「実行」の意味とは「実行」と「実効」の違い・類語・読み方・英語・対義語【使い方や例文】
「実行」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
学生時代に、例えば学祭の「実行委員会」をしていた、などという人もいるかもしれませんね。
それならば「実行」とは一体どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。
ここでは「実行」という言葉について詳しく紹介します。
目次
- 「実行」の意味とは?
- 「実行」の読み方
- 「実行」の英語(解釈)
- 「実行」の対義語
- 「実行」の言葉の使い方
- 「実行」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「実行」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「実行」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「実行」と「実効」の違い
- 「実行」と「実践」の違い
「実行」の意味とは?
「実行」というのは「実際に行動に移すこと」という意味を持ちます。
例えば、みんなで約束したことを「実行」に移す、目的にしていたことを「実行」に移す、目標にしていたことを「実行」に移す、などといった言い回しがあります。
「実行」に移せるという事は非常に大切です。
どれだけ高い目標を立てたとしても、どれだけ友達のことを考えたような発言をしていても、「実行」できなければ信頼を失う可能性もあります。
例えば、友達が入院した時にお見舞いに行くこともなく、「何か私にできることがあったらいつでも言ってね」とばかり言っていたら、人間関係に支障をきたしてしまうかもしれません。
「実行」の読み方
「実行」という言葉は「じっこう」と読みます。
これは比較的わかりやすい読み方ですので、しっかり読めるように、そしてしっかり描けるようにしておきましょう。
「実行」の英語(解釈)
「実行」という言葉を英語にすると、“action”、“practice”、“execution”、“fulfilment”などといった表現が使えます。
演説で話していたことを「実行」する、という表現であれば“practice what one peeaches”になります。
あるいは“put one’s ideas into practice”でも良いでしょう。
“Carry out a plan”という表現も可能です。
様々な言い回しがありますので、文章の前後関係を見ながら英訳できると良いですね。
「実行」の対義語
「実行」の対義語はこれといったものがありませんが、静観、保留、などといった言葉が最後なのではないかと考えられています。
静観は静かに観察すること、行動を起こさずに物事の成り行きを見守ること、という意味を持ちます。
つまり、「実行」するわけではなく、むしろしばらく何もせずに待つ、見守る、という事ですから確かに逆の言葉だと考えられます。
保留という言葉は決定を下さず、問題を抑えて止めておく、という意味があります。
つまり、その場で「実行」するのではなく、これもしばらく様子を見るという意味になります。
「実行」の言葉の使い方
「実行」という言葉は「有言実行」などという表現で使われることが多いと考えられます。
決めた事はやり抜く、口に出した事は実現させる、などという哲学的な表現で使われることも多いでしょう。
確かに、先ほども述べた通り「何かあったらいつでも言ってね」とだけ口に出してくれる人よりも、実際に差し入れをしたり、送り迎えをしてくれたりと、現実的な助けを実行してくれる人の方が安心できますよね。
「実行」という言葉を使うより、本当に行動に移すことを重視しなければいけないのです。
「実行」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
ここでは「実行」という言葉を使った表現を紹介します。
- 「実行に移す」
- 「不言実行」
- 「有言実行」
- 「実行力」
「実行に移す」
「実行」に移す、というのは決めたことを実現させるということです。
例えば、「今日からダイエットする、夕ご飯は減らすから」と言いながら夕食の後におやつを食べていたら、それはダイエットを「実行」に移しているとは言えません。
しかし、食べる量を減らし、間食をなくし、さらに運動を一生懸命しているのであれば、それは確かにダイエットを「実行」に移しているといえます。
「不言実行」
目標などを口に出したり、他の人に話したりするのではなく、ただ「実行」に移すことを「不言実行」といいます。
確かに目標を決めると、どうしても他の人に話したくなる、「今日からダイエットするから!」宣言をしたくなる、という人もいるのではないでしょうか。
口に出した方が行動に移しやすい、「実行」に移しやすい、と考える人が多いのです。
「有言実行」
「不言実行」の反対の表現が「有言実行」です。
「有言実行」というのは目標を口に出して達成させるという考え方を重視しており、実はこの言葉は「不言実行」の言葉よりも後に出来上がりました。
インターネット上での投票によれば、全体の6割の人が「不言実行」よりも「有言実行」の方がかっこいいと思う」と答えています。
その一方で「不言実行」の方が謙虚であり、努力しているなどということを他の人に聞かさないところが良い、などという意見もあります。
ただし、ダイエットなどはあえて口に出し、他の人にやっているということを知らせた方が自分にプレッシャーをかけられる、などと考える人思いますので、時と場合によるのかもしれませんね。
「実行力」
「実行力」というのは観察力を始めとし、計画を立て、それを判断力や決断力で思い描く通りに行動をしていく、計画を進めていく、という意味になります。
行動力と「実行力」は意味が違い、行動力というのは自分の意志で行動するという意味になります。
その一方で、「実行力」というのは物事を戦略的に遂行する力という意味になるのです。
「実行」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「実行」を使った例文1
- 「実行」を使った例文2
「実行」を使った例文1
「今年中に英検の一級に合格すると口に出したから、ぜひ有言実行したい」
目標を口に出すことで自分にプレッシャーをかけ、努力しようと思える、と考える人は多いのではないでしょうか。
特に簡単にはできないことを目標とした場合、周りの人の協力が欲しいから他の人にも伝えておく、などと考える人思います。
例えばダイエットをしたいと思うのであれば、家族に知らせておかないと家族がケーキを買ってきたり、食べ放題のレストランに行こうと誘ってきたり、ということがあるかもしれません。
そうなればダイエットに挫折してしまう可能性があります。
そのような状態を防ぐためにあえて周りに知らせ、「有限実行」に移す、という人もいます。
「実行」を使った例文2
「口に出しているだけではなく、実行しなければ意味がない」
どれだけ美談を話していたとしても、その人が他の人に対して優しくない、困っている人を見ても手助けできない、などということであれば、その人は物事を実行に移せないということになります。
最近はボランティア等がより重視されるようになり、困っている人を見たら助けてあげましょう、などと言われることも多いですよね。
しかし、そのような美談を人に伝えておきながら、自分は身障者用の駐車場に車を停めている、などということがあれば意味がありません。
きちんと「実行」するということこそ大切です。
「実行」の類語や類義表現(シソーラス)
ここでは類義語をいくつか紹介します。
- 行動【こうどう】
- 実現【じつげん】
行動【こうどう】
行動というのは人間を含み、動物の活動や行いを全体的に指す言葉になります。
行動に移す、という言い方もありますし、行動力という言い方もありますね。
人間の行動を実証的に研究するという学問も存在します。
実現【じつげん】
実現という言葉は実際に現れることという意味も持ちますが、現実化すること、という意味もあります。
期待などが現実のものになること、そして現実のものとすること、という意味があり、後者は「実行」という表現と似ているといえます。
「実行」と「実効」の違い
実効という言葉は実際の効力、実際の効き目、という意味になりますので、「実行」という表現とは意味が全く異なります。
確かに読み方は同じですが、感じが違い、意味も異なりますので気をつけましょう。
「実行」と「実践」の違い
実践というのは実際の状況のもとでそれをする、ということになります。
目的を成就する過程のこと、実際にすること、という意味を持っているのです。
主義や理論などを自分で実際にしてみること、という意味を持ち、「実行」するとはよく似た表現であることがわかります。
その一方で、確かに両方とも実際にするという意味では同じなのですが、実践というのは理論を実際に行う場合に使われる表現です。
「実行」という表現は、人に「実行」を促す時に使われることが多い言葉だといえます。
誰であれ、決めた事は「実行」できる、「不言実行」や「有言実行」できる人間でありたいですよね。