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「思惑」の意味とは?類語や使い方、例文を紹介!

「思惑」という言葉が遣われるのは、何となく良くないことを企んでいる時が多いイメージです。

ボキャブラリーを増やす為にも、思惑の意味や使い方を知っておきましょう。

思惑

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「思惑」の意味とは?類語や使い方、例文を紹介!>


目次

  • 「思惑」の意味とは?
  • 「思惑」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「思惑」の言葉の使い方
  • 「思惑」を使った例文
  • 「思惑」を使った言葉を解釈
  • 「思惑」の対義語


「思惑」の意味とは?

「思惑」の意味とは?

「思惑」とは、その人の「考え」「見込み」を意味します。

これは口に出すのではなく「これから起こるものごとに対する意図や思うこと」を持っている状態です。

自分の内面にしまっておきますが、その様な気持ちで事の成り行きを見守っている時に使われます。

「思惑通りだった」というのは、元々そう予想していた通りになった時に後から言うものです。

  • 「思惑」の語源
  • 「思惑」に計画性はない
  • 「思惑」の読み方:「おもわく」
  • 「思惑」の読み方:「しわく」

「思惑」の語源

思惑の語源は「思う」という動詞で、これが名詞に変化したものです。

昔は「思はく」と表現していましたが、現代になるに従い「は」と同じ音を持つ「わ」が遣われる様にになり「思わく」と表現される様になりました。

「惑」は当て字であるとされますが、迷い悩んでいる心理を表すという解釈もあります。

「思惑」に計画性はない

「思惑」の直接的な意味はあくまで「思うこと」であり、その行為に計画性はありません。

どんなに悪いことを考えていても行動ではなく、その人の思想を表すものです。

「思惑」の読み方:「おもわく」

こちらの方が語源から来る一般的な読み方です。

但し「惑」は当て字ですので、表記としては「思わく」の方が正しくなります。

「思惑」の読み方:「しわく」

たまに「しわく」と読む場合もありますが、こちらは仏教用語の「修惑(しゅわく)」が変化したものです。

「修惑」とは、心の迷いや煩悩のことであり、修行を積むことで解消できます。

「生まれつき持っている様々な迷い」に対して使われます。



「思惑」の類語や言い換え・似た言葉

「思惑」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「予想」【よそう】
  • 「見込み」【みこみ】
  • 「当て」【あて】
  • 「予測」【よそく】
  • 「期待」【きたい】

「予想」【よそう】

未来についてハッキリとしたイメージを持っていることを意味します。

そのものごとの状況により、明暗が分かれる様な時に結果を考える様子です。

こちらの場合は人に自分の考えを伝えることが多くなります。

ギャンブルで「勝ち負けを予想する」など、個人的に大きな期待を寄せている時に使われます。

「見込み」【みこみ】

将来の成功の可能性があり、自分にも何らかの影響がある時に使います。

大きな期待感があり、ポジティブな内容が多くなります。

何らかのデータや根拠があり、自身の分析により結論付けられている状態です。

「売り上げが伸びる見込みがある」など、ビジネスでも良く使われます。

「当て」【あて】

ものごとを遂行すると、何らかのメリットを得られることを期待している状態です。

自分で努力するのではなく、人やものごとの流れに依存している時につ変われます。

「お金を借りる当てがある」など、行動を起こす前に使われます。

「予測」【よそく】

「将来の出来事や状態を事前に推測する」「不確かなものでも借りの根拠を考えて、結果をイメージする」です。

かなり詳しく分析することを言い、数値に表してて他人に発表することもあります。

「キャッシュフローの予測」など、こちらもビジネスで良く使われます。

「期待」【きたい】

楽観的な状態でポジティブな結果をイメージします。

「良い結果を期待する」など、少し高揚している心理状態を表します。

「思惑」の言葉の使い方

「思惑」の言葉の使い方

「思惑」の言葉は、まだ誰も耳にしていないことを想い図る時に使います。

自分だけではなく、他人の気持ちに対しても使われます。

既にネットに掲載されていたり、人から伝え聞いたりして公表されているものはその人の「思惑」ではなく、「予想」「見込み」になります。

一般的にはその通りにいくかいかなかいか微妙であり、中々本人が口にできない様な結論が多くなります。

但し「思惑」という言葉は決してポジティブな意味ではありません。

心の中で自分の都合の様にしたいと思っているイメージがあります。

目上の人や親しい人に対しては「思惑通りになりましたね」等とは言わない方が良いでしょう。



「思惑」を使った例文

「思惑」を使った例文
  • 「思惑」の例文1
  • 「思惑」の例文2
  • 「思惑」の例文3
  • 「思惑」の例文4
  • 「思惑」の例文5

「思惑」の例文1

「復縁はそう簡単に思惑通りにいかなかった」

既に破局した関係では、相手の気持ちを変えて自分に振り向かせる必要があります。

しかし人の気持ちはそう簡単に変えられるのではありません。

この場合、本人はただ成り行きを見守っているのではなく、自分からも話しかけるなど遠回りにできる限りの努力をしていたと思われます。

それでも自分が思った通りに相手の気持ちが動いてくれなかった時に「思惑」を使います。

「思惑」の例文2

「彼の思惑通り相手は取引の契約をした」

この場合、彼は相手に対して自社の商品を紹介するなどアプローチをしていました。

但し、ただ商品説明をするだけではなく、相手がその商品やサービスを利用したいと思う様な内容を考えて行動していたことを意味します。

誰にでも通用する様な手段ではなく、相手に特化した行動を取ることで思い通りの結果になったとして「思惑」を使っています。

「思惑」の例文3

「周囲の思惑通り彼らは結婚した」

最初から仲の良い男女がいたものの、具体的に結婚の話は出ていませんでした。

しかし周囲では「これだけ仲が良いのだからいずれ結婚するだろう」と思っていたのです。

この場合、最初から「あの二人は怪しい」という噂が広まるのではなく、何かの折に「仲がいいね」等と言われるレベルが多くなります。

そう思っていても誰ほとんど口にしない状態で、それが予想通りになった時に「思惑」を使うのです。

「思惑」の例文4

「彼の思惑に反して株価が上がらなかった」

投資をしている人は、誰もが「これから値上がりするだろう」と予測を立てているものです。

ただ予想するだけではなく、経済状況を見極めたり関連会社の状況を調べたりと、分析をして「間違いない」と思った銘柄に投資している筈です。

この場合、かなり期待値が大きく、自分でもポジティブな結果を予測していました。

「期待」と置き換えても使える表現ですが、投資は個人で行うものですので心理的な意味を強調して「思惑」を使っています。

「思惑」の例文5

「思惑が外れて企画が採用されなかった」

自分ではこれだと思う企画を提案しても、誰も評価してくれないこともあります。

他にはない特色を考えて色々と案を練り期待が高かったけれども、結局無駄に終わってしまった時に「思惑」を使います。

「思惑」を使った言葉を解釈

「思惑」を使った言葉を解釈
  • 「思惑売り」【おもわくうり】
  • 「思惑買い」【おもわくかい】
  • 「思惑師」【おもわくし】
  • 「思惑違い」【おもわくちがい】
  • 「思惑話」【おもわくばなし】

「思惑売り」【おもわくうり】

投資の業界用語で、相場の値下がりを予測した時に、早目に売りに出すことを意味します。

「思惑買い」【おもわくかい】

「思惑売り」の逆の意味で、相場の値上がりを予測した時に、早目に買うことを意味します。

「思惑師」【おもわくし】

こちらも投資用語で、常に分析や研究を重ね相場の変動を予測して、タイミング良く株の取引をしている投資家を意味します。

「思惑違い」【おもわくちがい】

当初考えていた予想が外れることを意味します。

また、その他にも複数の人達の考えが違い、相容れない時の状態も意味します。

「思惑話」【おもわくばなし】

何か別に目的があるにもかかわらず、それを伝えずに別話をすることを意味します。

今話題にしていることとは全く違うことに意識が集中している状態です。

「思惑」の対義語

「思惑」の対義語

「思惑」に対義語はありませんが、反対の意味に近い言葉は以下の通りです。

  • 「公表」【こうひょう】
  • 「公示」【こうじ】

「公表」【こうひょう】

思ったことや意見を他人に明らかにすることです。

きちんと場所や機会を設けて自分の思ったことや事実を発表する時に使います。

「公示」【こうじ】

こちらもその人の見解や思ったことを、予め文書にするなどして一般的にしらしめることです。

icon まとめ

「思惑」は普段良く使う言葉ですが、人の気持ちに対して使う時にはあまり良い意味はありません。

人が何か心に期待している様子がある時には、「予想」「期待」等、ポジティブな意を持った言葉を使った方が良いでしょう。