「閑話休題」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
「閑話休題」なんていうことば、どこかでは聞いたことがあっても使いこなすとなるとむずかしいですね。
使うことができれば格好いいのに、と思っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、「閑話休題」の意味や類語、使い方についてまとめています。
目次
- 「閑話休題」の意味とは?
- 「閑話休題」の類語や言い換え
- 「閑話休題」の使い方
- 「閑話休題」を使った例文
- 「閑話休題」と「それはさておき」の言葉の違い
- 「閑話休題」の反対語
「閑話休題」の意味とは?
まずは意味ですが、「閑話休題」とは、むだ話はさておき、それはさておき、さて、という意味になります。
本来話したかった内容から脱線して、うんちくや別の話をしてから、本筋の話に戻すときに使うことばになります。
授業中に先生が突然、余談をはじめることがありますが、「閑話休題」と言えば、それが余談の終わりなのだなという合図になります。
ブログなど書いている方は、筆が乗ってしまい本筋からそれてしまったときに、「閑話休題」と言ってからもとの話に戻していくと流れがスムーズでしょうし、ことばを知っている人、という感じがしますよ。
- 「閑話休題」の読み方
- 「閑話休題」の誤用
「閑話休題」の読み方
閑話休題ですが、「かんわきゅうだい」と読みます。
「閑話」というのは、
- ゆったりとしていて物静かな話。
- むだ話、余談。
という二つの意味を持っています。
ここでは、2のむだ話という意味で使われていますね。
「休題」というのは、それまでの話題を中止すること、話をやめることを意味しています。
ですので、閑話休題は、余談をやめる、というところから、転じて、本筋の話に戻る、という意味として使われています。
「閑話休題」の誤用
意味がわかると使いやすい「閑話休題」ですが、近頃、真逆の意味として使われる人が増えているそうです。
本筋に戻すことでなく、ちょっと脱線して、余談ですが、というときに枕詞のように「閑話休題」を使う人がいるということです。
これでは、意味を知っている人にしてみれば、どちらが本題なのか頭が混乱してしまうことになりますので、「閑話休題」の意味をしっかりと覚えておきましょう。
閑話と休題を分解し、意味がわかっていれば、間違えて使ってしまうということもないでしょう。
「閑話休題」の類語や言い換え
意味がわかったところで、類語や言い換えがきくことばを見ていきましょう。
書面などではともかくとして、日常のなかで「閑話休題」を使う場面はなかなかありません。
友だちなどと話をしていて、ずいぶん本筋から外れてしまったな、というときに、どんなことばを使うといいのでしょう。
また、話の内容を切り替えるときに使いやすい表現も紹介します。
- 「余談はさておき」【よだんはさておき】
- 「ところで」【ところで】
- 「それはさておき」【それはさておき】
- 「時に」【ときに】
「余談はさておき」【よだんはさておき】
こうしてはっきりと、これまでの会話は余談であり、これから本筋に戻しますよ、というのは一つの手です。
「余談はさておき、夏合宿の件だけど」
というように、だれにでもわかるかたちで、「これから本題に入りますよ」と提示すると、メリハリのある会話になりますね。
会議のはじまりなど、すこしざわついていて、各々話したいことを話しはじめてしまった場合などにも効果的です。
「ところで」【ところで】
「ところで最近はもうタバコは吸っていないのかい」
このように、これまでの会話からがらりと話を切り替え、自分のしたい話に持っていくときに有効な表現になります。
メールなどでもわりとフランクに使うことができるため、みなさんもよく使っているのではないでしょうか。
逆にいえば、それまでのことが余談だとするならば、このタイミングで「閑話休題」ということもできます。
相手が意味を知っていなければ、急にどうした、と思われてしまいそうですが、人によっては喜ばれそうなフレーズです。
「それはさておき」【それはさておき】
こちらも「閑話休題」の言い換えになります。
「愛犬が可愛いという気持ちはよくわかるが、それはさておき、今度の食事会のゲストはだれを呼ぶといいだろうか」
そこまでの話が余談だとすると、本筋に切り替えるための、接続詞として使われています。
閑話休題ほどインパクトがなく、自然に話題を振ることができそうですね。
「時に」【ときに】
こちらはすこし堅苦しい印象を持たれるおそれはありますが、きちんと聞いてほしいのだというアピールにもなりそうです。
「時に、奥さんは元気にしているかい」
相手の奥さんが以前に大病を患ったというようなときに、気にかけているのですが、という意味で、「時に」と話題を切り替えると、奥さんを案じている気持ちもよく伝わるのではないでしょうか。
「閑話休題」の使い方
意味や言い換えはわかりましたね。
それでは具体的に「閑話休題」の使い方をご説明します。
「閑話休題」は、それ自体になにかがつくことはありません、これだけで独立していることば、とも言えます。
「さて」などを頭につけることもできますが、これはなくても会話が成立することばになります。
「閑話休題、○○について話そう」
「さて閑話休題、もとの話に戻ろう」
というような使い方になるでしょう。
では次に、「閑話休題」を使った例文を見ていきます。
「閑話休題」を使った例文
「閑話休題、次は二次関数の問題を順に解いていくぞ」
先生が授業中にすこし余談をしていた場合に、生徒の気持ちの切り替えをはかるため、合図として使う「閑話休題」になります。
「さて、閑話休題、本題に入ろうか」
ミーティングなどで司会の人や代表者などが、会話の脱線を戻すときに言います、こちらの場合もやはり、会話の方向性を共有するために使います。
使うタイミングの幅は狭く感じられますが、意識していると、使いたい、と思う場面は多々ありますよ。
ことばにして言うのがすこし不自然に感じられる場合には、ブログやメールで使ってみるのもいいかもしれませんね。
「閑話休題」と「それはさておき」の言葉の違い
どういう使い分けをすればいいのか悩むのがこの二つですね。
意味は変わりませんので、どちらを使ってもいい、ということもできます。
また以前は、「閑話休題」と書いて「それはさておき」とルビを振っていた人もいるというほどです。
閑話休題はもともと中国から来たことばですので、和訳をすると、それはさておき、という捉え方だったのかもしれませんね。
うまく使い分けるのはむずかしいかもしれませんが、「それはさておき」を使うときに、この場合は「閑話休題」でも通じたかな、と一度考えるくせをつけておくと、ぴったりのタイミングで使いこなせるようになるでしょう。
「閑話休題」の反対語
「閑話休題」の反対ですから、余談ということになります。
「これは余談になりますが、ゼロという数字がどこで発見されたか知っていますか」
このように、本筋からそれた話を挟み込む場合、余談ですが、という使い方をします。
その後、本題に戻るときに、「余談はここまでです」もしくは「閑話休題」ということばを使うことで、余談のはじまりと終わりを、聞く人に印象づけることができますね。
「余談だが、父はこの地区の政界人たちと密な繋がりがある」
また、このように、言わなくてもいいが、問題について考える条件を提示する場合などにも使われます。
例文の場合ですと、自分に有利な方向に持っていこうとしているのでしょう。
余談だが、と言いながらも大事な話をしていることがうかがえます。
どうでしょう。
「閑話休題」の意味や類語、使い方はわかりましたか?
間違った意味で覚えないように、類語や反対語も知っておきましょう。
余談とそうでない話とを区切ることば、閑話休題。
うまく使ってメリハリのある会話ができれば、伝えたいことや共有したいことが、効率よく話しあえるかもしれませんね!