「理知的」の意味とは?使い方や例文、類語や言い換えを紹介!
理知的な女性、なんていうと高嶺の花という感じがしますが、実際、理知的な人、とはどういう人を差すのでしょうか。
目次
- 「理知的」の意味とは?
- 「理知的」の類語や言い換え
- 「理知的」の使い方
- 「理知的」を使った例文
- 「理知的」の対義語
- 「理知」を使った言葉
「理知的」の意味とは?
理知とは、理性と知恵。
真如を悟る智慧。
物の道理を分解理解する知恵になります。
つまり、理知的というのは、感情に左右されず、冷静に物事をしっかりと見極め、判断し、行動できる状態を言います。
はじめの例えに照らし合わせてみても、大人な女性の印象が、より深く理解できることと思います。
- 「理知的」の読み方
「理知的」の読み方
理知的は、「りちてき」と読み、理智的とも書きます。
理智的も、「りちてき」と同じ読みになります。
「理知的」の類語や言い換え
理知的ということばがまだ自分にしっくり来ていない、または適切でないという場面もあるかと思います。
ここでは理知的に代わる類語を見ていきましょう。
日本語はさまざまな言い換えが可能であると同時に、細かいニュアンスで、場にそぐわないということが往々にしてあります。
- 「知的」【ちてき】「知性」【ちせい】
- 「アカデミックな」【あかでみっくな】
- 「理屈っぽい」【りくつっぽい】
「知的」【ちてき】「知性」【ちせい】
理知的から、理を抜くだけで、ずいぶんと日常使いのしやすいことばになりますね。
すこしかしこまった場では、知性的、ということもできます。
これらは知識の豊かなさまを表しています。
理知的、では言い尽くせない、伝わりきらないという場合に、似たようなニュアンスを伝えるのに適したことばになります。
「アカデミックな」【あかでみっくな】
これは直訳すると学術的な、という意味になります。
学術的には、学問と芸術という意味と、学問つまり知識の集合体を、さらに応用するという意味とがあります。
この場合は後者の、知識の集合体の応用ができる、という部分が、理知的に似た意味を持つことになります。
フォーマルな場においても好まれる、スマートなことばですので、覚えておいて損はないでしょう。
前述の知的もそうですが、やはり感情的にならず、筋道立てて物事を考える、というところも重要なポイントです。
「理屈っぽい」【りくつっぽい】
感情を抑えた、という部分をネガティブにとらえるとこのようになるでしょう。
これは反対に、理屈っぽいな、とだれかに対して思った場合に、あなたは理知的な人ですね、などと伝えるときに使うと角が立たずに済むかもしれません。
言い方次第な面も大きいですが、もうすこし情に篤い考え方になりませんか、というときに、遠回しなフレーズとしても使えるでしょう。
「理知的」の使い方
君は理知的だね、と暗喩として使う場合と、君は理知的な人だねと直喩法で使う場合とがあります。
どちらも、さほど変わりはありません。
ほかに、的を使わず、理知ということばを使うこともできます。
使っているうちに慣れてくるでしょう。
「理知的」を使った例文
理知的の意味と、言い換えのきくことば、そして使い方を見てきました。
それではここで、理知的を使用した例文を見ていきましょう。
実際の会話や日常生活のなかで、どのように使うといいのでしょうか。
- 「理知的」の例文1
- 「理知的」の例文2
- 「理知的」の例文3
「理知的」の例文1
「なかなか理知的な構成の企画書というのが書けなくて困っているんだ」
仕事とはいえど、ついつい感情的になってしまったり、ひとりよがりになってしまったり、また、どこかで「この企画がうまくいけば、出世コースかも」などという煩悩がよぎることがあります。
この例文では、知識の蓄積、それら知識を複合的に利用し、公共の福祉を第一に考え、これまでにない新しいものをつくりあげる、ということができなければ、そのような企画書は書けないということになります。
理知的である、というのは、自分の感情を優位にせず、あくまで冷静に物事の良し悪しを考える、ということが必要でしょう。
「理知的」の例文2
「青木家の長女は非常に理知的な顔立ちをしている」
理知に富んだ顔立ち、ということで、生真面目そうな女性に思われますね。
理知的の類語にはほかに、「才女」「才色兼備」というものもあります。
いかにも利発そうな、整った顔立ちのことを言います。
実際に、理知に富んでいるかどうかは、人それぞれかもしれませんが、ここでは、そのように見える顔立ち、のことを言います。
さまざまなことを知っていそうな雰囲気を持った人でしょう。
「理知的」の例文3
「彼の意見にはいつも、理知的な興奮を覚える」
知識欲、そして得た知識により、ほかの創造をしていく知恵やひらめきのきっかけとなるような、新鮮な意見であるということです。
生きがいともなるほどの魅力を持った、魂を揺さぶるような、それでいてしんと頭の冷えた興奮のことを言います。
「理知的」の対義語
ここまで理知的、について見てきましたが、さらに深掘りをするために、一度真逆の意味を見ていきましょう。
理知的、の対義語は、理性的でなく、知的でもない、ということになります。
それはどういうことになるか、つづきを見ていきます。
- 感情的【かんじょうてき】
- 直感【ちょっかんてき】
感情的【かんじょうてき】
「理知的」は、感情に左右されず、物事を判断していくことを言いました。
つまりその対極にあるのは、感情です。
感情とは、喜怒哀楽や好悪など、物事に対して自分がどう思ったか、どう感じたか、という気持ちの面になります。
感情的な判断、というのは人間のもっとも原初的な物事に対する基準で、快と不快に二分されます。
そのような、自分の感情に従わず、理性によって判断を行うことが、理知的、となります。
直感【ちょっかんてき】
説明を必要としないことです。
「理知的」な判断というと、さまざまな知見があり、それらを陳列してみせ、どれがもっともよいか、さらによい方法はないかなど考え、感情を入れずに下すものですが、直感での判断は、どんな意見も説明も理論も必要とせず、すぐさま心の思うままに決断することを言います。
直感も、直感力などというように、それまで生きてきた経験則などから即座に判断するという場合もあるでしょうが、いちいち理論立てて考えない点では、理知的の逆をいくと言って過言はないでしょう。
「理知」を使った言葉
対義語も確認して、もう理知的、の用途はばっちりですね。
それでは最後におさらいとして、「理知」を用いたフレーズを確認していきましょう。
- 「理知に富む」
- 「理知的な人」
「理知に富む」
さきほど例文の解説でも出てきました。
理性的で、豊かな知識を活用してさまざまな問題をこなしてゆく人や、豊富な知識のうえに立っているような、危うげでなく、整然とした人に使われるフレーズになります。
また、似たことばに「機知に富む」というものもあります。
こちらは、機転のきく人や、ウィットな受け答えに定評のある人に使われる称賛のことばになります。
どちらも、知識が豊富で、それらをもとに知恵を絞ることができる、という点では似通っていますね。
「理知的な人」
ようやくはじめに戻りました。
理知的な人、というのは理性的で、冷静に物事を見極め判断し、それによって行動ができる人、という意味になります。
聡明な、とも言えるでしょう。
ここまで見てきたなかで、理知的な人、というのがどんなものか、おわかりになったことと思います。
感情に左右されず、いつでも冷静に判断を下す人のことを、理知的な人、というのですね。
いつだって理知的でいられる人というのも少ないでしょうが、仕事上で理知的な、と言ってもらえれば、かなり高評価なのではないでしょうか。
理知的な人に近づきたいと思っていてもなかなか難しいかもしれませんが、まずは些細なことで感情的にならず、理にかなっているかどうか、を判断基準にするといいのではないでしょうか。