「あげつらう」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「論う」と書いて何と読むかわかるでしょうか。
これは「あげつらう」と読みます。
「あげつらう」という言葉の意味や使い方などをまとめてみました。
目次
- 「あげつらう」の意味とは?
- 「あげつらう」の類語や言い換え・似た言葉
- 「あげつらう」の言葉の使い方
- 「あげつらう」を使った例文
- 「あげつらう」の漢字
- 「あげつらう」の語源や由来
「あげつらう」の意味とは?
「あげつらう」という言葉の意味は物事について論じ立てる。
また、ささいな非などを取り立てて大げさに言うといった意味になります。
意味合いから見ましても、意地悪な人に向けて言う、使う場合が多いのではないでしょうか。
「あげつらう」の類語や言い換え・似た言葉
「あげつらう」と似た意味を持つ言葉を紹介しましょう。
- 揚げ足をとる【あげあしをとる】
- 物言い【ものいい】
- クレーム【くれーむ】
- ケチをつける【けちをつける】
揚げ足をとる【あげあしをとる】
揚げ足をとるとは、技を掛けようとした相手の足を取り、倒すところから、人の言い間違いや言葉をとらえて非難したり、からかったりするという意味になります。
物言い【ものいい】
物言いとは、物を言うことという意味ですが、それ以外にも言い合い、口論、異議を唱えるといった意味もあります。
クレーム【くれーむ】
クレームとは、苦情、異議という意味があります。
「クレームをつける」「クレームの処理をする」といった使い方になります。
ケチをつける【けちをつける】
ケチをつけるとは、人に対して不安がらせるようなことを言ったり、したりすること。
また欠点をあげてけなす。
難癖をつけることを言います。
「あげつらう」の言葉の使い方
「あげつらう」という言葉の意味を見てもわかりますように、あまりいい意味ではありません。
どちらかと言えば、意地悪や嫌味な人の言動に対して使われることが多いのです。
本人に面と向かって「小さなことをいちいち、あげつらうな!」と怒りを表したり、本人がいないところで「あの人は人の言うことをあげつらってばかり」と非難する時に使ったりすることが多いのです。
褒め言葉にはなりにくいですので、使い方には注意が必要となります。
例えば人から「あなたは人のことをあげつらってばかりですね」などと言われたら自分は性格が悪いのかと思って大変ショックです。
通常は人に面と向かって言う、言われる言葉ではないと思っておいた方がいいでしょう。
言葉の意味として知っておくことは大事ですが、人に対して積極的に使う言葉ではないと覚えてください。
「あげつらう」を使った例文
「あげつらう」を使った例文を見てみましょう。
例文を見てもらえばわかるかと思いますが、いい意味で使われることはあまりない言葉です。
つまり「あげつらう」性格はいい性格とは言いにくく、ちょっと面倒な人、意地悪な人といった意味合いにとられる言葉でもあります。
使う相手、使い方には注意が必要となるでしょう。
- 「あげつらう」の例文1
- 「あげつらう」の例文2
- 「あげつらう」の例文3
「あげつらう」の例文1
「妻は人のことばかりあげつらって、嫌な性格だ」
「あげつらう」の例文2
「人の失敗をあげつらうことは誰にでもできる」
「あげつらう」の例文3
「欠点ばかりあげつらうのではなく、いい面を見ていこう」
「あげつらう」の漢字
「あげつらう」は漢字で書きますと「論う」となります。
論は「論じる(ろんじる)」とか「議論(ぎろん)」といったように「ろん」と読むことはわかると思います。
これは音読みとなります。
そして「論う(あげつらう)」は訓読みとなります。
訓読みの方はあまり知られていないのではないでしょうか。
「あげつらう」の語源や由来
「あげつらう」という言葉は、「あげる」と「つらう」の二つに分けて考えることができます。
あげるを漢字にしますと「挙げる」です。
挙げるは、例を挙げるといった使い方をします。
そして「つらう」は長く続いていることを示しています。
つまり「挙げ続ける」という意味になります。
人の悪いところを言い続ける人のことを「小さなことをあげつらう」とか「人のことをあげつらってばかり」などと言うことに使われることが多いのですが本来の意味を考えれば、いいところを褒め続けることも、「いいところをあげつらう」と表現してもいいような気がします。
しかし、どちらかと言えば悪い意味で使われることの方が多いイメージです。
「論じる」という言葉にはあまりマイナスなイメージがありません。
訓読みの「論う」になると今はマイナスな印象を受けます。
実はもともとはマイナスな意味はなかったのだとされています。
しかし近世以降は「非難を込めて述べ立てる」含みが込められるようになりました。
「欠点をあげつらう」などのように用いられるようになったので、いいイメージがなくなったのです。
いかがでしたでしょうか。
「論う(あげつらう)」の言葉の意味、使い方、例文、語源などまとめて紹介しました。
もともとはいい、悪いといった意味合いがある言葉ではなかったようです。
しかし言葉というのは徐々に変化します。
最近では「あげつらう」というのはマイナスな意味合いで受け止める人の方が多数ではないでしょうか。
例えば意地悪な性格の人を表すのに「あの人は人のことをあげつらう人」と聞けば大体の性格がわかると思います。
人に対していい意味では使われないと思っておけば、人間関係において失敗することはないでしょう。
言葉の意味は正しく理解しておくようにしましょう。