「冷静」の意味とは?対義語、類語や英語、使い方や例文を紹介!
「冷静」という言葉はよく知られていますが、英語ならどういう表現になるのか、類語にはどのようなものがあるかなど、あまり知らない、考えたことがない、という人も多いのではないでしょうか。
この機会にぜひ「冷静」という言葉について一読ください。
目次
- 「冷静」の意味とは?
- 「冷静」の漢字
- 「冷静」の英語
- 「冷静」の言葉の使い方
- 「冷静」を使った言葉と意味を解釈
- 「冷静」を使った例文や短文
- 「冷静」の類語や類義表現
「冷静」の意味とは?
「冷静」とは、「その瞬間の感情に左右されず、落ち着いて物事を考えることができること」を表す言葉です。
一時の感情やその場の状況に振り回されず、理論だって物事が考えられているとき、「冷静」ということができます。
性格のひとつの側面を表す言葉ですが、「冷静」な人と見られがちな人でも、内心は動揺していたりプライベートではとても好奇心旺盛で落ち着かない人ということもあるかもしれません。
「冷静」の漢字
「冷」という漢字はほかに、「つめ-たい」「さ-ます」「ひ-える」などの読みを持ち、温度についてつめたい、さめる、さます、という意味がありますが、ここでは気持ちの面で、おちついている、活気がない、心がつめたい、情がうすいといった意味で使われています。
情がうすい、というのはよくいえば、理論的であるということです。
「静」という漢字はほかに、「ジョウ」「しず-か」「しず-まる」「しず-める」などの読みがあり、しずか、しずめる、じっとしている、動かない、ひっそりとしている、といった意味で使われています。
「冷静」の英語
「冷静」を英語にするときには、“calm”や“cool”といった単語を覚えておくといいでしょう。
“calm”とは冷静になること、という意味のなかでもとくに、穏やかさを伴ったものをいい、“cool”とは冷たいこと、冷静であること、という意味のなかでもとくに、淡々とした冷たさを伴うものをいいます。
どちらも、“calm down”、“cool down”の形で、冷静になる、というふうにも使えますので、知っておくと便利です。
「冷静」の言葉の使い方
「冷静さ」「冷静な○○」「冷静に」「冷静だ」など、多様な使い方ができます。
性格や感情についての言葉ですので、非生物に使うことはほとんどなく、主に人間を対象として使われています。
「冷製」と音は同じですが、意味がまったく違いますので、変換は間違えないようにしましょう。
「冷静」を使った言葉と意味を解釈
では、「冷静」を使用した言葉のうち、よく使われているものをいくつか紹介します。
語句で覚えておくとさらに日常に取り入れやすくなります。
- 「冷静沈着」
- 「冷静すぎて怖い」
- 「冷静な人」
「冷静沈着」
「れいせいちんちゃく」と読み、冷静で落ち着いていることを意味する言葉です。
「沈着」とは、物事に動じないこと、多少のことでは取り乱さないさまをいいますので、似た言葉を重ねることで、意味を強調してできた四字熟語といえるでしょう。
「冷静沈着になるため、瞑想を日課としている」
「冷静すぎて怖い」
人は激怒すると、ふだんの性格のままではいられず、取り乱すことが往々にしてあります。
怒られた側はおそろしいと感じますが、さらにぞっとするのが、怒っているにもかかわらず、ふだんと口調や態度がまったく変わらず、理詰めで責めてくるタイプの人ではないでしょうか。
このような怒られ方をしたとき、「冷静すぎて怖い」と感じる人は多いようです。
「彼は怒っているときまで冷静すぎて、逆に怖い」
「冷静な人」
社会人になるととくに、「冷静な人」であることはひとつのステータスになります。
クレーム処理や残業など、ストレスのかかる状況においてもパフォーマンス性を落とさず、芯のぶれない人は、どこへ行っても頼りになりますし、上司も安心して仕事を任せられます。
「彼女は冷静な人なので、すこし文句をいわれたくらいではまったく動じない」
「冷静」を使った例文や短文
つぎに「冷静」を使用した例文を見ていきます。
具体的な例を見ていくなかで、よりいっそう理解が深まります。
- 「冷静」の例文1
- 「冷静」の例文2
- 「冷静」の例文3
「冷静」の例文1
「非常時こそ、冷静な判断が求められる」
日本は災害大国ですから、これからも未曾有の災害に見舞われることがある程度、予想されます。
日常生活のなかでは動じるようなこともない、という人も、非常時にどうなるかはわかりません。
しかし、非常時こそ人間の真価が問われますので、あくまで「冷静」に物事を進められるかどうかは重要なポイントとなります。
「冷静」の例文2
「面接官を前にしても冷静でいられるか心配だ」
日常のなかでは仕事以外にも、試験、面接など「冷静」さを保つのがむずかしくなる場面が多々あります。
また、舞台に立ったり取材を受けるなど、本番に弱い、という人にとっては「冷静」でいられるかどうか心配の種でしょう。
ひとつは場数を踏むことが、「冷静」さを保つ訓練になり、もうひとつはある種の図太さによって「冷静」さを維持できるのではないでしょうか。
「冷静」の例文3
「内心、動揺していたが、悟られまいと冷静を装った」
「冷静を装う」というのもよく使われる語句のひとつで、実は「冷静」ではないが、「冷静」であるかのように振舞う、という意味です。
嘘をつくことは基本的にはよくないこととされていますが、ときには「ハッタリ」をかますことで、自分を不利にさせない、という技術もあるでしょう。
「冷静」の類語や類義表現
最後に「冷静」の類語をすこし見ておきましょう。
「冷静」だけでなく類語も知っておくことで、語彙力があがります。
- 「泰然」【たいぜん】
- 「平静」【へいせい】
「泰然」【たいぜん】
「たいぜん」と読み、物事に動じないさまを表す言葉で、「泰然自若」という四字熟語でもよく知られています。
「冷静」よりもさらにどっしりと構えているようすを表す印象があります。
「彼は泰然としていて、頼れる存在だ」
「平静」【へいせい】
気持ちだけでなく世間のようすなどに対しても使われる言葉で、おだやかなこと、落ち着いていること、といった意味を持っています。
「冷静」はどちらかといえば“cool”に近いですが、「平静」は“calm”に近い意味あいで捉えられています。
「本当は泣きたかったが、平静を保っていた」
「冷静」とは、感情的にならず、落ち着いて物事を考えるさま、という意味の言葉でした。
どんなときも視野を広く持ち、全体を見ることで、パニックに陥らず、「冷静」に物事を判断できるのではないでしょうか。