「名ばかり」の意味とは!類語や言い換え
「名ばかり」という表現を知っているでしょうか。
ここでは「名ばかり」という言い回しについて詳しく紹介していきます。
目次
- 「名ばかり」とは?
- 「名ばかり」の表現の使い方
- 「名ばかり」を使った例文と意味を解釈
- 「名ばかり」の類語や類義語・言い換え
「名ばかり」とは?
「名ばかり」というのは名前だけで実質が伴わない、という意味になります。
形式だけ残り、意義が失われている、有名無実、などという時に使われる表現であり、名前は素晴らしいけれど内容がそれに見合っていないという時に使われています。
例えば、「名ばかりの管理職」と表現することがありますよね。
管理職と言えば聞こえが良いですが、実は労働基準法40条2号には、管理監督者には労働時間や休憩、休日に関する規定が適用されないことになっています。
つまり、管理監督者には残業代や休日手当を支払わなくても良いということになり、本来ならば管理監督者として受けるべき処遇が与えられないまま、賃金圧縮のために管理監督者になってしまうということがあります。
これが「名ばかりの管理職」という意味になります。
- 「名ばかり」の読み方
「名ばかり」の読み方
「名ばかり」という表現は「なばかり」と読みます。
よく聞く表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。
「名ばかり」の表現の使い方
「名ばかり」という表現は名前ばかりで実質が伴っていないという時に使われます。
例えば、「名ばかりの夫婦」と言えば戸籍上は夫婦だけれど夫婦としての関係は破綻しているという時に使われる表現です。
戸籍上は夫婦であり、配偶者手当なども存在するけれど、だからといって家庭で夫婦として生活しているというわけではなく、会話もない、ということもあるかもしれませんね。
最近は熟年離婚などという表現が使われるようになり、「名ばかりの夫婦」もうまくいかない場合が指摘されています。
「名ばかり」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文を紹介していきます。
- 「名ばかり」を使った例文1
- 「名ばかり」を使った例文2
「名ばかり」を使った例文1
「リーダーなんて名ばかりで、実際は責任ある仕事などしていません」
先ほど「名ばかり」の管理職という話をしましたが、リーダー等という役職を与えられているにもかかわらず、実際は責任がある仕事をしているわけではない、都合よく押し付けられているだけ、などということもあるかもしれないですね。
特にリーダーとしての利益がない場合、それは「名ばかり」になっているかもしれません。
「名ばかり」を使った例文2
「彼は名ばかりの他に担任で、何もしてくれません」
担任と言えば、子供の様子をしっかりと見て何かあった場合は1番頼りになる存在でなければなりません。
しかし、実際には他人といっても子供の様子を見ていない、担任とは言えそのクラスを担当する授業数は少なく、子供のことなどほとんどわかっていない、などという場合に「担任なんて名ばかり」などと言われてしまうこともあるかもしれません。
担任として仕事をするならば、受け持っている子供たちの事はしっかりと把握しておきたいですね。
「名ばかり」の類語や類義語・言い換え
ここでは類義語を紹介していきます。
- 「有名無実」【ゆうめいむじつ】
- 「形骸化」【けいがいか】
「有名無実」【ゆうめいむじつ】
「有名無実」というのは名前ばかりが立派でそれに見合う実質が伴わないという意味です。
名目上存在するけれど実質的には何の意味もない、内実を伴わない、という時に使われる表現であり、例えば「有名無実な規則」などと言われます。
「形骸化」【けいがいか】
「形骸化」というのは誕生した当時や成立当時の意義や内容が失われたり忘れられたりして形ばかりのものになってしまった状態を指しています。
これもよく知っておきたい表現の1つです。
「名ばかり」と言われることがないように、仕事を与えられたらしっかりと職務を果たしていきたいものです。
ぜひ内実が伴っていると思われるようにしたいですね。