「一期一会」の意味とは?類語、使い方や例文、対義語を紹介!
「一期一会」の意味と読み方を紹介します。
さらに「一期一会」の類語や、「一期一会」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「一期一会」の意味とは?
- 「一期一会」の類語や言い換え
- 「一期一会」を使った例文
- 「一期一会」を使った言葉
「一期一会」の意味とは?
「一期一会」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
比較的なじみのある、誰もが知っている言葉のひとつだと思います。
そこで、知っているとためになる「一期一会」という言葉の読み方や意味について紹介します。
- 「一期一会」の読み方
- 「一期一会」の意味とは
- 「一期一会」の使い方
「一期一会」の読み方
「一期一会」は「いちごいちえ」と読みます。
「一期」とは「一生」の事で、死を迎える前の100年間と言う意味がある仏教用語です。
「一会」とは、「一度会う」という意味ですから、「一期一会」は、「一生に一度だけ会う」という意味になります。
「一期一会」は「いっきいっかい」とか、「いっきいちあい」などと読み間違えやすい言葉です。
まずは「一期一会」は「いちごいちえ」と読む事を覚えておきましょう。
「一期一会」の意味とは
「一期一会」という言葉を使ったのは、茶道で有名な千利休の弟子の一人である、山上宗二だとされています。
茶道のたしなみとして、どのような茶会も一生に一度しかないという事を肝に銘じなさいという教えが含まれています。
いつでも茶会が開かれて、参加者とはいつでも会えると思っていると、気が緩みがちになります。
中にはだらしない態度を取る弟子たちも出て来るかもしれません。
そのような事にならないように、戒めの言葉として「一期一会」という言葉を残したと考えられます。
そこから広がって、茶道以外の分野でも「一期一会」という言葉は広く浸透しています。
「一期一会」の使い方
例えば会社の取引先との商談は、慣れた相手になるとつい油断をして失礼な言動をしてしまいがちです。
しかし「一期一会」という言葉を知っていれば、気持ちが緩まないよう気を引き締めて商談にあたれると思います。
また婚活中の男女も、婚活パーティやお見合いに参加する事に慣れてしまうと、「またいつもの婚活だ」と思って気が緩んでしまうかもしれません。
「一期一会」だと思えば、次の婚活パーティやお見合いが、最高の相手と出会える最初で最後のチャンスだと思い、集中して参加できるかもしれません。
「いつもの○○」と思ったり、「また○○に参加するのか」などと思った時は、ぜひ「一期一会」という言葉を思い出してみましょう。
「一期一会」の類語や言い換え
次に「一期一会」の類語や、似た意味の言葉を紹介します。
「一生に一度」という貴重な機会という意味を持つ、スケールが大きな言葉が揃っています。
また一つの出会いの大切さなどが伝わってくる言葉ばかりです。
- 「千載一遇」
- 「一世一代」
- 「盲亀浮木」
「千載一遇」
「千載一遇」は「一期一会」ととても似た意味の言葉です。
「千載一遇」は「せんざいいちぐう」と読みます。
少し読み方が難しい言葉ですので、間違えないようにきちんと覚えましょう。
「千載」とは「千年」と同じような意味があります。
また「一遇」は「偶然に会う」という意味が含まれています。
このため「千載一遇」は、「千年に一度しかないような偶然な出会い」や「めったにないチャンス」を意味します。
「千載一遇のチャンス」という時は、「これ以上ない好機」「絶対に逃したくないチャンス」という意味になります。
「一期一会」が人との出会いに限定される中、「千載一遇」は人との出会いだけでなく、「チャンスそのもの」に対しても使われる言葉です。
使う幅が広いため、様々な場面で使いやすい言葉になります。
「一世一代」
「一世一代」とは、「一生に一度」という意味になります。
また「一世一代」には、役者が引退の際に演じる、得意中の得意の演目を演じる事を指すケースもあります。
「一世一代の芸」とか「一世一代の大技」などの言葉があるのはこのためです。
「一期一会」とは意味が異なりますが、「一○一○」という言葉を使った四字熟語として、比較されるケースが多いです。
両者の言葉の意味を知り、使い分けられるようになると良いでしょう。
「盲亀浮木」
「盲亀浮木」という言葉があります。
「盲亀浮木」は「もうきふぼく」と読みます。
これは「人間として生まれ変わる事の難しさ」を教えるために作られた、仏教の説話のひとつから生まれた言葉です。
「大きな海に目の見えない亀がいて、海底で暮らしています。その亀が100年に一度だけ、海の上に姿を現す時、海に浮かぶ木の、真ん中に空いた穴に首を突っ込む確率は、どのくらい低いだろう」という話で、ほとんどありえないくらい低い確率という事がイメージしやすい話になっています。
これくらい人間として生まれ変わるのは難しいという説話ですが、そこから広がって、「人と出会う事の難しさ」「確率の低さ」などを表す言葉になっています。
「一期一会」も「一生に一度しか出会えない」という、出会う確率の低さを表現した言葉ですから、「盲亀浮木」と似た意味の言葉であるといえるでしょう。
「一期一会」を使った例文
「一期一会」を使った例文を見て、どのように文章に組み込めばいいかを知りましょう。
「一期一会」はどのような出会いも一生に一度しかチャンスがない貴重な物だという、出会いの大切さを教える言葉です。
そのため「一期一会」を使って、誰かに出会いの大切さ、素晴らしさを教えたい時に使ってみましょう。
例えばビジネスシーンで、新入社員に話をしましょう。
「取引先との出会いは、一生に一度しかないような貴重な機会だ。『一期一会』だと思って、その貴重な機会を無駄にしないようにしよう」という感じです。
また飲食店のオーナーが、店員に接客の心得を教えたい時にも使えます。
「すべてのお客さんと、『一期一会』だと思って接して欲しい。一生に一度しか出会えないと思えば、全ての出会いを大切にしたいと思えるはずだ」となります。
これから初対面を迎える人、不特定多数の人との出会いが待っている人に対して、「一期一会」はとても響く言葉です。
合コンに参加をするリーダーも「『一期一会』のチャンスを逃さず、素敵な恋愛相手をゲットしよう!」と、メンバーに対して声掛けする事ができるでしょう。
「一期一会」を使った言葉
最後に「一期一会」を使った言葉として「一期一会の出会いに感謝」という言葉を見て行きましょう。
「一期一会の出会いに感謝」という言葉は、様々な場面で使われる言葉です。
「振り返って見て、得難い出会いになった」「なんてすばらしい出会いに恵まれたんだろう」と思う時に使います。
例えばビジネスシーンで大きなプロジェクトを成功した時は、取引先やプロジェクトメンバーに対して「一期一会の出会いに感謝」という言葉を掛けて、労をねぎらうかもしれません。
また結婚相手に恵まれたと感じた人が、金婚式などで奥さんや旦那さんに対して「一期一会の出会いに感謝」と言うかもしれません。
この言葉には「これ以上ないような素敵な出会いだった」という、素晴らしい意味が含まれているため、関係者に感謝の言葉を掛けたい時などにピッタリです。
「一期一会」は、出会いを大切にしたい人が、自分や自分の身近にいる人に贈りたい素敵な言葉です。
自分が仲間や恋人、家族に恵まれたと感じた時は、「一期一会の出会いに感謝」するのではないでしょうか。
これから不特定多数の人との出会いの場に参加する予定がある人は、ぜひ「一期一会」という言葉を胸に刻んで、その貴重な出会いが訪れるかもしれない場所に足を踏み入れてみましょう。