「情け」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「情け」とは、「温かい人間味のある心・他人を労わる心」や「男女の情愛・恋情」「物事の味わい・風流な趣き」です。
「情け」の「意味・読み方・英語と解釈・情けと情の違い・使い方・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「情け」の意味とは?
- 「情け」の読み方
- 「情け」の英語(解釈)
- 「情け」と「情」の違い
- 「情け」の言葉の使い方
- 「情け」を使った例文・短文(解釈)
- 「情け」の類語や類義の表現
「情け」の意味とは?
「情け」の意味は、「温かい人間味のある心・他人に共感して労わる心」や「男女の情愛・恋情・色事(いろごと)」などになります。
「情け」の意味としては、「自然の趣き・物事の味わい・風情があること」や「もののあはれを知る心・物事や人心の趣きを理解できる風流心・風雅を理解できる心」などもあります。
一般的に「情け」の言葉を使う時には、「人間味のある心・他人に対する労わりの心」の意味が多く、「情けは人のためならず(他人にかけた優しい情けの気持ちは、巡り巡って自分のもとへ返ってくる)」ということわざ(諺)も良く知られています。
「情け」とは、「人間的な温かみを感じさせる心やその現れ」を意味しているのです。
「情け」の読み方
「情け」の読み方は、「なさけ」になります。
「情け」の英語(解釈)
“sympathy”(「同情・共感・思いやり」から、「情け」を意味しています。)
“She showed sympathy for the victims of incident. ”(彼女は、事故の犠牲者に情けを示しました。)
“pity”(「憐れみ・悲しみ」から、「情け」を意味します。)
“I forgave him out of pity. ”(私は情け(憐れみ)で彼を許しました。)
“mercy”(「慈悲・寛大」から、「情け」を意味します。)
“She had mercy on miserable dog. ”(彼女は惨めな犬に情けをかけました。)
“charity”(「慈善・寛容」から、「情け」を意味します。)
“He asked charity of people. ”(彼は、人々の情けを請いました。)
“love”(「愛・男女の情愛」から、「情け」を意味します。)
“He didn't have love to her yet. ”(彼にはもう、彼女に対する情け・恋情はありませんでした。)
「情けがある」は、“kind‐hearted、tender‐hearted、warm‐hearted”などの熟語で表現することができます。
「情け」と「情」の違い
「情け(なさけ)」と「情(じょう)」は、「他者に対する思いやり・共感感情」という共通の意味もあるのですが、「情」という言葉には「一般的な感情・情緒・思い」の意味合いが強くあります。
言葉の使い方においても、「情けをかける」とはよく言いますが、「情をかける」は「情けをかける」よりも使用頻度は落ちます。
「情け」の方が「情」よりも、「人間味を感じさせる共感感情・個人的(対人的)な思いやりの情念」がやや強いニュアンスがあるのです。
「情」という言葉にも、「情け」と共通の「人間味・温かい感情・思いやり」の意味はありますが、「情」の方は「物に感じて動く感情の働き全般」を広く意味する言葉にもなっています。
また、「情」には「真心・誠意」や「事情・いきさつ」の意味もあります。
「情け」の言葉の使い方
「情け」の言葉の使い方は、「温かい人間味のある心・他人に共感する心・相手を労わる心」を指示する時に使うという使い方になります。
例えば、「彼女から情けをかけてもらったおかげで何とか立ち直れました」や「同情のような情けを私にかけないで下さい」といった文章において、「情け」の言葉を正しく使用することができます。
「情け」を「男女の情愛・恋情・情事」の意味合いで使う時には、「男女の情けの深さは他人には分からないものです」や「彼女に対する情けの思いを断ち切ることができずにいた」などの文章で使えます。
「情け」には「自然の趣き・物事の味わい・風情」も意味もあり、例えば、「深い山奥で響く鳥の声に情けを感じました」や「情けの趣きを知ることによって、人も自然も愛せるようになる」などの文章で使うことができるのです。
「情け」を使った例文・短文(解釈)
「情け」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「情け」の例文1
- 「情け」の例文2
- 「情け」の例文3
「情け」の例文1
「情けをかけた相手から裏切られて落ち込みました」
この「情け」を使った例文は、「同情や思いやりの気持ちを寄せた相手から裏切られて落ち込んだこと」を意味しています。
「情け」の援助や思いは万人に通じるとは限らず、時に恩を仇で返されるような事もあるのです。
「情け」の例文2
「好きな人に対しては、男女の情けを抱かずにはいられない」
この「情け」を使った例文は、「異性として好きな人に対しては、男女の愛情・恋ごころを抱かずにはいられないものであること」を意味しています。
この例文の「情け」は、「男女の仲の愛情・恋ごころ・情愛」を意味しているのです。
「情け」の例文3
「困って苦しんでいる時に人に優しくしてもらえると、人の情けが身に沁みるものなのです」
この「情け」を使った例文は、「何かに困って苦しんでいる時に、人から優しく助けてもらえると、人の温かみのある思いやりの気持ちが、身にじんわり沁みて(しみて)くるものである」ということを意味しています。
「情け」の類語や類義の表現
「情け」の類語や類義の表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「情け」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「思いやり・優しさ・同情」
- 「慈悲・寛容・共感」
「思いやり・優しさ・同情」
「情け」の類語・類義表現として、「思いやり・優しさ・同情」があります。
「情け」という言葉は、「ヒューマニスティック(人間的)な思いやり・優しさ」を意味しています。
また、「情け」には「相手の気持ちや立場を想像して同情すること」の意味もあります。
それらの意味から、「情け」の類語として、「思いやり・優しさ・同情」を上げることができるのです。
「慈悲・寛容・共感」
「情け」の類語・類義表現として、「慈悲・寛容・共感」があります。
「慈悲」の言葉の意味は、「慈しみあわれむこと」や「仏教用語で、仏・菩薩が人々をあわれんで、楽しみを与えて苦しみを取り除いてくれること」になります。
「寛容」とは、「心が広くておおらかに相手を受け容れること」や「相手の罪・欠点を厳しく責めないこと」を意味しています。
「共感」の言葉の意味は、「他人の意見・感情などにその通りだと感じること。
相手と同じようなことを一緒に感じること」になります。
他者に対する思いやり・労わりを示す「情け」の類義表現として、「慈悲・寛容・共感」を指摘できます。
「情け」という言葉について徹底的に解説しましたが、情けには「温かい人間味のある心・他人を労わる心」や「男女の情愛・恋情」などの意味があります。
「情け」の類語・類義表現としては、「思いやり・優しさ・同情」「慈悲・寛容・共感」などがあります。
「情け」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。