「若干」とは?意味や使い方!語源や例文
日常会話でよく「若干」という言葉を使うことがあります。
どの様な意味があるのか、語源なども紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「若干」とは?
- 「若干」の言葉の使い方
- 「若干」の類語や類似表現や似た言葉
- 「若干」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「若干」の反対語
- 6「若干」の英語と解釈
「若干」とは?
「若干」の意味や語源などについて紹介します。
- 「若干」の読み方
- 「若干」の意味
- 「若干」を分解して解釈
- 「若干」の語源や由来
- 「若干」と「弱冠」の違い
「若干」の読み方
「若干」は「じゃっかん」と読みます。
読み方が難しいのですが、これを機に覚えておきましょう。
「若干」の意味
「若干」の意味は「はっきりしないけれども、さほど多くはない数量」のことです。
明確に数はきまっていないのですが、1つではなく複数で、それほど多くはない数のことを言います。
どれ位なのかというのは使う人の主観により、2〜3のこともあれば10以上を表すこともあります。
「若干」は幅広く使える言葉で、人やもの、自然現象にまで使えます。
「若干」を分解して解釈
「若干」の「若」は訓読みでは「若い・若しくは」で、「いくらかの」という意味があります。
「干」は訓読みでは「干す」で、こちらも「いくらかの」という意味です。
同じ「いくらかの」という意味の言葉が重なり強調されて「ほんの少し」という意味になりました。
「若干」の語源や由来
「若干」の語源は漢字の成り立ちから来ています。
「干」という漢字は「一」と「十」が組み合さってできています。
つまり、「若干」は「一のごとく十のごとし=一のようであり十のようでもある」を表しているのです。
このことから「若干」が表すのは一から十までの中の数字で、少なくも一桁であるということが分ります。
中国の歴史書である「墨子」の中に「若干人」という一節があり、現在の「若干名」と同じ使われ方をしています。
また、日本では平安時代に書かれた「将門記」の中に「若干の財物」という表現があります。
「若干」と「弱冠」の違い
「若干」と「弱冠」はどちらも読み方が「じゃっかん」です。
この2つはどちらも「少ない数」を表す言葉ですが、使い方が違います。
「若干」は「はっきりしないけれども多くはない数量」のことで、年齢だけではなく様々なものに対して使われます。
「弱冠」は「成年(20才)になった男子のこと」「年齢が若いこと」という意味です。
つまり、「弱冠」は年齢にしか使えず「弱冠15歳で優勝を遂げた」という様に、若いのに偉業を達成した人を褒める時の言葉に使われることが多いのです。
「若干」の言葉の使い方
「若干」は上記で説明した通り、数を表す時に使います。
但し「若干20歳」など「年齢が若い」という意味には使えないので注意しましょう。
「確かではないけれども少ない数」という使い方をしますので、常識として「若干欲しい」と言っておきながら何十個も持って行った、ということはできません。
最初から「5つ」などと数が決まっている場合にははっきりとした数値を伝えるのがマナーです。
言葉自体はやや堅苦しく古臭いと思う人もいるので、相手を見ながら「多少の」と使分けをすると良いでしょう。
「若干」の類語や類似表現や似た言葉
「若干」の類語は以下の通りです。
- 「多少」【たしょう】
- 「幾らか」【いくらか】
- 「僅か」【わずか】
「多少」【たしょう】
「ちょっとした数」という意味で、「多かれ少なかれ」という言葉を省略したものです。
自分で多さ少なさの加減を判断する時に使われ、「多少の」は「若干」の言い換えとして使われます。
「幾らか」【いくらか】
「多くはないけれども違いが分ること」という意味です。
「幾らかマシになった」は、ほんの少しだけれども良くなったことが分る時に使われます。
「僅か」【わずか】
「ものの数が非常い少ないこと」という意味です。
数量だけではなく、時間や価値、程度などあらゆるものの少なさを表す時に使います。
「若干」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「若干」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「若干」を使った例文1
- 「若干」を使った例文2
「若干」を使った例文1
「一流企業で若干名の中途採用があるらしい」
大手企業の場合、年功序列を重視するのでほとんどの場合新卒を採用して終身雇用となります。
しかし最近では企業も生き残りをかけて優秀な人を中途採用するところも増えてきました。
新卒よりも即戦力になり、社会的なマナーも身に付けているので教育をする手間が省けます。
ほんの少しですが若くても実力のある人を採用して新しい社風を作る傾向になっているのです。
「若干」を使った例文2
「若干の遅れはあるけれどもほぼ予定通りに終わった」
仕事で「この日までに終らそう」と目標にしていた期日より数日遅れたものの、無事に作業が終了したことを表しています。
最初から遅れることを見込んでいたので特に問題がなかったのでしょう、結果に満足している時の言葉です。
「若干」の反対語
「若干」の反対語は特にありませんが、反対の意味に近いのが「たいそう」です。
「たいそう」は「大層」と書き「程度がはなはだしい様子」「おおげさなこと」「立派なこと」という意味があります。
「たいそうな金額だ」は「非常に金額が高い」という意味で、「たいそうな人数」は「非常に人数が多いこと」という意味です。
6「若干」の英語と解釈
“I can speak English a little.”
「私は若干英語を話せます」です。
“a little”で「若干」ですが、この場合は一から十位の単語を知っているというよりは「日常会話レベルなら話せる」という意味になります。
“I have some Beatles' CDs.”
「私はビートルズのCDを若干持っている」です。
この場合は2枚ならばまず本人が記憶しているものですので、だいたい5枚前後と考えて良いでしょう。
「若干」は「はっきりしないけれども、さほど多くはない数量」のことです。
年齢や数量など幅ひろいものの程度を表す時に使います。
「多少の」という言葉と言い換えられるので、日常会話で使ってみると良いでしょう。