「かかずらわる」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
日本語には、実に多くの表現を持つ言葉がたくさんあります。
昔から伝わることわざや、比喩的な表現を使う言葉がありますし、たった一言の長い表現を簡単に伝えることができる言葉もあります。
また、1つの言葉だけでも、いくつもの意味を持つ単語や趣きの深い言葉もあります。
これだけある日本語の言葉で、「かかずらわる」という言葉を知っているでしょうか?
普段の日常生活の中では、あまり使うことが少ない言葉かもしれません。
「かかずらわる」というフレーズを聞くと、何となくこの言葉の意味を連想できようになるのですが、ますます意味を知りたくなってきます。
目次
- 「かかずらわる」の意味とは?
- 「かかずらわる」の類語や言い換え・似た言葉
- 「かかずらわる」の言葉の使い方
- 「かかずらわる」を使った例文
- 「かかずらう」と「かかわる」の違い
- 「かかずらう」は方言?
「かかずらわる」の意味とは?
「かかずらわる」という言葉には、以下のような意味があります。
まずは、「かかわりあいを持つ」、「かかわりあって離れられない状態になる」、「関係する」という意味があり、「不正事件にかかずらわる」という使い方になってきます。
2つ目の意味としては、「気持ちや考えがそこにひっかかって離れなくなる」、「こだわる」、「拘泥する」ということで、「つまらぬところにかかずらわう」や「名目にかかずらわう」というような使われ方をします。
3つ目に意味としては、「あちこちにひっかかる」という内容で、使い方としては、「見事な紅葉で、かかずらわりながら歩いて行った」という用法になるでしょう。
4つ目には、「現世につながれる」、「生き長らえる」という意味も持っています。
1つの単語でこれだけの意味を持つ言葉ではあるのですが、普段の生活の中でも会話はおろか、ビジネスシーンでも、ことの言葉を使う人がどれだけいるでしょうか?
それだけに現在社会での会話において、使用されることが少ない言葉なのかもしれません。
- 「かかずらわる」の漢字
「かかずらわる」の漢字
「かかずらわる」を漢字で書くと、「係う」となります。
「係」という文字を見ると、何となく「かかわりあいを持つ」という意味を持つことが理解できるかもしれませんね。
「かかずらわる」の類語や言い換え・似た言葉
では、「かかずらわる」の意味を持つ類義語・同義語としては、どのような言葉があるでしょうか?
- 「絡み」
- 「執着する」
「絡み」
まずが、「絡み」という言葉が「かかずらわる」の類義語として、挙げることがききるでしょう。
「絡み」のとは、「かかわりあいを持つ」という意味になりますが、日常生活の中の会話で使うなら、「多くの人と絡みながら、自分のスキルを高めていく」
「今までとは全く異なる技術を絡ませながら、新しい製品を開発していく」となるでしょう。
特に、2つ目の例文では、ビジネスシーンでのセリフで出てきそうな感じですが、「かかずらわる」より身近な表現と言えるでしょう。
「執着する」
次の類語語としては、「執着する」という言葉が挙げられるでしょう。
意味としては、「こだわる」や「固執する」ということになります。
「1つのことに関心が集中しすぎて、他のことに全く関心を持たない」ような状態のことを言っています。
「彼は彼女に執着しているために、他の人には全く関心がない」
このような使い方になるでしょう。
この時の「執着する」は、1人の女性に固執していることで、他の人のことは全く関心がないということになります。
「かかずらわる」の言葉の使い方
「関わりを持つ」や「こだわり」ろいう意味を持つ「かかずらわる」は、普段の生活の中や、ビジネスシーンで、あまり聞くことのない表現ですが、実際に応用してみるとするなら、どのような場面で使うことができるしょうか?
「かかずらわる」を使った例文
「かかずらわる」の例文を見てどのようなケースで使用可能なのかを見てみることにします。
- 「かかずらわる」の例文1
- 「かかずらわる」の例文2
- 「かかずらわる」の例文3
「かかずらわる」の例文1
「まるで僕は、何でも手あたり次第にかかずらわるようだ。これによって多くのことを理解できるようになった」
自分の目の前にあるもの、触れることができるもの。
あるいは聞いたりすること全てに関心を持つことによって、自分の能力を高めることができるいう内容が、このセリフに含まれていそうです。
「かかずらわる」の例文2
「いつまでも一つの事件にかかずらっているわけにはいかない。そうでないと他の事件を処理できない」
ここで使われいる「かかずらわる」には、「かかわりを持つ」や「こだわる」という意味が含まれています。
1つのことに「引っ張られて過ぎることで、次の仕事ができない」という意味合いがあります。
「かかずらわる」の例文3
「今の現代人は、戦争で死んだ人間などにかかずらっている暇はないのかもしません」
この時の「かからずらわる」には、「かかわる」という意味合いが色濃く出ています。
「かかずらう」と「かかわる」の違い
「かかずらう」という言葉の意味を理解すると、「かかわる」という言葉も思い浮かんでくるかもしれません。
両方とも、「ある事柄とつながりを持つ」、「関係を持つこと」、「存立に影響があること」、「人と付き合うこと」という意味を持っており、具体的な使い方としては、「プライドに係わる(関わる)」「人命に係わる(関わる)問題に発展する」「研究に係わる(関わる)」となるでしょう。
「関わる」には、「つながりを持つ」、「かかわる」という意味がり、人や出来事、事柄と関係を持つ場合にも使うことができます。
また、「かんぬきや横棒でつなぐ」という意味もあり、「強引にとどめておく(つなぎとめておく)」という表現でも使うことはできる言葉です。
この意味合いがさらに強くなって「積極的につながる」という場面でも使われることがあります。
「関わる」という意味からすると、この言葉が使われる場面は、何かとのつながりを持持った時や、「つなぎめ」の意味から、ひもでつなぐことや、ひっかけること、要(かなめ)に関するシーンでも使用されます。
一方の「係わる」ですが、「ずるずるとつながる」、「糸でつなげている」という意味や「対象同士をつなぎとめる」、「仕事などの対象に携わっていくこと」という内容を含んでいます。
「係わる」が使用されるシーンは、「連係プレーが勝利に係わってくる」「この仕事に関係するすべての人に係わる問題だ」などがあります。
「関わる」と「係わる」、このどちらの漢字も同じ意味を持つために、メディアや新聞、雑誌、コラムなど多くのメディア関係では、「かかわる」とひらがなで表記されkることが少なくありません。
学校などのお知らせ文書では、「関わる」、論文や小説でも、「関わる」という表記が多い傾向があります。
同じ意味を持ち、似たような使われ方をするのですから、ここまでくると好みの問題になりそうです。
「かかずらう」は方言?
「かかずらう」という言葉は、あまり日常的には使われないので、方言とおもわれがちですが、標準語という位置づけの言葉です。
日本語は、本当に多くの表現を持つ言葉があることを「かかずらう」という言葉を通して再認識することができます。
「関わりと持つ/係りを持つ」と表記することができそうな言葉でありますし、「関係する」や「固執」という側面もある言葉です。
したがって、いい意味でも使えますし、マイナス的な印象もある言葉なので、使うシーンや前後の言葉でも、かなりニュアンスが変わってくるのではないでしょうか。
それだけに使い方のバリエーションを理解することで、普段の会話の中に織り交ぜながら使うと、コミュニケーションに幅を持たせることができるかもしれません。