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「士道不覚悟」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

日本にはかつて、「侍」と呼ばれる武士がいました。

昔のいわば軍事に携わっていた階級の人々で、刀を腰に差し、己の信念や主君を守る為に戦っていた勇敢な人々でした。

その心持ちや活躍などは現代にも語り継がれ、日本を象徴するような存在です。

その中でも今回は「士道不覚悟」について解説します。

日本古来から引き継がれる勇猛果敢な心意気を見てみましょう。

士道不覚悟

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「士道不覚悟」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「士道不覚悟」の意味とは?
  • 「士道不覚悟」の類語や言い換え
  • 「士道不覚悟」の使い方
  • 「士道不覚悟」を使った例文
  • 「士道不覚悟」を分解して解釈
  • 「士道不覚悟」で連想するもの※新選組


「士道不覚悟」の意味とは?

この言葉を耳にしてすぐに意味が分かり方は非常に少ない事でしょう。

歴史に詳しい方や時代劇が好きな方などは知っている方も多いかもしれません。

「自分の敵を目の前にして背中を向けて逃げ出すような者は武士として心得がなく、武士を名乗る資格すらない」という事を表す言葉です。

武士とは遡る事平安時代から発生したとされています。

それから明治に至るまでずっと存在し続けました。

元々は貴族に仕えて奉公したり、護衛として戦い守ったりする存在でした。

江戸時代になると国民の中では最上の階級とされました。

「士道」とは「武士道」の事です。

「武士道」とは武士としての道徳律です。

道徳律と聞くと難しく聞こえますが、簡単に言うと武士の間にある規範や心得、道徳のことです。

昔の書物に記されている「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」という名言を聞いたことがある人もいるかもしれません。

武士として名乗り、闊歩するのに心得ておかなければならない、固い誓いです。

武士として時には命を懸けなければならないこともあり、それ相応のゆるぎない覚悟や決心が必要です。

そういった、武士として持たなければいけない心得や覚悟がなっておらず、恥だと言われてしまうような行動をとった者に対して後ろ指を指し非難する言葉です。

  • 「士道不覚悟」の読み

「士道不覚悟」の読み

「しどうふかくご」と読みます。



「士道不覚悟」の類語や言い換え

「士道不覚悟」とは少し特殊な言葉のため、まったく同じような類義語はありません。

似たような言い換えを2つご紹介します。

  • 「武士道に反する」
  • 「武士道に背く」

「武士道に反する」

「ぶしどうにはんする」と読みます。

「反する」とは、「違反する」ということです。

日本ではいまだに、古来からの武士道精神というものが少しずつ形を変えながら語り継がれています。

現在では、「主君に忠誠を誓い、親孝行をし、弱い者は助け、名誉を重んじる」という道徳的な思想を指すことが多く、諸外国からも「サムライスピリット」と呼ばれることもあります。

そのため、現在でも「武士道に反する」というのは、非道徳的な行動をとるという意味で非難する際に使われる表現でもあります。

「武士道に背く」

「ぶしどうにそむく」と読みます。

「背く」とは「背中を向ける、見せる」という意味から転じて「逆らって従わない」や「反抗する」という意味を示す言葉です。

つまり、日本古来より道徳的な思想のひとつとして語られている「武士道(士道)」に反抗して従わないという意味です。

「主君に忠誠を誓い、親孝行をし、弱い者は助け、名誉を重んじる」という思想は現代にも通じるものがあり、今日でも「信頼関係を裏切らず、親兄弟に孝行し、弱い者にも思いやりの手を差しのべ、自分や他人の名誉を傷つけない」という道徳教育がなされています。

武士道から受け継がれる日本独特の道徳感に従っていない、という意味合いで「武士道に背く」と表現することがあります。

「士道不覚悟」の使い方

現代ではあまり使う機会はありません。

その昔、武士としてふさわしくない者や恥だとされた者、何か失敗した者や逆らった者に対して「士道不覚悟だ」と通達し、切腹を促したとも言われています。

現代で使うとすれば、向き合うべき問題から逃げている人を指摘したり、卑怯なことをしている人を非難する場合でしょう。



「士道不覚悟」を使った例文

あまり普段使う事のない言葉ですが、昔からある歴史の深い言葉なので、ここぞという時に使えるとビシッと決まります。

簡単に口にするようなものではないので、自分の覚悟を決める時や誰かの背中を押してあげるような場面で使えると良いですね。

  • 「士道不覚悟」の例文1
  • 「士道不覚悟」の例文2

「士道不覚悟」の例文1

「そんな風に背を向けて逃げちゃいけない。昔なら、士道不覚悟で切腹だよ」

例え話として使用した例文です。

昔の武士ならそんなことはしていなかった、昔の武士なら殺されるような事だよ、と諌める例文です。

「士道不覚悟」の例文2

「ここで逃げ出したら士道不覚悟だと非難されそうだが、致し方ない」

何か人生において一大決心をした時、武士の覚悟と同じく固い誓いを自分にする方もいるでしょう。

「何かあっても投げ出さない」「諦めない」といった決心を揺らがせてしまったときには、まわりから「あんなに言っていたのに…」と冷たい目で見られるかもしれません。

昔の武士も、何かしら武士道に反する行いをすればまわりから避難の目で見られたものです。

それをたとえて現代の生活に応用した使い方です。

「士道不覚悟」を分解して解釈

  • 「士道」
  • 「不覚悟」

「士道」

「武士道」とも言います。

武士としての道義や心意気、心得を表す言葉です。

その昔、武士というものは意味の項でも述べた「武士道と云ふは死ぬ事と見付けたり」という名言が残るほどの強烈な心得です。

日々の鍛錬を怠ることなく、何か不手際があれば自分の命を以って責任を取るというものです。

命を以って責任を取るとは、つまり「切腹」です。

自分や一族に恥をかかせることになったり、しくじってしまって責任をとらなければならない時や、武士としてあるまじき行動をとってしまった時。

そういったときに、自分で自分の腹を刀で切り裂き、自害したと言われています。

時代劇などでも見たことがある人は多いでしょう。

命をかけても守らなければならない「士道」とは現在で語られる「武士道」と、武士が存在していたころの「武士道」とで若干異なる部分があります。

本来の武士道の本質は「敵に勝利する事」であり、現在語られる「武士道」とは程遠いものです。

時代の移り変わりとともに、「主君に忠誠を誓い、親孝行をし、弱い者は助け、名誉を重んじる」という思想のことを指すようになりました。

「不覚悟」

あまり聞く機会のない言葉ですが、「覚悟がきまっていないこと」「注意を怠って失敗すること」です。

「覚悟」という言葉に「不」という否定の字が先頭に付くことによって「覚悟が決まっていない」という否定の言葉となります。

不可能や不平等、といった言葉と同じ形です。

「士道不覚悟」で連想するもの※新選組

「士道不覚悟」という言葉は聞き慣れなくても、「新選組」なら知っている方も多いのではないでしょうか。

時代劇や大河ドラマにもなっている有名な組織です。

京都において江戸時代末期、幕府に対して反対する勢力を取り締まる警察活動に従事していました。

その後、戊辰戦争にて旧幕府軍の一員として戦った組織でした。

その組織の長であった、近藤勇局長はとりわけ同じ隊士に対して、内部の粛清を盛んに行っていたとされています。

敵の数よりも内部粛清で処分した人の数の方が多かったと言われています。

武士としての覚悟が足りないもの、気概がない者、背反したり文体しようとした者。

組織として歯向かったり乱すものや、士気を下げるような言動には近藤勇が「士道不覚悟」と告げたともいわれています。

つまり、「切腹」の命令です。

武装組織としてまとまりを保ち、高い志で戦いを切り抜けていった新選組の背景には、「武士道」の本来の姿である「敵に勝利する事」を重んじた厳しい規則、規律があったのです。

icon まとめ

いかがでしたか。

平安時代からずっと引き継がれてきた昔の人の心意気や心得は、現代の私たちの生き方にも良い影響を与えてくれています。

難解な漢字ばかり並んでいるような言葉ばかりですが、そのルーツを調べてみると新たな発見や今後の人生のヒントになるかもしれません。

今回の「士道不覚悟」以外にも色々と調べてみてくださいね。