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「精進」の意味とは?英語、使い方や例文を紹介!

「精進」と一口に言ってもさまざまな意味が思い浮かぶかと思いますが、それらを説明できるかどうかは別かもしれません。

ここでは、「精進」という言葉を詳しく見ていきますので、「精進」ってどんな意味があったっけ、読み方も曖昧だ、という方はぜひ一読ください。

精進

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「精進」の意味とは?英語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「精進」の意味とは?
  • 「精進」と「努力」の違い
  • 「精進」の英語
  • 「精進」の言葉の使い方
  • 「精進」を使った例文・短文
  • 「精進」を使った四文字熟語


「精進」の意味とは?

「精進」の意味とは?

「精進」の意味には大きく分けて四つあり、仏教的な意味あいを含むものと、それ以外のものとがあります。

まずは仏教的な意味あいを含むものですが、その際の「精進」は、煩悩や雑念を拭い去り、仏の道を極めるために修行を積むこと、一定期間、身を清め、行いを慎むこと、の二つがまず挙げられます。

この二点に関しては一般の人にはなかなか使うことのない言葉といえます。

さらに、仏教の戒律に基づいて調理されたものを、「精進料理」などといい、粗食、菜食を意味します。

最後の一つは一般の人も使うことがあるかもしれませんが、ある事柄に一心に打ち込むこと、という意味になります。

  • 「精進」の読み方

「精進」の読み方

「精進」「しょうじん」と読みます。

「精」という漢字には、米を白くすること、こまかいこと、不思議なこと、生殖のもととなるもの、などの意味がありますが、ここでは心や魂、気力といった意味あいで使われており、「精」の字にはほかに、「セイ」「しら-げる」「くわ-しい」「もののけ」といった読みがあります。

「進」という漢字には、すすむ、前へ出る、よくなる、などの意味があり、「シン」「すす-む」「すす-める」などの読みがあります。



「精進」と「努力」の違い

「精進」と「努力」の違い

「努力」とは、なにか成し遂げたい目標があり、それをクリアするために骨を折り、心を砕くことを意味する言葉ですが、「精進」とは、物事に打ち込むことそのものに意味がある、と考えられる側面があります。

「努力」は目標を達成するごとに、新たな目標を打ち立てる必要があり、断続的なものともいえますが、「精進」はどこまでも向上していく、といったような一続きのニュアンスを含んでいます。

「精進」の英語

「精進」の英語

英語に訳す場合にも、宗教的な意味での「精進」なのか、そうでないのか、というところにポイントが置かれます。

宗教的修行という意味での「精進」では、“devotion”という英語が使われます。

一般的に、がんばります、やってみますというニュアンスでの「精進」では、“I'll do my best. ”“I'll try my best. ”というと、やります、やってみます、というやる気の度合いごと伝わります。

ほかに、“I won't let you down. ”などというと、残念な思いをさせません、というところから、やってみせます、のような気合を感じさせることができます。



「精進」の言葉の使い方

「精進」の言葉の使い方

「精進料理」というときには、作る、食べる、もてなす、などが付随するのではないかと思いますが、単に「精進」という場合には、「精進する」のように動詞的に使われることが多くあります。

なにか打ち込むべき対象を見つけた際には、それを長く続けていき、その中で極意ともいえるものを見出していくことを約束する言葉として、「精進します」などと使われます。

「精進」を使った例文・短文

「精進」を使った例文・短文

では具体的に「精進」がどのように使われるのか、「精進」を使った例文を見ていきましょう。

宗教的意味あいであるか、それ以外かというところに着目してみてくださいね。

  • 「精進」の例文1
  • 「精進」の例文2
  • 「精進」の例文3

「精進」の例文1

「サッカーを続けさせてもらえるのは家族の理解があってのことだと改めて感じたので、さらに身を引き締め精進していきたい」

手芸教室でも麻雀でも美容でも、どんなに人から理解を得られないようなことであっても、誠意を尽くして打ち込むことで見えてくる世界があります。

その世界に対する敬意、身近な支援者への敬意、そういった謙虚な心を忘れず、日々、腕を磨き、目を肥やし、技を取得することを「精進」といいます。

「精進」の例文2

「この度は私どもの不手際によりご迷惑をおかけいたしましたが、この経験を糧にますます精進して参る所存ですので、どうか今後ともご指導よろしくお願い致します」

ビジネスシーンにおいても「精進」は使われることが多いです。

例文ではお詫び文の一例として、「精進」を使用しましたが、このほか、役職を得たり、ほめられるようなことがあった際にも、「ますます精進して参ります」などと使うことができ、知っておくと便利なフレーズともいえます。

「精進」の例文3

「日々の修行により、心のありように変化が表れてきた。さらなる精進につとめたい」

ここでは宗教的修行によって、これまでの自分と異なる心持ちになってきたことと、ますます「精進」していきたい、という意気込みが語られています。

逆に、修行を怠ったり、規則を違反するような者は、「精進しなさい」と諭されることになるのでしょう。

「精進」を使った四文字熟語

「精進」を使った四文字熟語

最後に、「精進」を含む四字熟語を見ておきましょう。

「精進料理」しか思い浮かばない、という方はぜひともここで覚えてみてください。

  • 「勇猛精進」
  • 「刻苦精進」

「勇猛精進」

「ゆうもうしょうじん」あるいは「ゆうみょうしょうじん」とも読み、仏教におけるまじりけや他心のないたった一つの心に基づき、目の前に立ちはだかるあらゆる困難をものともせず、懸命に修行に打ち込むことを言います。

似た言葉に「一心精進」というものもあり、こちらは「いっしんしょうじん」と読みます。

どちらも、雑念にとらわれず、修行に対し、真剣そのものである様子が、言葉からもうかがえます。

「刻苦精進」

「こっくしょうじん」と読みます。

「刻苦」とは、自信の心身に鞭打ち、傷つけるほどの努力や骨折りのことを意味しますので、「刻苦精進」とは、自分が傷つくほど苦労しながらも、その努力を怠らずにつとめるさまを意味します。

なかなかできることではありませんが、子どもを育てる父母の苦労、災害地での救助支援活動をする人々など、世界中で活躍し、また家庭を支えている人々の苦労や努力というのは「刻苦精進」と表現するに値するものではないかと思います。

icon まとめ

「精進」には、仏教的な意味あいと一般的な意味あいがあり、物事に打ち込むこと、といった意味で使われる言葉だとわかりました。

時代の変遷に伴い、求められる努力は変わってくるのかもしれませんが、新旧こだわらず、打ち込むべきことをしっかりと見定め、「精進」していきたいものですね。


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