「素養」の意味とは?類語、反対語や使い方、例文を紹介!
「素養」の意味や類語を紹介します。
さらに「素養」を使った例文や言葉の解釈を紹介して行きます。
目次
- 「素養」の意味とは?
- 「素養」の類語や言い換え
- 「素養」を使った例文
- 「素養」を使った言葉を解釈
「素養」の意味とは?
「素養」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
一般的な言葉で、耳なじみがある言葉かもしれませんが、詳しい意味を知らない人も多いかもしれません。
そこで「素養」の意味や読み方について紹介します。
- 「素養」の読み方
- 「素養」の意味
「素養」の読み方
「素養」は「そよう」と読みます。
「素養」の「素」は「そ」と読み、「素質」や「元素」などの言葉に使われます。
また「養」は「よう」と読み、「養う(やしなう)」という意味があります。
「素養」は、難しい漢字が登場せず、特殊な読み方ではありませんので、勘違いしないように確認をしておけば問題ないでしょう。
「素養」の意味
「素養」の「素」は「素質」や「元素」、「質素」などに使われる言葉です。
ただし「素養」の場合の「素」は、「平素」という言葉を略したものだと考えましょう。
つまり「素養」は「平素から養ったもの」という意味になります。
そこから広がって、平素から養った教養や、平素から養ったスキルという意味になります。
例えば、○○さんは「音楽の素養がある」という場合、○○さんが音楽に囲まれて育ったのかもしれません。
あるいは、小学校や中学校などの部活動で、音楽系の部に所属していたのかもしれません。
音楽のような教養や、例えばスポーツのようなスキルなど、本来なら勉強をしたり、練習をしないと身につかないような物事が、自然と身についている様子を「素養がある」と呼びます。
「素養」の類語や言い換え
次に「素養」の類語や、言い換えが効く似た意味の言葉を見て行きましょう。
「素養」と同じような意味の言葉と比べる事で、より「素養」についての理解が深まるでしょう。
- 「教養」【きょうよう】
- 「知識」【ちしき】
- 「常識」【じょうしき】
- 「心得」【こころえ】
- 「ウンチク」【うんちく】
- 「たしなみ」【たしなみ】
「教養」【きょうよう】
「素養」と似た言葉として「教養」があります。
「素養」という言葉に含まれる「平素から身につけた知識やスキル」の中には「教養」も含まれるからです。
「教養」とは、学問や知識が身についているというだけでなく、プラスアルファがあるような状態まで仕上がっている事をいいます。
例えば「音楽の教養」という場合、単なる音楽に対する知識だけでなく、音楽に関する系統だった知識が身についている事を意味します。
一つの音楽を聴いた時に、そこから派生する物語や作者の心情、同じ時代に生きた作曲家などの知識が浮かんでくるような、深い理解を伴った知識です。
一夜漬けで身につくような知識ではないという特徴があります。
「知識」【ちしき】
「知識」は、「素養」や「教養」の基本となるものです。
何かを知る事、何かの情報を得る事、さらには知っている事の内容そのものを「知識」と呼びます。
また「知識」と呼ぶ時の、「知っている事の内容」は、確かなものでなくてはいけません。
間違った情報ばかりを得ている人は「知識がある」とは呼ばれないので注意が必要です。
「常識」【じょうしき】
「常識」は、誰でも知っている事、さらには普通の人が持つべき一般的な知識の事を意味しています。
「常識がない」とか「一般常識」という風に、「当然、知っているべき知識」という使い方をされます。
「素養」がある人は、「知識」を超えて「教養」を身につけている事が多いので、「常識」を身につけている可能性が高いです。
「心得」【こころえ】
「心得」という言葉は、よく耳にしますが、他の言葉に変換するのは難しい言葉でもあります。
「心得」は「こころえ」と読みます。
昔から使われている言葉で「武術の心得」などという具合に使用されます。
「心得」は技術や知識などを身につけている事、会得している事を意味します。
また古い時代から使われている事を考慮して、「心得」という言葉を使う時は「茶道の心得」「柔道の心得」など、伝統文化や伝統的なスポーツを扱う時に使用する事が多いです。
その事を理解した上で、あえて現代的な文化の「SNSの心得」などという使い方をする事もあります。
「ウンチク」【うんちく】
「ウンチク」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
雑学の知識、博識な人が持っている知識の事を「ウンチク」と言います。
「ウンチク」は漢字にすると難しく「薀蓄」となります。
難問漢字として登場しそうな、書くのが難しい漢字です。
テレビ番組などで、「ウンチク」はバラエティ的な扱いをされてしまいます。
しかし「ウンチク」は、「蓄えられた深い教養」を意味する言葉です。
「教養」という言葉は、「知識」よりも上に位置するイメージの言葉ですが、「ウンチク」はさらに上を行く言葉だといえるでしょう。
「たしなみ」【たしなみ】
「たしなみ」も「素養」に似た意味を持つ言葉です。
先述した「心得」とほとんど同じ意味で、芸事や武術などのカルチャーを会得している様子を意味します。
「武芸のたしなみがある」「華道のたしなみがある」などという風に使う言葉です。
「素養」を使った例文
「素養」という言葉を、どのように文章に入れて行けばいいか、例文を通して見て行きましょう。
「素養」とは、平素から身につけた知識やスキルの事です。
そのため、一夜漬けなどで身につけた知識やスキルではない事が大切です。
慣れ親しんだもの、環境が身に付けさせた知識やスキルに対して使うようにしましょう。
例えば英語が得意な人がいる時、その人に子供の頃から英語に親しむ環境があれば、「素養」という言葉がぴったりくるでしょう。
「○○さんの実家には、毎年のように海外の留学生がホームステイをしに来ていた。○○さんに英語の『素養』があるのは当然だ」となります。
「素養」を使った言葉を解釈
最後に「素養」を使った言葉を解釈していきましょう。
「素養」という言葉を使いこなせるようになるかもしれません。
- 「素養を高める」【そようをたかめる】
- 「素養がない」【そようがない】
- 「素養を養う」【そようをやしなう】
「素養を高める」【そようをたかめる】
例えば優れた音楽家になるためには、「音楽の素養がある」だけでは通用しません。
さらに音楽の教養やスキルを高めて、より音楽についての知識を深める必要があります。
このように、すでに「音楽の素養がある」人が、さらに音楽についての勉強をする時に、
「音楽の素養を高める」という表現をします。
「音楽の才能を伸ばす」という意味と似た表現かもしれません。
「素養を高める」という場合は、一からのスタートではなく、育った環境や日ごろの練習の結果、すでに「素養がある」事が大切になります。
「素養がない」【そようがない】
全く知識やスキルを身につけていない人、またはそのような環境で育ってきていない事を「素養がない」といいます。
例えば、家族全員がスポーツに興味がない場合、その家庭で育った人には「スポーツの素養がない」事になります。
スポーツに興味を持った日から、一から知識やスキルを身につける事になります。
「素養を養う」【そようをやしなう】
子供の可能性を伸ばしたい人は、子供の様々な才能が花開くように、いろいろな物に触れられるような環境作りをするかもしれません。
このように、「素養がある」状態になるように外側から働きかける事を、「素養を養う」といいます。
「素養」とは、単なる知識やスキルではなく、育ってきた環境や、本人の日頃の興味によって育まれた知識やスキルの事を指します。
そのため何かを愛している家庭に育った人は、何かしらの「素養」を持っていますし、何かを熱烈に愛する人は、その愛する者に関する「素養」を持っているはずです。
一夜漬けで身に着けたような、すぐに忘れてしまいそうな知識やスキルではなく、「素養」は、その人が一生を終えるまで手放す事がないような確かなものです。