「既知の事実」の意味や使い方
「既知の事実」、という表現を知っているでしょうか。
周知の事実とはどのように違うのでしょうか。
ここでは既知の事実という言い回しについて紹介していきます。
目次
- 「既知の事実」とは?
- 「既知の事実」を分解して解釈
- 「既知の事実」の表現の使い方
- 「既知の事実」を使った例文と意味を解釈
- 「既知の事実」の類語や類義語・言い換え
「既知の事実」とは?
「既知の事実」というのは知られている事実ということです。
みんな既に知っている情報、万人の知るところ、などと言われますし、公然の事実と呼ばれることもあります。
周知の事実というのは周りの人に知られているという意味であり、周りに知られているというところに着目されていますが、「既知の事実」というのは既に知られているというところに着目されているのです。
既知という言葉は既に知られていること、という意味があります。
- 「既知の事実」の読み方
「既知の事実」の読み方
「既知の事実」という言葉は「きちのじじつ」と呼びます。
既に知られている事について使われる表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。
「既知の事実」を分解して解釈
ここでは「既知の事実」という表現を分解して紹介していきます。
- 「既知」
- 「事実」
「既知」
既知という言葉には既に知られている、既に知っている、それよりも前の時点で知られている、という意味があります。
既に知るという漢字を書きますので、想像がつくと思う人もいるかもしれませんね。
例えば法律等は年々変化することがありますが、その法律の変更が発表されなかったとしても、既に関係者からの情報やインターネットで知っているということもあるかもしれません。
このような場合も「既知の事実」だといえます。
「事実」
事実という言葉には実際に起こった事柄、という意味があります。
真実の事柄とも言え、既成事実と呼ばれる場合もあります。
「既知の事実」の表現の使い方
「既知の事実」という言葉には既に知っている事実、既に知られている事実、という意味があります。
例えば今は令和の時代ですが、かつては縄文時代が存在し、平安時代には江戸時代がありました。
そのような事は既に知られていることであり、覆しようのない事実ですよね。
つまり、日本にこのような歴史が存在するという事は「既知の事実」だといえます。
日本は日本語を使っていますが、ひらがなやカタカナ、漢字やアルファベットを利用する国家であり、様々な文字を使って生活しています。
このようなことも既に知られている事ですので、「既知の事実」だと言えるのです。
「既知の事実」を使った例文と意味を解釈
ここでは例文について紹介します。
- 「既知の事実」を使った例文1
- 「既知の事実」を使った例文2
「既知の事実」を使った例文1
「新生児のモンロー反射などは既知の事実です」
生まれたばかりの赤ちゃんには様々な反射がありますよね。
口に触れたものに吸い付くという反射もありますし、両手をパッと上に上げる反射もあります。
そして手に触れたものをぎゅっと握る反射もありますね。
そのようなものは保育などの授業でも勉強するかもしれません。
このような新生児の反射はすでによく知られていることであり、「既知の事実」だと言えるのです。
「既知の事実」を使った例文2
「あの高校はアルバイトが禁止で、スマホの持ち込みも禁止されているという事は既知の事実です」
最近は高校生でもアルバイトをする人が増えました。
スマホを持って学校に行くという人も多いのではないでしょうか。
しかし、いまだにアルバイトが校則で禁止されている学校もありますし、スマホの持ち込みを禁止しているところもあります。
一般的にはスマホの持ち込み程度は問題ないと考えられていますが、禁止されているところも確かに存在するのです。
もしも生徒たちがそのようなルールをしっかりと理解しているのであれば、それらも「既知の事実」だといえます。
「既知の事実」の類語や類義語・言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「万人の知るところ」【まんにんのしるところ】
- 「公然の事実」【こうぜんのじじつ】
「万人の知るところ」【まんにんのしるところ】
万人の知るところ、というのはすでに皆が知っている情報であり、周知の事実ということになります。
万人の知るところとなる、といった使われ方があります。
「公然の事実」【こうぜんのじじつ】
公然の事実という言葉にも誰もが既に知っている情報、という意味があります。
公然たる事実と言われる場合もあります。
「既知の事実」という言葉は既に知られているという意味を持つ表現ですので、周知の事実、とは異なります。
違いをしっかりと覚えておきましょう。