに「折り合い」があります。
「折り合い」という言葉は、「兼ね合い」とは具体的に何が違うのでしょうか。
「折り合い」とは「お互いが譲り合って、妥協点を見つける」という意味があります。
仕方なくと言う意味合いが強く含まれていますが、これに比べて「兼ね合い」と言うには、「双方が納得した上で良い意見につないでいく」と言うようなニュアンスがあることから、方向性が大きく異なって来るのです。
普段、トラブルやもめ事で、お互いの考えを言い合った時に、仕方なく片方が折れて決着させることが「折り合い」です。
しかし、片方が降りることをせずに、しっかりと議論してお互いの意見をまとめて1つにするのが「兼ね合い」というように理解することができます。
このように2つの言葉には大きな違いがあるので、間違って使ってしまうと後から大きな誤解を生んでしまうことにもなりかねません。
使い方には注意が必要です。
「兼ね合い」を使った言葉
では、「兼ね合い」を含んだ言葉の使い方も見ていくことにします。
- 「兼ね合いを取る」
- 「兼ね合いを図る」
- 「兼ね合いを見る」
「兼ね合いを取る」
「兼ね合いを取る」という表現があります。
前項でも出ていますが、この表現には、「釣り合いやバランスを取る」という意味があります。
「仕事のアウトプットと労働時間の兼ね合いを取ることが、これからの勤務条件の必須項目」や「仕事と家庭の兼ね合いを取ることが必要」といった感じで使われています。
2つの事象の釣り合いやバランスを取るという意味合いで使われています。
「兼ね合いを図る」
「兼ね合いを図る」には、「釣り合いやバランスを取ろうとする」という意味があります。
「兼ね合いを取る」には「バランスを取る」と意味がありましたが、「〜図る」には、「取ろうする」というように若干ニュアンスが異なって来ます。
「節電対策とコストの兼ね合いを図りながら」や「副次的な現象との兼ね合いを図りながら研究を進めていく」という言い方で使われます。
「兼ね合いを見る」
「釣り合いやバランスが取れているか見る」や「確認する」、「チェックすること」という意味が「兼ね合いを見る」にあります。
「その効果と現在の状況の兼ね合いを見ることが最優先事項」や「仕事と遊びの兼ね合いを見て決める」などのケースで使われていますね。
「兼ね合い」と言う言葉が使われる時は、そのほとんどは、
「あちらを立てれば、こちらが立たないので苦しい」
という厳しい状況を伝えています。
ニュースや報道番組でも、「兼ね合い」という言葉が使われる場面が、時おり出てきますが、政治家や企業のトップが、
「との兼ね合いを考えると仕方ないことです」
苦渋の判断をしていることがあります。
このように「兼ね合い」という言葉は、苦しい中で、何とか何らかの決断を下さざるをえないという時に使われることが多いのです。