「一貫」の意味とは?類語、使い方や例文、反対語を紹介!
人間として一番重要なのは、自分のすること、してきたことに責任を持つことです。
しかし成長して忘れる生き物である以上、なかなかに難しいことでもあります。
本項ではそうした場合に欠かすことのできない「一貫」という言葉を解説していきます。
目次
- 「一貫」の意味とは?
- 「一貫」の類語や言い換え
- 「一貫?」の使い方
- 「一貫」を使った例文
- 「一貫」を使った言葉を解釈
- 「一貫」の対義語
「一貫」の意味とは?
まずは串団子を想像なさってください。
一本の串が全ての団子を貫いて、一つになっているのがお分かりになると思います。
このように、物事が一定のやりかたや思想、方向性で、最初から最後まで揺るがずまとまっているさまをあらわします。
また「貫」が日本の計量法で重さをあらわすことから、「一貫、二貫…」と数の単位としてもで使われます。
重さの単位としての一貫は3.75キロで、それに倣えば「百貫デブ」とは相当の巨漢のことになります。
この他、寿司を数える時にも「貫」が使われます。
従来は握り二個で一貫でしたが、最近では一個を一貫とする傾向が強いようです。
本項では特に前者の「揺るぎなくまとまっている」意味において述べていきます。
- 「一貫」の読み方
「一貫」の読み方
「いっかん」と読みます。
一貫には「揺るぎのない」と「単位」の二通りの意味があるとは先に述べた通りですが、アクセントの位置は前者が「貫」、後者は「一」に来ます。
「一貫」の類語や言い換え
- 「統一」【とういつ】
- 「辻褄」「整合」【つじつま】【せいごう】
- 「筋の通った」【すじのとおった】
- 「脈絡」【みゃくらく】
- 「徹頭徹尾」【てっとうてつび】
- 「維持」【いじ】
- 「定見」【ていけん】
- 「コンシスタント」「ロジカル」【こんしすたんと】【ろじかる】
「統一」【とういつ】
色や意見など、ばらばらに乱れたものをまとめあげることを指します。
また、まとまったものを管理し動かすことも統一といい、「国を統一する」などと言います。
一貫はどちらかというと他人の影響は少なく、自己または属する組織だけの意思の統一という印象が強いのに対して、統一はもっと広い範囲におよぶイメージがあります。
「辻褄」「整合」【つじつま】【せいごう】
どちらも最初から最後まで道理がきちんとしていたり、ある部分と他の部分のかみ合わせに狂いや矛盾がないことを指し、「辻褄が合う」「整合性に欠ける」などと表現します。
「辻」は縫い物や道路において十字に重なった部分、「褄」は着物の両端の部分と、合わせてぴったり重なるかどうかの目安となる語が重なってできた言葉です。
整合は全体を整える意味ですが、それに比べて「辻褄あわせ」などという言葉があるように、辻褄は「最初と最後だけ帳尻を合わせる」意味で使われることもあります。
「筋の通った」【すじのとおった】
生き物の体内にも靭帯などの筋があり、これがないと動くことができません。
話や思想が理にかなっていて納得のいくことを表し、単に理屈の上だけでなく、義理人情や規範においての正しい行動を特に「筋を通す」といいます。
「脈絡」【みゃくらく】
「みゃくらく」と読み、脈拍、動脈などの「脈」と、経絡(ツボ同士を繋ぐ経路)などの「絡」の組み合わせでわかる通り、もともとは体内の血管を指す言葉でした。
ここから話の流れを意味するようになり、一貫したテーマに沿わず、急に違う話が出てきたりすることを「脈絡がない」と言ったりします。
「徹頭徹尾」【てっとうてつび】
頭から尻尾まで見た目が徹して似ているさまから、あくまで最初の意志を貫いていることを意味します。
「徹頭徹尾、一貫している」などと重ねて使え、似た言葉では「初志貫徹」と一言で表すこともできます。
「維持」【いじ】
何かを現状のままで保ち続けることです。
意思を貫き通すというよりは、今の水準を損なわないように調整するといった意味合いが強い言葉です。
「定見」【ていけん】
自分の意見がはっきり定まっていて、周りに流されないことをいいます。
見識が揺るがず、堅固なものであるという点で、「一貫」と似た言葉といえます。
「コンシスタント」「ロジカル」【こんしすたんと】【ろじかる】
英語では“consistent”が「矛盾のない、一貫した」と訳せますが、「コンシスタント(コンシステント)」は外来語としてあまり定着しているとはいえません。
それに比べて「ロジック」は日本でも一般的な外来語です。
物事の筋や理屈、方法論や機構を表し、「ロジカル」で「筋が通った、論理的な」となります。
「一貫?」の使い方
最初に串団子を例にとったように、一本の芯で一続きになっていれば何でも「一貫」ですが、物質よりは主に主張、態度など精神面において、矛盾した点がなく納得できることを表す言葉です。
融通がきかないとか柔軟性に欠けるといった負の意味を含む事は、普通はありません。
そうしたさまを表す場合は「意固地」ですとか「頑固一徹」「固執」、あるいはどちらの意味でも取れますが「愚直」などと言ったりします。
「一貫」を使った例文
「政治にもっとも求められるのは行う者の一貫性だ。途中立ち行かなくなったための方向修正や、よりよいものを目指すための意識改革はその内に入らない。始めにうまい事を言って民衆に媚び、後で趣旨が全く変わって知らん顔をする政治家が多すぎはしないか」
「一貫」を使った言葉を解釈
- 「一貫校」
- 「一貫性」
- 「首尾一貫」「終始一貫」
- 「一貫した姿勢」
「一貫校」
「中高一貫校」など、試験によって入れれば、その後自動的に次の等位に進学できる(中学校から高校など)制度で併設・連携した学校や、一校で中学と高校の学習過程を一貫して行う学校のことで、この学習過程を「一貫教育」とも呼びます。
「一貫性」
一貫はもともと名詞として使えますが、実際に用いる際は形容詞のような意識を持ってしまいがちです。
特に強く名詞として用いたい場合は「〜性」をつけて「一貫性がある」「重要なのは一貫性」などと表現した方が自然です。
「首尾一貫」「終始一貫」
先に述べた徹頭徹尾と全く同じ意味があります。
首尾や終始、つまりはじめからおわりまでを意味する言葉を添えることで、「一貫」している様子をさらに強調した言葉です。
「一貫した姿勢」
ここでの姿勢は、見た目というよりも態度や立場を崩さない様子のことであり、周囲の誘言や動きに惑わされないしっかりとした意思を意味します。
「一貫」の対義語
- 「曖昧」「支離滅裂」【あいまい】【しりめつれつ】
- 「日和見」「風見鶏」「猫の目」【ひよりみ】【かざみどり】【ねこのめ】
- 「優柔不断」「どっちつかず」「右顧左眄」【ゆうじゅうふだん】【どっちつかず】【うこさべん】
- 「ブレる」「逸脱」【ぶれる】【いつだつ】
「曖昧」「支離滅裂」【あいまい】【しりめつれつ】
曖昧ははっきりしない様子で、似た言葉の「あやふや」よりもさらに話す本人が「意図的にそうしている」場合によく使われます。
支離滅裂の支離とは「支え合っているものが離れ離れになる」、つまりばらばらになることを意味します。
「支離滅裂な発言」などとすることで、一貫性のない、どう捉えてよいかわからないことを表します。
「日和見」「風見鶏」「猫の目」【ひよりみ】【かざみどり】【ねこのめ】
いずれも比喩を用いた慣用表現です。
「日和見」はその日の天気を見て行動を変えることであり、「日和見主義者」などと表現します。
「風見鶏」「猫の目」は元になったものに「くるくる回る」特徴があることから、「周りにあわせて調子を変える、気分がすぐ変わる」人を指して「風見鶏みたいな男」「猫の目のように掴み所のない女」などといいます。
柔軟性よりも、信頼性に欠けるとして相手を良く思わない場合に用います。
「優柔不断」「どっちつかず」「右顧左眄」【ゆうじゅうふだん】【どっちつかず】【うこさべん】
優と柔という言葉には良い意味もありますが、ずっとを意味する「不断」と結びつくと、いつまでも煮え切らないという悪い意味に変わってしまうのが面白いところです。
何事も過ぎるのはよくないということでしょうか。
右顧左眄(うこさべん)はあまり耳慣れない言葉です。
眄には横目で見るという意味があり、「あちらを顧み、こちらをチラチラ窺って決めきれない」ことを指します。
よく似た言葉には「右往左往」などがあります。
「ブレる」「逸脱」【ぶれる】【いつだつ】
もともとは揺らいで焦点の合わないことを「ぶれ」と言いましたが、これの動詞がブレるです。
一般的な馴染みの良さに倣ってブレるとカナで表記しましたが、無理に動詞化した現代語ではなく、ちゃんと辞書にも載っている言葉です。
逸脱と聞いて第一に思い浮かぶのはキャパシティオーバー、つまり範囲を超えて飛び出している様子ですが、それとは別に「本筋から外れている」という意味もあります。
一貫性は他人とのつながりだけでなく、自分自身に生き方を問いかける時にも重要です。
それゆえに類する言葉も、対する意味の言葉も豊富にあることがわかりました。
考えが過ぎて固執にならぬように、柔軟な発想で自身の内面を築いていきましょう。