「有情」の意味とは!類語や例文など詳しく解釈
この「有情」は、仏教用語からきている言葉で、有名な漫画の中でも使われていました。
目次
- 「有情」とは?
- 「有情」の表現の使い方
- 「有情」を使った例文と意味を解釈
- 「有情」の類語や類義語
「有情」とは?
「有情」とは、人の心や情けを表す為に使う言葉です。
ここで言う心とは、人間としてそうあるべきだ(正しい心)という意味だと解釈していいでしょう。
「有情な人」と使うと、きちんとした道徳観をもった人のこと、または人間味のある優しい人のこととなり、あまり見聞きしませんが、悪い意味は一切ない言葉です。
- 「有情」の読み方
「有情」の読み方
「有情」とは、「うじょう」と読む言葉です。
よく間違えて読まれる「ゆうじょう」ではないので注意してください。
この言葉の反対語は「無常」(むじょう)となり、何の情けもないことや、世の中の世知辛さ表す為に用いられます。
仏教用語が元の言葉だと書きましたが、その仏教においても「無常」は「有情」の反対の意味とされています。
「有情」の表現の使い方
仏教用語における「有情」とは、「命あるもの」という意味です。
人間はもちろん、各種の動物や草木に至るまで、生きていると表現されるもの全てを表現する言葉で、逆に「無常」は石などの生命とは関わりのない物体に対して使います(「非常」(ひじょう)とも言います)。
法話「西遊記」の中で玄奘(三蔵)法師が、「人間は情を持ち、情ゆえに苦しまねばならない」と説法しており、ここから「有情」がここで紹介している意味で解釈されるようになったと言われています(諸説あります)。
「有情」を使った例文と意味を解釈
「有情」を使った例文と、その意味の解釈です。
冒頭に書いた有名な漫画の中で使われた例も挙げてみます。
- 「有情」を使った例文1
- 「有情」を使った例文2
「有情」を使った例文1
「北斗の拳でケンシロウの奥義の1つに北斗有情拳という技がある」
この北斗有情拳とは、北斗有情破顔拳や北斗有情猛翔破などの「有情」と付く技の総称で、相手に一切痛みを与えることなく死に至らしめる奥義です。
最後に相手に情けをかける(せめて痛みがないように)という意味で付いている名前だと捉えることができ、「有情」という言葉の解釈とも通じています。
「有情」を使った例文2
「彼は思ったより有情でいい奴だと分かった」
その彼が思いの外、情のあるいい奴だと分かったと使っています。
この「有情」はそのような意味で使うにはちょうどいい言葉ですが、あまり一般的ではない為、実際にはそれほど見聞きしないでしょう。
「有情」の類語や類義語
「有情」と似た意味で使える言葉です。
こちらもそれほど使われる言葉ではありませんが、意味はよく似ています。
- 「篤行」【とっこう】
「篤行」【とっこう】
「人情に厚い行為」を表現する言葉で、「有情」と類似した使い方ができます。
それほど見聞きしませんが、「あの人はとても篤行な性格だ」のように用いられる言葉です。
「有情」という言葉は、一般的には「人の心をもっている」、「人情に深い」といった解釈で覚えておけばいいでしょう。