「御意に入る」とは?意味や類語!表現の使い方
「御意に入る」という言葉を聞いたことがある人は、かなりの高齢の人か、常に日本語に深い関心を持って勉強している人ではないかと思います。
それだけこの言葉は、めったに耳にすることがないものなので、ここでどのような意味があり、使われそうな場面も交えて説明をしていくことにします。
目次
- 「御意に入る」とは?意味
- 「御意に入る」の表現の使い方
- 「御意に入る」を分解して解釈
- 「御意に入る」を使った例文と意味を解釈
- 「御意に入る」の類語や類義語・言い換え
「御意に入る」とは?意味
「御意に入る」とは、「思し召し(おぼしめし)に叶う」という意味がある表現ですが、御意は相手を敬う言い方なので、目上の人などの考えに沿うことを指しています。
- 「御意に入る」の読み方
「御意に入る」の読み方
「御意に入る」は「ぎょいにいる」という読み方をします。
「御意に入る」の表現の使い方
「目上の人の考えに叶う」という場合に使われることになりそうな「御意に入る」ですが、この言葉はかなり古い言い回しとなるので、普段の会話の中ではあまり使われることがないでしょう。
時代劇のセリフや小説の中で目にする他は、ジョーク混じりで仲の良い上司とのやり取りで使う程度かもしれません。
「御意に入る」を分解して解釈
「御意に入る」を「御意」と「入る」の2つの言葉に分けて意味を調べてみましょう。
- 「御意」
- 「入る」
「御意」
「御意」とは、「目上の人の考えや意向を敬って使う言葉」のことで、目上の人の考えに沿って返答する場合でも、使われることがあります。
目上の人に「御意」と言うと、「仰せの通りに致します」という意味になります。
「入る」
「入る」とは「ある状態に達する」や「マスターする」、「熟練する」という意味にある言葉はです。
「御意に入る」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「御意に入る」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「御意に入る」を使った例文1
- 「御意に入る」を使った例文2
「御意に入る」を使った例文1
「殿の御意に入るように精進致しまする」
この例文は時代劇のワンシーンの台本にあるようなセリフですが、「殿の仰せの通りになるように努力します」という意味になります。
「御意に入る」を使った例文2
「上様の御意に入ることが実現できれば、世の中は、すごく天下太平となるでしょう」
「上様」とは将軍の呼び名でもありますが、天下太平を望む将軍様の願いが現実になった時の世の中の姿を予想して言っています。
「御意に入る」の類語や類義語・言い換え
では、「御意に入る」を他の言葉で表すなら、どのような言葉で言い換えることができるか類義語をいくつか挙げてみることにします。
- 「思し召しが叶う」
- 「思惑通りにことが進む」
- 「魂胆が現実化」
「思し召しが叶う」
「思し召しが敵う」と言う言い回しが、「御意に入る」の類義語の筆頭格になるでしょう。
「敬うべき相手の考えや気持ちに沿うこと」を指していますが、特に神様などに対して使うことが多い表現です。
「神のお考えやご意向に沿うように」という言い方もできます。
「思惑通りにことが進む」
「思惑通りにことが進む」も似ている表現でしょう。
「画策した通りに事が進むこと」を意味していますので、「目上の人のお考え」だけでなく、「自分の願いが叶うこと」も含まれています。
「魂胆が現実化」
「心中に隠された企みが成就すること」を指しています。
この表現はどちらかと言うと、ダークなイメージがある言い回しです。
「御意に入る」という言葉は、やはり今の現代社会の中では、使うシーンが中々イメージしづらい言葉でもあります。
上司に対して「御意に入ります」という言葉を使うと、仲の良い相手なら笑って受け止めてくれるかもしれませんが、普通は嫌味に感じられるかもしれません。
ましてや年下の若い人が上司であったなら、言葉の意味さえ理解できない可能性もあります。
やはり時代劇のセリフにすぎないと受け止めておくことがいいと思います。