「行き掛け」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「行き掛け」の意味や類語を紹介します。
さらに「行き掛け」の使い方や、「行き掛け」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「行き掛け」の意味とは?
- 「行き掛け」の類語や言い換え・似た言葉
- 「行き掛け」の言葉の使い方
- 「行き掛け」を使った例文
- 「行き掛けの駄賃」
「行き掛け」の意味とは?
みなさんは「行き掛け」という言葉をご存知でしょうか。
小説などを読む習慣がある人は、「行き掛け」という言葉について、すでに理解されているかもしれません。
一方で、活字を読む習慣がそれほどない人は、「行き掛け」という言葉を見ても何の感想も持たないかもしれません。
しかし「行き掛け」という言葉を知っておくと、自分の行動や他の人の行動が説明しやすくなります。
また人生を豊かな表現で彩る事ができるようになります。
そこで、知っておくとためになる言葉のひとつ、「行き掛け」の読み方と意味を紹介します。
- 「行き掛け」の読み方
- 「行き掛け」の意味
「行き掛け」の読み方
「行き掛け」は「いきがけ」と読みます。
ただし「ゆきがけ」と読んでも間違えではありません。
「行き掛け」は「いきがけ」あるいは「ゆきがけ」と読む事を覚えておきましょう。
「行き掛け」の意味
「行き掛け」にはどのような意味があるのでしょうか。
「行き掛け」には、「行く途中」という意味があります。
例えば「行き掛けにコンビニでおにぎりを買おう」という時は、会社や学校に行く途中のコンビニで、おにぎりを買うという意味があります。
また「行き掛けに、友達を誘って映画に行こう」などという文章も作る事ができます。
このように「行き掛け」には「行く途中」という意味がありますので、覚えておきましょう。
「行き掛け」の類語や言い換え・似た言葉
次に「行き掛け」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
「行き掛け」と同じ意味の言葉には、どのような言葉があるのでしょうか。
- 「行くついで」【いくついで】
- 「道すがら」【みちすがら】
- 「通りすがり」【とおりすがり】
- 「帰り掛け」【かえりがけ】
「行くついで」【いくついで】
「行き掛け」という言葉を簡単な日本語にすると、「行くついで」という言葉になるかもしれません。
「行き掛けにハガキを投函する」という文章と、「行くついでにハガキを投函する」という文章はほとんど意味が同じです。
そのため、「行き掛け」では意味が通じない人に対しては「行くついで」あるいは「行く途中」という言葉に言い換えて伝えるといいでしょう。
「道すがら」【みちすがら】
「道すがら」という言葉は「行き掛け」とよく似た言葉です。
「道すがら」には、道を行きながらという意味や、道を行く途中という意味があります。
例えば、初もうでをする時は、神様に今年も良い一年でありますようにとお願い事をしたり、日頃の感謝を伝えるためですが、参道を一直線に進むわけではありません。
参道を歩きながら、屋台を見たり、着物姿の女性や男性を見たり、お正月のにぎわいを感じたりするものです。
このような場面は「道すがら屋台を見たり、着物姿の人を見てお正月を感じる」などという文章にする事ができます。
「通りすがり」【とおりすがり】
「通りすがり」は「たまたまそこを通る事」という意味があります。
「行き掛け」とは少し意味が違いますが、行く途中の人であるという点では同じ意味があります。
例えば「通りすがりの人が、倒れている人を発見して、救急車を呼んでくれた」、「通りすがりのタクシーに乗れたから、取引先に遅刻せずに済んだ」などという文章を作る事ができます。
「帰り掛け」【かえりがけ】
「行き掛け」と対になる言葉が「帰り掛け」です。
「帰り掛け」には「帰る途中」という意味があります。
「帰りがけにマヨネーズ買ってきて」、「帰りがけに家に遊びに来て」などと、誰かにお願いをされる事も多いでしょう。
「行き掛け」よりも時間に自由があるため、いろいろな事ができそうです。
「行き掛け」の言葉の使い方
「行き掛け」という言葉は、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「行き掛け」には「行く途中」というシンプルな意味があります。
そこで「行く途中」で何かが起こった時、「行く途中」で何かをした時は、「行き掛け」という言葉を使ってみましょう。
また誰かの「行く途中」にお願い事がある時も、「行き掛け」という言葉を使ってみましょう。
例えば、職場の同僚が取引先に行く途中に、受付に書類を出して欲しい時は、「行き掛けに書類を出しておいて」と頼みます。
このように行く途中に何かが起こった時、または行く途中の人にお願い事がある時に、「行き掛け」という言葉を使いましょう。
「行き掛け」を使った例文
「行き掛け」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「行き掛け」を使った文章を知る事で、「行き掛け」という言葉の使い方がより具体的に見えてくるでしょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「行き掛け」を使った例文を紹介して行きます
「これから○○商事まで書類を私に行くから、『行き掛け』に用事がある人は言って」、「取引先との打ち合わせの『行き掛け』に、散髪に行くから少し早く会社を出るね」、「『行き掛け』に、AさんとBさんが話しているのを見たぞ。あいつら社内恋愛しているのか?」、「大切な取引の『行き掛け』に、期間限定のスイーツを買う余裕なんてない!」などです。
面倒な用事も「行き掛け」なら、それほど面倒に感じません。
また仕事の「行き掛け」に社内恋愛など、決定的な瞬間を見る事があります。
例文2
日常的な場面における、「行き掛け」を使った例文を紹介します。
「お父さん、『行き掛け』にゴミ捨てお願いします」、「お腹すいた。これじゃ授業が頭に入らないから、『行き掛け』にコンビニで肉まん買って食べよう」、「デパートの『行き掛け』に、アパレルショップによって、宝飾店によって買い物をした。だからデパートで買うものが残っていなかった」などです。
会社や学校の「行き掛け」に、ゴミ捨てを頼まれる事は多いと思います。
そしてこのような頼み事は、なかなか断れないものです。
また会社や学校の「行き掛け」に、お腹が空いてコンビに寄る人は多いのではないでしょうか。
昔は10時過ぎにならないと、スーパーが開店しないので、食べ物を手に入れるのが難しかったですが、コンビニがあれば24時間、「行き掛け」に食べ物を調達する事ができます。
「行き掛けの駄賃」
最後に「行き掛け」を使った言葉の代表格、「行き掛けの駄賃」という言葉の意味を見て行きましょう。
「行き掛けの駄賃」には、ある事のついでに、それ以外をするという意味があります。
また「ついでに儲ける事」という意味もあります。
「行き掛けの駄賃」の語源になったのは、馬子のエピソードからです。
馬子は目的地まで馬に荷物を載せて運び、駄賃と呼ばれる賃金を受け取る仕事です。
例えば馬子がA地点にいて、B地点に注文主がいる。
さらにB地点で受け取った荷物を、C地点まで運ぶのが仕事だとします。
馬子がA地点からB地点まで移動する時は、馬の背中が空いています。
そこで、A地点からB地点まで荷物を運んでほしい人を募り、「行き掛けの駄賃」を稼ぐという事をします。
これが「行き掛けの駄賃」という言葉になりました。
現在でも、同じような事をしても儲けている人は、運搬業界に関わらずいるでしょう。
「行き掛け」という言葉の意味や使い方を見てきました。
あらためて何かをするよりも、「行く途中」は、何をしても少し得な感じがします。
また目的地でする事よりも、「行く途中」が楽しいという面もあります。
「行き掛け」という言葉の意味や使い方を知ったのを良い機会にして、「行き掛け」に何かをする楽しみを、さらに追及してみましょう。