「公序良俗に反する」の意味とは!類語や言い換え
年々、この「公序良俗に反する」と判断される要素は増えていると言っていいでしょう。
目次
- 「公序良俗に反する」とは?
- 「公序良俗に反する」の表現の使い方
- 「公序良俗に反する」を使った例文と意味を解釈
- 「公序良俗に反する」の類語
「公序良俗に反する」とは?
「公序良俗に反する」とは、人間の道徳や倫理に照らし合わせ、それらに反する言動を指して使います。
例えば、反社会的勢力との付き合いは、この「公序良俗に反する」行為になると考えていいでしょう。
「公序良俗」は、「公の秩序、又は善良の風俗」の略で、先のように道徳や倫理と表現すると分かりやすいでしょう。
ただし、常に一定の基準という訳ではなく、時代と共にそう判断される要素が増えているのは間違いありません。
その例が、いわゆる差別用語です。
昔は平気で使っていた言葉でも、今はとても使えないものが多数存在しています。
そのような言葉を公に使うことは、「公序良俗に反する」と判断されてしまいます。
- 「公序良俗に反する」の読み方
「公序良俗に反する」の読み方
「公序良俗に反する」は、「こうじょりょうぞくにはんする」と読んでください。
1つ1つの漢字をそのまま音読みで読んでいけば、初見でも問題なく読める言葉です。
「反する」と使っていますが、「違反する」、「触れる」といった使い方をする場合も多いです。
意味は全く一緒で、道徳や倫理的に考えて、行っては(言っては)いけない言動のことです。
「公序良俗に反する」の表現の使い方
日本には、公序良俗に反する内容を含む契約は一切無効になるという法律が存在します。
具体的には民法の第90条にその記載があり、「公の秩序、又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする」という一文が明記されています。
契約は立派な法律行為なので、これに該当するという訳です。
例を挙げると、反社会的勢力との契約行為は、全て無効ということになります。
また、明らかに虚偽の内容が含まれる契約もまた、人間の道徳や倫理に反する為に無効となる可能性が高いです(それが虚偽だという立証が必要になりますが、ここでは深くは考えません)。
「公序良俗に反する」を使った例文と意味を解釈
「公序良俗に反する」を使った例文と、その意味の解釈です。
テレビ放送でこれが認められると、公共の存在なだけに、調査機関が乗り出すことになります。
- 「公序良俗に反する」を使った例文1
- 「公序良俗に反する」を使った例文2
「公序良俗に反する」を使った例文1
「テレビの放送内容に公序良俗に反する部分があったと思う場合には、BPOに通報することができる」
テレビの放送内容にそういった部分が見受けられた場合には、BPO(放送倫理・番組向上機構)という組織が調査し、そうだと判断された場合には、該当のテレビ局に対し、注意と再発防止策の提出を求めるといった対策が行われます。
BPOへの通報は、一般の視聴者からでも行うことが可能です。
「公序良俗に反する」を使った例文2
「あいつの普段のは言動は、公序良俗に反するものが多い気がする」
その彼は、普段から反道徳(倫理)的な言動が多いと言っています。
例え直接法には触れないとしても、人間としての秩序に反する言動は、とても褒められたものではなく、トラブルの元にもなってしまいます。
「公序良俗に反する」の類語
「公序良俗に反する」と似た意味の言葉です。
意味はほとんど一緒ですが、こちらの方が強い表現になります。
- 「人道に反する」【じんどうにはんする】
「人道に反する」【じんどうにはんする】
道徳や倫理といった「人の道」に反するような言動に対して使われる言葉で、「人道に反する行為だけは行うべきではない」のように、「公序良俗に反する」という表現より強い意味を込めて用いられます。
「公序良俗に反する」と判断されてしまう言動は、慎むに限ります。
ただし、あまりこれにこればかりに拘っても堅苦しくなってしまう為、これに当たる、当たらないといった判断は難しいところでもあると言えるでしょう。