「顔色を伺う」とは?意味・類語【使い方や例文】
「顔色を伺う」という言葉の意味や類語を紹介して行きます。
さらに「顔色を伺う」の使い方や、「顔色を伺う」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「顔色を伺う」の意味とは?
- 「顔色を伺う」の意味
- 「顔色を伺う」の語源
- 「顔色を伺う」の使い方
- 「顔色を伺う」を使った例文
- 「顔色を伺う」の類語や類義の表現
「顔色を伺う」の意味とは?
「顔色を伺う」という言葉を耳にした事があるでしょうか。
「顔色を伺う」は、「かおいろをうかがう」と読む、様々な場面で使う事がある広く知られた言葉です。
すでに「顔色を伺う」の意味を知っている人は、このような行動に出る心理が理解できるかもしれません。
一方で「顔色を伺う」という言葉の意味を知らない人も少なくないでしょう。
そこで、「顔色を伺う」の意味や使い方を紹介していきます。
この言葉の意味を知ると、「顔色を伺う」とはどのような状況なのか、すぐにイメージできるようになるはずです。
「顔色を伺う」の意味
「顔色を伺う」には、どのような意味があるでしょうか。
「顔色を伺う」には、「相手がどのような状態か推測する事」という意味があります。
例えば目の前にいる人の心理状態を推測し、怒っている、楽しそうにしているなどと判断します。
さらにその上で、その状態にふさわしい適切な態度を取るところまでが「顔色を伺う」という言葉に含まれています。
また、へりくだった卑屈な態度を取るという意味も「顔色を伺う」という言葉には含まれています。
面倒な性格の上司などを目の前にすると、つい様子を推測し、卑屈な態度を取ってしまいがちになるものです。
このような態度を取る事も、「顔色を伺う」という言葉で表現する事ができます。
「顔色を伺う」の語源
「相手がどのような状態か推測する事」という意味がある、「顔色を伺う」という言葉の語源はどのようなものでしょうか。
人の顔には、心の状態が反映されますので、顔を見ていればその人の心の中をある程度推測する事が可能です。
興奮している時や怒っている時は顔色が赤くなりますし、緊張したり体調が悪い時は、血の気が引き青ざめた様子になります。
このように、まさに「顔色」を見る事で、相手の状態を推察する事ができます。
昔から、人の心の中を知りたい時に、その人の顔をよく見る習慣があったため、「顔色を伺う」という言葉が生まれたと考えられます。
「顔色を伺う」の使い方
「顔色を伺う」という言葉を、どのような場面でどのように使えばいいでしょうか。
まず職場の上司や取引先の相手など、怒らせたり気分を悪くする事を避けた方がいい相手に対しては「顔色を伺う」という言葉の意味通りにする機会が多いと思います。
相手の表情をよく見て、気分が悪くならないよう、注意しながら話を進めて行きます。
また、他人の視線が気になるタイプの人は、必要以上に他人の心中を察しようとしますので、いつでも「顔色を伺っている」かもしれません。
また、自尊感情が低い人は、相手を必要以上に持ち上げて見てしまうため、「顔色を伺う」場面が多くなります。
職場の同僚のような対等の相手に対しても、卑屈な態度を取る事が多くなるでしょう。
このような様々な場面で「顔色を伺う」という言葉を使ってみましょう。
「顔色を伺う」を使った例文
「顔色を伺う」という言葉を使った例文を紹介します。
様々な場面における「顔色を伺う」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
「A部長は気難しい人なので、つい『顔色を伺って』しまう」
この例文に登場するA部長のように、気難しい性格の持ち主と接する時は、誰でも相手の様子を推し量ってしまうものです。
そのためA部長のような人がいる職場では、「顔色を伺う」という言葉が登場しやすいでしょう。
また、誰に対しても「顔色を伺わせる」タイプの人は、嫌われやすいタイプの人です。
もし周囲の人が、絶えず「顔色を伺っている」としたら、その人は身の振り方を考え直すべきかもしれません。
例文2
「Bさんは、『顔色を伺い』すぎる傾向があり、心労が絶えない」
Bさんのように、他人に心情を推し量り過ぎるタイプの人もいます。
このような人は、A部長のように気難しいタイプの人と接する時はもちろんですが、優しい性格の人、さっぱりとした性格の人に対しても必要以上に「顔色を伺う」傾向があるはずです。
このように「顔色を伺う」傾向が強すぎると、心が疲れてしまうかもしれません。
失礼の無いように振る舞っていて、それでも相手が気分を害した場合は自分のせいではないという割り切りをしたほうが、心の平安を保ちやすいかもしれません。
「顔色を伺う」の類語や類義の表現
最後に「顔色を伺う」の類語や類義の表現を紹介します。
「顔色を伺う」と似た意味の言葉を知ると、同じ状況で使う言葉が増え、語彙を増やす事ができます。
コミュニケーション能力がアップし、今後の会話が楽しくなるかもしれません。
- 「八方美人」【はっぽうびじん】
- 「日和見」【ひよりみ】
「八方美人」【はっぽうびじん】
「八方美人」は、「どこから見ても欠点のない美人」というポジティブな意味がありますが、その一方で「誰に対しても抜け目なく振る舞う人」という意味もあり、こちらのネガティブな意味で使うケースが多くなっています。
「顔色を伺う」という言葉には、相手に合わせて卑屈に振る舞うという意味がありますが、「八方美人」にも同じような意味があります。
「彼女は『八方美人』だから信用ができない」などと言われないように、相手に合わせすぎたり、媚びすぎないように気を付けましょう。
「日和見」【ひよりみ】
「日和見」は、少し読み方が難しい言葉です。
「日和見」には、物事の成り行きを見て、有利な側につこうとする事という意味があります。
「顔色を伺う」とは少し意味合いが違いますが、自分の考えを優先せずに、相手に合わせて行動するという点で共通点がある言葉です。
「A君は『日和見』だと非難される」など、ネガティブな意味で使われる事が多いため、「日和見」という言葉を使う時は注意が必要です。
「顔色を伺う」という言葉の意味や使い方を見てきました。
相手の様子を伺って対応を変える事は大切な事ですが、度を超すとネガティブに見られてしまいます。
もし自分が「顔色を伺う」傾向が強すぎると感じる場合は、態度を改めるようにしてみましょう。