「賑々しい」の意味とは?漢字、類語や使い方、例文を紹介!
「賑々しい」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
あまり見慣れ、聞き慣れない言葉だとは思いますが、漢字をみると何となく何が言いたいのか、どのような状況なのかのイメージはつくかもしれません。
小説や新聞などを読んでいると時々出てくる表現ではありますが、具体的な言葉の意味や使い方などの詳しい事までは分からない方もいるかもしれません。
そこで今回はこの「賑々しい」について詳しく解説していきたいと思います。
目次
- 「賑々しい」の意味とは?
- 「賑々しい」の類語や言い換え
- 「賑々しい」の使い方
- 「賑々しい」を使った例文
- 「賑々しい」を使った言葉
- 「賑々しい」の反対語や対義語
「賑々しい」の意味とは?
- 「賑々しい」の読み方や意味
「賑々しい」の読み方や意味
「賑々しい」は【にぎにぎしい】と読みます。
意味としては、
- 大変賑やか【にぎやか】であることやそのさま
- ワイワイ・ガヤガヤしていて栄えていて華やかなこと
などを言います。
まず「賑」という漢字には《豊かさ・栄える・恵む・陽気》などという意味があります。
つまりこの漢字が重なる「賑々しい」は更に賑わっていて陽気である事を表します。
また似た言葉に
「騒々しい」がありますが、「賑々しい」は華やかで楽しく、プラスのイメージがあるのに対し、「騒々しい」には耳を塞ぎたくなるような煩さや、不快さといったマイナスのイメージを持つのではないでしょうか。
同じような漢字を重ねる文字の表現ではありますが、「賑」という漢字が持つ意味がポジティブだからかもしれません。
「賑々しい」の類語や言い換え
「賑々しい」には「にぎやか」の最上級の意味があるのですが、正確な類語や言い換えはありません。
ですが似たような意味合いを持つ言葉はあるので、それぞれ挙げてみましょう。
- 華やいでいる【はなやいでいる】明るく陽気に振る舞う状況や、キラキラしていて煌びやかである、そのような場所のことをいいます。
- 人手が多い【ひとでがおおい】
- 宴たけなわ【えんたけなわ】
- 賑わう【にぎわう】
- 活気がある【かっきがある】
華やいでいる【はなやいでいる】明るく陽気に振る舞う状況や、キラキラしていて煌びやかである、そのような場所のことをいいます。
また第三者からみて、そのような様子であり、光景である事も表します。
「華やいで」とは「華やぐ」の連用形であり、「賑々しい」の言い換えに近いでしょう。
- 「この季節は大変世間が華やいでいるので気持ちも上がる」
- 「あの日から華やいでいる光景を見ると、胸が締め付けられてしまう」
など。
人手が多い【ひとでがおおい】
非常に賑わっていて、人の出入りが多い状態や、人が「家から出ている」ので、外に人が多い事を表す時にいいます。
または何か物事をする際に人の手が足りている状態をいうので、「賑々しい」の言い換えに近いでしょう。
- 「ゴールデンウィークなので繁華街には人出が多い」
- 「人出が多いのが苦手なので、そそくさと退散した」
など。
宴たけなわ【えんたけなわ】
お酒の席や何かの集まりで一番楽しく盛り上がっている状況の時をいいます。
またその状況から勢いが衰えていく一つ前の段階をいいます。
表現としては「賑々しい」の意味と近いので華やかな場所を表現するには近い意味になるでしょう。
- 「みなさん、宴もたけなわでございますが、そろそろお開きにしたいと思っています」
- 「宴たけなわだったけど、急用ができたので先に帰ってきた」
など。
賑わう【にぎわう】
人が集まって華やかで煌びやかになったり、人の活気や熱気でその場所が盛んになったりにぎやかになる事をいいます。
「賑」という漢字も一緒ですが、「賑々しい」は形容詞になり「賑わう」は動詞なので類語になります。
- 「この辺りはサーファーのメッカなので夏は賑わうけど、この時期は閑古鳥が鳴いて寂しくなる」
- 「この辺りは夜も賑わっているので、一人出歩いても意外と安心ができる」
など。
活気がある【かっきがある】
活き活きとして盛んなことや、勢いがあって元気な事をいいます。
状況が盛んな事や勢いがあるという意味で「賑々しい」とは類語に近いと言えるでしょう。
- 「ここには活気があってまた来たくなるような魅力がある」
- 「あの人はなぜかいつも活気がなく元気がない。心配になるけれどどうしようもない」
など。
「賑々しい」の使い方
「賑々しい」とは《大変にぎやかで、盛り上がっている状況や、華やかで人が沢山集まっているようす》の事を言います。
つまりそんな状況の時やそのような場所を目にした時に使う言葉になります。
「賑々しい」を使った例文
- 「賑々しい」の例文1
- 「賑々しい」の例文2
- 「賑々しい」の例文3
- 「賑々しい」の例文4
- 「賑々しい」の例文5
「賑々しい」の例文1
「賑々しい場所に行くには少し勇気が要りますが、慣れないといけないと思っています」
「賑々しい」の例文2
「このお店は本当に活気があって、賑々しいから大好きだ」
「賑々しい」の例文3
「滞りなくお祭りは計画通り進んだし、賑々しい状況にもなって本当に良かったと思う」
「賑々しい」の例文4
「お酒も入っていないのに、全員賑々しい雰囲気で盛り上がってて凄いと思う」
「賑々しい」の例文5
「賑々しい場所に足を運んで頂いて、本日は本当にありがとうございました」
「賑々しい」を使った言葉
- 「賑々しい雰囲気」
- 「賑々しい場所」
- 「賑々しい人」
「賑々しい雰囲気」
賑々しいを使った言葉の中でも、非常に分かりやすい表現だと思います。
賑やかで栄えていて、華やかな空気であること、そこに居る人達が楽しめいい雰囲気である時に使われる言葉になります。
「賑々しい場所」
華やかで賑やかな場所の事をいいます。
この言葉も賑々しいという言葉を使う際には非常にポピュラーであり、すぐにどのような状態なのかのイメージが湧く言葉ではないでしょうか。
「賑々しい人」
賑々しいの後に「人」と付くと、ピンとこないかもしれませんが、何となく一緒に居ると楽しくなったり華やかになったりする人というのはいないでしょうか。
決して騒がしい訳ではなく、パワーをもらえるような、その人が居ると人が寄って来たりその場所や状況が賑わうような人の事をいいます。
また、その本人も華やかであったり、楽しい事が大好きな場合にも使う事があります。
「賑々しい」の反対語や対義語
- 寂寂しい【さびさびしい】
- 侘しい【わびしい】
- 寥寥たる【りょうりょうたる】
寂寂しい【さびさびしい】
非常に孤独感を感じたり、物足りず満足出来ない事を表します。
寂しいよりも更に寂しい気持ちが強く、強調した表現になります。
- 「みんな都会に出てしまったので、この街も寂寂しくなってしまった」
- 「寂寂し過ぎて辛くなっていたけど、あの電話一本で気持ちが救われた」
など
侘しい【わびしい】
心が満たされず、孤独を感じたり心細くなることをいいます。
また、派手で豪華絢爛ではないこれど、心に響いたりキュンとするような事を「侘び寂び」と言いますが、その「侘」と同じ漢字であり、美的理念の一つだと言われています。
そこから派生して閑寂な生活を楽しむことからその事が《枯れている、しおれて悲嘆にくれるような生活》といった意味になり、侘しいの意味になったようです。
- 「侘しいと嘆いていても始まらないから、早速何かを始めようと思う」
- 「一人になると余計に侘しい気持ちが込み上げてくるものだ」
寥寥たる【りょうりょうたる】
「寥寥たる」とは、難しい漢字ではありますが、意味としては空虚でひっそりしている事を言います。
また数が少なく、さみしい状態である事も表す言葉になります。
- 「ここは民家もなく人気も少ない。寥寥たる状態に寒気がするくらい怖ろしい」
- 「寥々たる池のほとりを歩いてみたら、かなりの確率で珍しい動物に出会える」
「賑々しい」とはマイナスの意味ではなく、プラスの状況に使う事が多い言葉になります。
「賑やか」はよく使っても、「賑々しい」はなかなか使う事がないかもしれません。
ですがバリエーションがある事で会話での表現力も広がりますし、更にその状況を鮮明に伝える事が出来るようになり幅も広がるでしょう。
何かのキッカケに是非上手に会話に入れ、使ってみてはいかがでしょうか。