「呆れた」の意味とは・類語・読み方・英語・対義語【使い方や例文】
「呆れた」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
呆れるという言葉からできた表現です。
「呆れた」というのはどのような意味合いを持つのでしょうか。
ここでは「呆れた」という言葉について詳しく解説します。
目次
- 「呆れた」の意味とは?
- 「呆れた」の読み方?
- 「呆れた」の英語(解釈)
- 「飽きれた」は間違い?
- 「呆れた」の言葉の使い方
- 「呆れた」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「呆れた」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「呆れた」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「呆れた」と「ドン引き」の違い
「呆れた」の意味とは?
「呆れた」という言葉はラ行下一段活用である「呆れる」の連用形に過去、完了、存続、確認の助動詞である「た」をつけた形になります。
つまり、簡単に言えばこれは呆れるという表現の過去形になります。
呆れるというのは物事が意外で驚いてしまう、あっけにとられる、という意味であり、好ましくないことについてその意外さや甚だしさに驚くという意味を持ちます。
「呆れた」、というのはそれの過去形ということになるのです。
「呆れた」の読み方?
「呆れた」という言葉は「あきれた」と読みます。
呆れるという原型であれば「あきれる」になります。
「呆れた」の英語(解釈)
「呆れた」という表現を英語にすると“scandalous”、“surprised”、“disappointed”、“shocked”になります。
“amazed”という英訳も辞書などでは紹介されていることがありますが、この場合はすごい、という意味合いが含まれた驚きになりますので、「呆れた」という表現とは意味合いが異なります。
「呆れた」というのは極めてマイナスのイメージになります。
ただし、すごすぎて呆れるということもありますので、その場合は“amazed”でも良いでしょう。
「飽きれた」は間違い?
「呆れた」という表現は「あきれた」という意味になりますが、同じ読み方の漢字に「飽きれた」というものがあります。
これはカ行下一段活用の動詞である「飽きる」の未然形に可能の助動詞「れる」がついた表現です。
これは十分で嫌になる、飽きるという意味になります。
そのため、呆れるという表現とは意味が異なります。
誤りではなく、嫌になる、飽きる、という表現を使いたい場合は飽きれたという表記が正解です。
「呆れた」の言葉の使い方
「呆れた」という言葉は意外な言動をとって周りを驚かせた人に対して使うことが多いと考えられます。
例えば、何度言っても約束を守らない人に対し、「あの人は本当に約束を守らない、本当に呆れたよ」ということがあるでしょう。
何度言っても学校に遅刻してくる生徒に対し、「呆れた、本当に学ばないね」ということもあるかもしれません。
言葉を言わないにしても、何かに対して呆れるという感情を持った経験がある人は多いのではないでしょうか。
「呆れた」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
ここでは「呆れた」という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「呆れた顔」
- 「呆れた話」
「呆れた顔」
「呆れた顔」、というのは何かに対して「呆れた感情を持った顔」、ということになります。
誰か、周りを驚かせる行動をする人を見たとき、笑顔にはならないですよね。
その人の言動に呆れてしまったのであれば、もしかしたらポカンとした表情をしてしまう、ということもあるかもしれません。
そのような表情こそ「呆れた顔」ということになります。
また、呆れてものが言えない顔もあるかもしれません。
呆れてしまって目だけが泳いでいる、周りの人たちと目線を合わせ、黙って頷いている、ということもあるかも知れませんね。
「呆れた話」
「呆れた話」というのは呆れてしまうような話のことを指しています。
例えば近所の中学生が夜遊びばかりしていて、毎日夜遅くに帰ってくる、近所の人が実は浮気をしていて、その人のパートナーだけ知らない、仕事のできない上司が自分は仕事がとてもできると勘違いしている、など、身の回りには呆れる話は少なからず存在するものです。
周りを驚かせるような、そして尾を引くような話を「呆れた話」、と表現します。
「呆れた」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「呆れた」を使った例文1
- 「呆れた」を使った例文2
「呆れた」を使った例文1
「あの上司には本当に呆れたよ、自分は全然仕事ができないのに、人にばかりうるさいね」
上司だからといって必ずしもその人が信頼できる、その人が尊敬できる、というわけでは無いですよね。
上司であるからにはそれなりに仕事ができる人でいて欲しいですが、残念ながら場合によっては全然仕事ができない人が上司になることもあります。
しかし本人は「自分は仕事ができる」と思い込んでいて、周りにそれを主張していたり、部下の行いに対してやたら厳しかったりしたら、周りは嫌になるという気持ちを通り越して呆れてしまうかもしれません。
「呆れた」を使った例文2
「彼女は実家に子供たちを預けて遊びに行ってばっかりだよ、本当に呆れた話だ」
基本的に、子供は自分で育てなければいけません。
仕事の都合で子供を保育園に預けたり、実家に預けたり、という人も多いですよね。
しかし、そのような人も家にいるときには自分の子供をそばに置き、面倒を見るのではないでしょうか。
その一方で、自分が遊びに行きたいという理由で子供を実家に預けるなどという行いをする人も最近は珍しくないと言われています。
もちろん、子供を預かる人にも責任がそれなりにありますが、やはり自分の遊びを優先して子供を二の次にしてしまう人は周りから呆れられてしまうことがあります。
「呆れた」の類語や類義表現(シソーラス)
ここでは類義語をいくつか紹介します。
- 呆れ果てた【あきれはてた】
- 呆気にとられた【あっけにとられた】
呆れ果てた【あきれはてた】
呆れ果てるという表現は、ひどく呆れるということを表します。
呆れるというレベルではなく、さらに高いレベルで呆れているということになります。
もはや救いようがない、これ以上高いレベルにはいかない、という時に使われます。
さらに、ここまでの言葉を利用してしまうとその人に対し、すでに何も期待していないということも表しています。
呆気にとられた【あっけにとられた】
呆気にとられたというのは意外なことに出会って驚き、呆れる、ということになります。
あるいは呆然としている様子を指すこともあります。
呆れてため息をついたりするのではなく、むしろ何も言えない、動けない、という状態になってしまうほど呆れているということになります。
「呆れた」と「ドン引き」の違い
ドン引き、というのは誰かの言動によってその場の空気が悪くなったりしらけてしまうことを指しています。
確かに、誰かの言動によって「呆れた」結果、空気が悪くなってしまうわけですが、呆れるという言葉は驚く、という意味を持ちますので、ドン引きとは意味が違うということがわかります
「呆れた」、という表現は日常的にも使える言葉です。
言葉では言わなくても、気持ちで感じるという人もいるかもしれませんね。
必要に応じて呆れ果てる、呆気にとられるなど、使い分けていきましょう。