「慙愧に堪えない」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「慙愧に堪えない」とは、「自分自身と他人に対して、自分の行動・罪を恥じる気持ちを我慢することができないこと」です。
「慙愧に堪えない」の「意味・読み方・分解した解釈・使い方・例文と解釈・英語・類語や言い換え」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「慙愧に堪えない」の意味とは?
- 「慙愧に堪えない」を分解して解釈
- 「慙愧に堪えない」の使い方
- 「慙愧に堪えない」を使った例文・短文(解釈)
- 「慙愧に堪えない」の英語
- 「慙愧に堪えない」の類語や言い換え
「慙愧に堪えない」の意味とは?
「慙愧に堪えない」の言葉の意味は、「自分自身と他人に対して、自分の行動・罪を恥じる気持ちを我慢することができない」や「自分の愚かな行動・罪深い行動(間違った言動)を恥ずかしいと思う気持ちが強くて後悔している」という意味になります。
また、「慙愧に堪えない」は、「慙愧の念に耐えない」という言い方でも同じ意味を表しています。
「慙愧に堪えない」という言葉には、「自分の行動や発言、態度を振り返って自ら反省して恥じるという意味」と「自分の言動を振り返って他人に対して恥ずかしく思うという意味」の二つが込められています。
- 「慙愧に堪えない」の読み方
「慙愧に堪えない」の読み方
「慙愧に堪えない」の読み方は、「ざんきにたえない」になります。
「慙愧に堪えない」の漢字表記は、「慚愧に堪えない」と書かれることもありますが、意味は全く同じになります。
「慙愧に堪えない」を分解して解釈
「慙愧に堪えない」という言葉を「慙愧」と「堪えない」に分解して、それぞれの意味を解釈していきます。
- 「慙愧」
- 「堪えない」
「慙愧」
「慙愧・慚愧(ざんき)」という言葉の意味は、「自分の間違った行動・態度・発言などを非常に恥ずかしく思うこと」や「自分の過った行動・見苦しい振る舞いを恥じて(反省して)、後悔すること」になります。
「慙愧(慚愧)」の「慙(慚)」という漢字には「自分の行動・発言を自分に対して恥ずかしく思う、情けなく感じる」の意味があり、「愧」という漢字には「自分の行動・発言を他人に対して恥ずかしく思う、申し訳なく感じる」の意味があります。
「慙愧(慚愧)」の言葉には、自分の言動に対する「反省・後悔・恥(自己批判)の気持ち」が含まれているのです。
「堪えない」
「堪えない(たえない)」という言葉は、「(主に否定的な感情を)我慢することができない」や「否定的な感情が溢れてきて抑えることができない(激しい感情をセルフコントロールできない)」を意味しています。
「慙愧+堪えない=慙愧に堪えない」で、「自分の過ちや見苦しさを恥ずかしく思う気持ちを我慢できない、抑えきれない」といった意味になります。
「慙愧に堪えない」の使い方
「慙愧に堪えない」の使い方は、「自分がした行動・発言に対して罪深さや恥ずかしさを感じた時」に使うというものです。
「慙愧に堪えない」という言葉は、「自分の過った行動や見苦しい態度を反省したり後悔したりして恥ずかしく思う」の意味を持っているので、「謝罪・反省の場面」において謝意・誠意を伝えるために使われることも多くなっています。
例えば、「弊社の従業員が暴行事件を起こしたことは、まことに慙愧に堪えません」や「自分の実力をフルに発揮できず、慙愧に堪えない」といった文章で使うことができるのです。
「慙愧に堪えない」を使った例文・短文(解釈)
「慙愧に堪えない」を使った例文を紹介して、その意味を分かりやすく解説していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
修学旅行中に生徒が不祥事を起こしたことは、慙愧に堪えない。
この例文における「慙愧に堪えない」は、生徒が修学旅行で不祥事を起こしたことについて、先生の立場で「指導できなかった自分を恥ずかしく思い反省している」という意味になっています。
例文2
慙愧に堪えないという恥・後悔の気持ちがあるのであれば、次回から同じ過ちを繰り返さないようにしなさい。
この例文における「慙愧に堪えない」は、自分の今までのミスや失態を恥じたり後悔したりする気持ちを意味しています。
慙愧に堪えないのであれば、次からは同じ過ちを犯さないようにすべきなのです。
例文3
運転中の一瞬の不注意でこんな大事故を起こしてしまい、本当に慙愧に堪えません。
申し訳ございません。
この例文における「慙愧に堪えない」は、自動車事故を起こしたことを反省して悔いているの意味で解釈できます。
「慙愧に堪えない」の英語
「慙愧に堪えない」の英語は、直接的に表現すれば“be unbearable to shame”(恥じ入ることを我慢できない)”や“feel deeply ashamed of oneself”(自分について深い恥を感じている)、“overwhelmed with shame”になります。
“I'm feeling deeply ashamed of myself about the defeat. ”(私はその敗北について慙愧に堪えない。)
“She was overwhelmed with shame about her sister's injury. ”(彼女は妹の怪我について慙愧に堪えなかった。)
「慙愧に堪えない」の類語や言い換え
「慙愧に堪えない」の類語や言い換えには、どのようなものがあるのでしょうか?「慙愧に堪えない」の類語・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。
- 「恥じ入る・恥ずかしい限り」
- 「忸怩たる思い・情けない思い」
- 「後悔・悔恨」
「恥じ入る・恥ずかしい限り」
「慙愧に堪えない」の類語・言い換えとして、「恥じ入る・恥ずかしい限り」があります。
「恥じ入る」というのは、「非常に恥ずかしい思いをしてかしこまること」や「深く自分の行いを恥じること」です。
「恥ずかしい限り」という言葉の意味は、「これ以上ないほど恥ずかしい、自分が情けない」という意味になります。
自分の過ちを恥ずかしく思う「慚愧に堪えない」の類語として、「恥じ入る・恥ずかしい限り」を上げることができます。
「忸怩たる思い・情けない思い」
「慙愧に堪えない」の類語・言い換えとして、「忸怩たる思い(じくじたるおもい)・情けない思い」があります。
「忸怩たる思い」の言葉の意味は、「自分の言動や物事の結果などについて、深く恥じ入っている思い」になります。
「情けない思い」とは、「自分のことを否定的に見ている感情」のことです。
「慙愧に堪えない」には「自分の行動・罪を恥じて情けなく思う」の意味があるので、「忸怩たる思い・情けない思い」という言葉に言い換えることができます。
「後悔・悔恨」
「慙愧に堪えない」の類語・言い換えとして、「後悔(こうかい)・悔恨(かいこん)」があります。
「後悔」とは、「自分の過去の行動や出来事を悔やむこと」です。
「悔恨」の言葉の意味は、「過去の行動や過ちを後悔して残念に思うこと」です。
「慙愧に堪えない」という言葉には、「自分の過ちや見苦しさを反省して後悔する」の意味があります。
そのため、「慙愧に堪えない」の類語として、「後悔・悔恨」を指摘することができます。
「慙愧に堪えない」という言葉について徹底的に解説しましたが、慙愧に堪えないには「自分自身と他人に対して、自分の行動・罪を恥じる気持ちを我慢することができないこと」などの意味があります。
慙愧に堪えないの類語・言い換え・似た言葉としては「恥じ入る・恥ずかしい限り」「忸怩たる思い・情けない思い」「後悔・悔恨」などがあります。
「慙愧に堪えない」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。