「木乃伊」とは?難読漢字?漢字の由来やことわざ
「木乃伊」とは、「人為や自然乾燥によって長期間保存されている永久死体のミイラ」です。
「木乃伊」の「意味・読み方・語源や由来・ことわざ・英語と解釈」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「木乃伊」とは?読み方
- 「木乃伊」の漢字の語源や由来
- 「木乃伊」を使ったことわざ
- 「木乃伊」の英語
「木乃伊」とは?読み方
「木乃伊」の読み方は、「ミイラ・みいら」になります。
「木乃伊」とは、「人為的加工や自然乾燥によって原型を長期間にわたって留めている永久死体“tenable corpse”」のことを意味しています。
「木乃伊」は細菌による遺体の腐敗が進行するよりも早く急激な乾燥が進んで、全身の水分比率が50%以下にまで下がれば作ることができる。
自然状態の乾燥・冷凍だけで「木乃伊」になることは稀で、現存する完全な姿の「木乃伊」の多くは「腐敗しやすい脳・内臓を取り出したり没薬を塗る防腐処理を施したりして作られた「木乃伊」(ミイラ)」です。
日本語でも一般に「ミイラ」というだけで意味は通じますが、漫画・アニメ・映画などの影響で「ミイラ」は包帯をぐるぐる巻きにした怪物の姿でもイメージされることが多くなっています。
「木乃伊」の漢字の語源や由来
日本に「木乃伊・ミイラ」という言葉が入ってきたのは16〜17世紀で、ポルトガル人が話していたポルトガル語の「没薬(もつやく、“mirra”)」に由来しています。
ポルトガル語の「ミルラ」は、ミイラの防腐剤に使った「没薬」のことで「ミイラそのもの」を意味する言葉ではありませんが、「没薬・ミイラ薬」と「ミイラ」が混同されたと考えられています。
「木乃伊」の漢字の語源は、14世紀頃の中国(元)で不老長寿の薬になるミイラを表していた「木乃伊」という漢字を借りて、「ミイラ」の読み方を当てたことにあります。
14世紀の中国の「輟耕録(てっこうろく)」という書物に、アラブ人の言葉として出現するのが初出で、中国語の「木乃伊」は元々は「部族の長・高貴な人」を意味していました。
ミイラが多く作られたエジプトでは、ミイラを「サーエフ」と呼びましたがこれも「高貴な人」を意味しています。
日本語化した「木乃伊」は今では「ミイラ」としか読みませんが、漢字を「もくだいい」と音読みしたこともありました。
「木乃伊」を使ったことわざ
「木乃伊」を使ったことわざとその意味について解説していきます。
- 「木乃伊取りが木乃伊になる」
「木乃伊取りが木乃伊になる」
「木乃伊取りが木乃伊になる」のことわざの意味は、「人を捜しに行ったものが帰ってこずに、自分が捜される立場になること」や「人を説得しに行って、反対に自分が説得されてしまうこと」になります。
16〜17世紀のヨーロッパでは、ミイラは貴重な薬として高価で売れたため、ミイラを取るために古代の墳墓に入ったり、砂漠を越えようとしたりする人が多くいたといいます。
そのミイラ捜しの途中で行き倒れて、自分がミイラになることもあったことに由来していることわざが、「木乃伊取りが木乃伊になる」なのです。
「木乃伊」の英語
「木乃伊(ミイラ)」を英語で表現すると、“mummy”(マミー)になります。
- “Mummy is the body of a dry royal family.”
“Mummy is the body of a dry royal family.”
この「木乃伊」を使った英文は、「木乃伊とは、乾燥した王族の死体です」を意味しています。
「木乃伊(ミイラ)」を意味する英語の“mummy”は、ミイラの表面に塗ったアスファルト(瀝青)を意味するアラビア語「ムミヤ」に由来するとされています。
「木乃伊(ミイラ)」という言葉について徹底的に解説しましたが、「木乃伊」には「人為的加工や自然乾燥によって長期間保存されている永久死体のミイラ」の意味があります。
「木乃伊」の語源・由来は、ポルトガル語の「ミルラ(没薬)」と中国語で「部族の長・身分の高い人」を意味する言葉(漢字)だった「木乃伊」にあります。
「木乃伊」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。