「理不尽」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
日本語には、本当に色々な種類の言葉があります。
人の心理的な描写を簡単な一言で表すことができるものもあれば、比喩的な表現で例えることもあります。
中々言いにくいことを遠回しに言える力も盛っていたりします。
私達がよく使う言葉の中にも、そのような言葉がありますが、気になる言葉の中に、「理不尽」というものがあります。
目次
- 「理不尽」の意味とは?
- 「理不尽」の類語や言い換え
- 「理不尽」の使い方
- 「理不尽」を使った例文
- 「理不尽」の対義語
- 理不尽を使った言葉
「理不尽」の意味とは?
「理不尽」と言う言葉。
普段の生活の中でも、時々聞いたことのある言葉でしょう。
「理不尽な要求された」や「理不尽な扱いを受けた」ことは、人生の中で誰でも何回はあるのではないでしょうか?
「理不尽な行い」という例え方でもよく使われますが、力の強い人や権力を持っている人が、力のない人や社会的な地位の低い人などに対して行うことが多いので、やむなく受け入れなければならないという悔しい場面があったりします。
「理不尽」とは、「物事の筋が通らないこと」という意味の言葉になります。
言い換えると「無茶苦茶なこと」という意味になってきます。
元々、「不尽」という単語は、「十分に思いを述べることをしない、つくさない」という意味があります。
これに「理」が加わることで、「十分につくさない理論や、まだしっかりと確立されていない、固まっていない理論・考え方」という意味になります。
そこから今の意味に進化・変容したきたと考えられています。
- 「理不尽」の読み方
「理不尽」の読み方
「理不尽」は、「りふじん」とよみます。
「理不尽」の類語や言い換え
筋が通らない「理不尽」という言葉は、色々な言葉に置き換えることができますが、その中でも次のような言葉が代表的な類義語でしょう。
- 「無茶苦茶」
- 「非論理的」
- 「不合理」
「無茶苦茶」
前項でも挙げた「無茶苦茶」です。
「あいつは、無茶苦茶な行動を取っている。」
「彼女の言ってることは、滅茶苦茶で付いていけない。」
「滅茶苦茶な計画を立ててしまって、本当に達成できるのか?」
色々な場面で使われていますが、日常生活の中での会話で、ごく普通に使われますね。
「無茶苦茶」の意味としては、「まったく筋道のたたないこと、前後を考えずに事を行うこと」となります。
世の中には、物事を深く考えずにこうどうする人がよくいるので、注意しなくてはなりませんね。
「非論理的」
この言葉も使われます。
意味としては、「論理的ではないこと」、「論理に合っていないさま」、「筋道が通っていないこと」になります。
「部長の業務命令は、時々、非論理的で意味が理解できない。」
「彼の行動は、非論理的としか言いようがないな。」
「非論理的な打ち合わせばかりで、無意味だ。」
こんな例え方になるでしょう。
「不合理」
「不合理」も挙げられます。
「道理・理屈に合っていないこと」、「筋の通らないこと」と言った意味になります。
「不合理な制度」、「不合理な条件」と言うような使い方があります。
「不合理な生活をしみじみと反省している。」
「不合理な事ばかりを考え始める。」
といった言い方もあります。
「理不尽」の使い方
「理不尽」という言葉が最もよく使われるシーンとしては、こちらに非がないにも関わらず、一方的に怒鳴られたり、責め立てられること、叱られたりした時があります。
例えば、仕事上で上司から満足な伝達がされていない場合があります。
連絡不足で起きてしまった問題を、自分の非を棚に上げて、一方的に部下であるこちらのせいにしていまうことがあります。
こんな嫌な経験がある人も結構多いのではないでしょうか?
このような物事の筋道が通らない場面では、「理不尽だ」と言われます。
居酒屋やカフェ、ファーストフードなどで
接客のアルバイトをしている時に、イライラしているお客さんから、何の理由もなくいきなり怒られるてしまうといった事柄も「理不尽」という言葉で表わします。
「理不尽」を使った例文
では、「理不尽」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「理不尽」の例文1
- 「理不尽」の例文2
- 「理不尽」の例文3
「理不尽」の例文1
「理不尽なことでキレる」
「度重なる理不尽な仕打ちを上司からされて、我慢の限度を越えてしまい、ついにキレしまった。」
サラリーマンをしていると、こんな馬鹿な上司からの対応で感情むき出しになることがあります。
「理不尽」の例文2
「理不尽な人」
「理不尽な人は、日によって言っていることや、やっていることが、コロコロ変わるので、信頼されない。」
自分が発言し言葉なのにも関わらず、覚えていないということが、よくあります。
上司からの指示が、全く一貫していなくて、筋が通らないことだったら、とても厄介ですね。
このような時には、上手く対応できる言葉や行動を事前に考えておくことや、理不尽な人の行動を、予測して手を打っておくのが賢明です。
特に、相手が怒っている場合は、下手に出たり、真摯に聞いているような態度で話を聞きながら、相手に合わせる場面では、適当な言葉を含めて、できるだけ早めに会話を終えてしまうような対処することです。
これができれば、「理不尽」な人と付き合って、ストレスを溜めたり、気持ちをイライラさせることは、少なくなってくるはずです。
「理不尽」の例文3
「理不尽な発言」
「この人は、理不尽なことを言ってくる人だ。」
こんなタイプの人間だと分かっていれば、事前に対処の仕方も見えてきて、いくつかさばき方も出てきます。
適切な対処ができる方法を覚えておくことで、ストレスを軽減できるだけではなく、評価が上ったりと、気に入られたりして、いいこともあります。
ただ、単なるごますりにはならないようにしたいものです。
「理不尽」の対義語
「理不尽」の対義語としては、次のような言葉があります。
- 「妥当」
「妥当」
「妥当」もまた、日常生活でよく耳にする言葉です。
日常会話以外でも、ビジネスシーンでもよく飛び交っている言葉ですね。
「妥当」とは、色々な状況において、「適切な判断や対応などができている」という意味になります。
物事の実際の状態や事情などに当てはまる言葉で、見解や処理の方法に、筋が通っており、適切である時に使われる言葉です。
このように用途の広い意味を持つ言葉であるので、使われるシーンも数多くあるでしょう。
日常の全ての場面で使用できる言葉です。
「あなたがおっしゃっていることは、妥当なところと言えますね。」
「このレポートの内容からすれば、妥当な結論だと思います。」
などが用例が挙げられます。
「妥当な判断」という使い方では、適している判断や、正しい判断という意味があります。
何かについて説明したり、プレゼンをしている時によく耳にする言葉です。
ビジネスでも、物事を決定する判断に迫られた時によく使用されます。
「貴社を選んだのは、これまでの実積も含めて、妥当な判断だったからです。」
「監督の妥当な行動と判断のおかげで、何とか勝てた思っています。」
「妥当な判断と思っていても、時には裏目に出ることもありますので、注意しましょう。」
また、「妥当な線」という言葉もあります。
これは、「普通のレベルで考えると、そのような結論になる」といった意味を持っています。
使い方としては、「次のリーグ戦の優勝者はCチームが妥当な線だと思うが、勝負の世界は何が起こるかよそく不可能で難しい。」
「初心者はあまり無理せず、この当たりから始めるのが、妥当な線でしょう。」
「ここは無理をしないで、待つことが妥当な線だと考えます。」
こんなことが言えます。
理不尽を使った言葉
「理不尽」を使った言葉は、次のようなものがあります。
- 「理不尽な扱い」
- 「理不尽なことを言う」
- 「理不尽な怒り」
「理不尽な扱い」
「こんなにも理不尽な扱いを受けてしまえば、いくら新人だと、すぐに辞めてしまうな。」
「理不尽なことを言う」
「前の職場は、あまりにも理不尽なことを言う上司だったので、転職したよ。」
「理不尽な怒り」
「振られたばかりの彼女は、ハッピーな人を見ると、理不尽な怒りをぶつけていて悲惨だ。」
「理不尽」な発言や行動をする人は、あえて理不尽な言動をしていることが少なくありません。
何か特別に伝えたいことがある場合や、逆上させて、相手を不利な状況に陥れようとしていることもありますし、他のことで怒っているが表に出せないことから、怒りをぶつけているケースがあります。
どんな場合でも「理不尽」なことを言ったり。
行動をすることは、決して良くないことですが、ただそのまま「理不尽」な言動をまともに受け止めて、ストレスを溜めたり逆上したりしないことが必要です。
「どうしてそのようなことを言ったのか、そのようなことをしたのか」を冷静に考えてみることです。
言葉の中に「理不尽」と「不条理」と似たような言葉があります。
「理不尽」とは、「道理を尽くさないこと」、道理に合わないこと」。
「不条理」は、「物事の筋道が立たないこと、道理に合わないこと」。
2つとも「道理に合わないこと」の意味を持つ言葉です。
しかし、使う場面が異っており、「理不尽」は他の人の言葉に理屈が合っていなくて納得できない場合に使われます。
一方の「不条理」は、人の意思に関係なく起こる出来事や境遇などが、何ともならない時に用いられることが多いです。
微かな違いですが、状況などに合わせて使い分けることを知っておくと便利です。