「苦言」の意味とは「苦言」と「苦情」の違い・類語・読み方・英語・対義語【使い方や例文】
「苦言」とは、「相手のためにあえて言う忠告のこと」です。
「苦言」の「意味・読み方・英語と解釈・対義語・使い方・例文と解釈・類語や類義表現・苦言と苦情と忠言の違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「苦言」の意味とは?
- 「苦言」の読み方?
- 「苦言」の英語(解釈)
- 「苦言」の対義語
- 「苦言」の言葉の使い方
- 「苦言」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「苦言」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「苦言」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「苦言」と「苦情」の違い
- 「苦言」と「忠言」の違い
「苦言」の意味とは?
「苦言」の意味は、「言われた人が余りいい気はしないと思われる内容の助言(アドバイス)・注意などを行うこと」になります。
「苦言」とは、「相手のためを思って、あえて相手の欠点・ミス・問題点(できていないところ)を指摘して忠告・注意をすること」や「相手のために、あえて言いにくいことを言ってでもする忠告・助言」を意味する言葉なのです。
「苦言」を用いた慣用句的な表現として、「苦言を呈する(苦言を相手に申し上げる)」や「苦言を頂戴する(自分のためを思っての苦言をありがたく聞かせて頂く)」といった言い方があります。
「苦言」の読み方?
「苦言」の読み方は、「くげん」になります。
「苦言」の英語(解釈)
「苦言」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
- 「苦言」を使ったEnglishの例文1
- 「苦言」を使ったEnglishの例文2
「苦言」を使ったEnglishの例文1
“I give my friend candid advice for I have his interests at heart.”
この「苦言」を使った英語の例文は、「私は友人のためを思って、苦言を呈しました」を意味しています。
「〜に苦言を呈する」は、“give someone candid advice”(〜に率直な助言を言う)」のイディオムで表現することができます。
「苦言」を使ったEnglishの例文2
“Let me give you a bit of outspoken advise.”
この「苦言」を使った英語の例文は、「一言、あなたに苦言を呈させてください」を意味しています。
「苦言」という言葉は、“candid advice”以外にも“frank advice”(率直な助言)、“outspoken advise”(遠慮のないアドバイス)といった英単語で表すことができます。
「苦言」の対義語
「苦言」の対義語は、「甘言(かんげん)」になります。
「甘言」というのは、「相手をただ喜ばせるために言う甘い言葉」や「相手から気に入られるために褒めたり肯定したりしながら言う甘い言葉」を意味しています。
相手のために厳しい忠告をする「苦言」とは反対の意味を持つ対義語として、「甘言」を上げることができます。
「苦言」の言葉の使い方
「苦言」の言葉の使い方は、「言われた人が嫌な気持ちになるかもしれない内容でも、相手のためを思って助言・注意を行う場合」に使うという使い方になります。
「苦言」という言葉は、「相手のためを思って、あえて相手の至らないところを指摘して忠告する時」に使うことができます。
例えば、「部下を成長させるためには、苦言を呈さなければいけない時があります」や「苦言を頂戴したら、自省することが大切です」などの文章で正しく使うことができます。
「苦言」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
「苦言」を使った言葉・慣用句や熟語を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「苦言を呈される」
- 「苦言を漏らす」
- 「苦言を頂く」
「苦言を呈される」
「苦言を呈される」の言葉の意味は、「自分にとって耳が痛い手厳しい注意・忠告をされること」になります。
例えば、「私が先日の仕事でしたミスに対して、上司から苦言を呈されました」や「苦言を呈された時には、自分の振る舞いを見直したいと思います」などの文章で使えます。
「苦言を漏らす」
「苦言を漏らす」の意味は、「本当は言いたくないが、相手のためを思ってその人にとって聞きたくないであろう批判・注意を口にすること」になります。
例えば、「社長は部下に対して苦言を漏らさずにはいられませんでした」や「苦言を漏らすことによって、相手が間違いに気づいてくれることも多い」などの文章で使えます。
「苦言を頂く」
「苦言を頂く」の意味は、「自分にとって耳が痛くなるような(あまり聞きたくないような)注意・忠告・指摘をしてもらうこと」になります。
例えば、「お客様から仕事ぶりについて苦言を頂きました」や「苦言を頂いた時には、自分の問題点を改善したいと思います」などの文章で使用できます。
「苦言」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「苦言」を使った例文や短文などを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「苦言」を使った例文1
- 「苦言」を使った例文2
「苦言」を使った例文1
「あえて苦言を呈させて頂きますが、今の職場のギスギスした人間関係のままでは、生産的なチームプレイができないと思います」
この「苦言」を使った例文は、「あえて耳に痛いと思われるかもしれない忠告を言わせて頂きますが、今の職場のギスギスした人間関係のままでは、生産的なチームプレイができないと思います」という苦言の内容を意味しています。
「苦言」を使った例文2
「旧知の人から苦言を頂戴したことで、私は今までの自分の間違った傲慢な考え方を改めることができました」
この「苦言」を使った例文は、「昔からの知人に、私のことを思っての手厳しい意見・注意を頂戴したことで(手厳しい意見・注意を聞かせて頂いたことで)、私は今までの自分の間違った考え方(勘違いして思い上がった考え方)を改めることができた」ということを意味しています。
「苦言」の類語や類義表現(シソーラス)
「苦言」の類語・類義表現(シソーラス)について、分かりやすく解説していきます。
- 「耳の痛い話・小言」
- 「辛辣な意見・叱咤」
「耳の痛い話・小言」
「苦言」の類語・類義表現として、「耳の痛い話・小言(こごと)」があります。
「耳の痛い話」とは、「自分にとっては聞きたくない負い目・弱みがある話」を意味しています。
「小言」の意味は、「不平不満・苦情などを含めてぶつぶつと文句を言うこと。
相手に対して嫌なことを言うこと」になります。
相手のためにあえて忠告する「苦言」の類語として、「耳の痛い話・小言」を指摘できます。
「辛辣な意見・叱咤」
「苦言」の類語・類義表現として、「辛辣な意見(しんらつないけん)・叱咤(しった)」があります。
「辛辣な意見」の言葉の意味は、「手加減していない非常に手厳しい意見」になります。
「叱咤」というのは、「悪い点を叱って励ますこと。
大声で叱りつけること」を意味しています。
それらの意味から、本人にとって厳しい意見を言ってでも注意する「苦言」の類義表現として、「辛辣な意見・叱咤」が上げられます。
「苦言」と「苦情」の違い
「苦言」というのは「相手のためを思って、あえて嫌なことを言ってでも忠告・注意をすること」を意味していますが、「苦情(くじょう)」の方は「相手から被害・不利益を受けているという不平不満やそれを言うこと」を意味しているという違いがあります。
「苦言」は「相手のためを思って言う厳しい意見・忠告」を意味しますが、「苦情」の方は「自分のために相手の落ち度を責める意見・相手に対する不満」を意味しているという違いがあります。
「苦言」と「忠言」の違い
「苦言」とは「相手が嫌な思いをしても、あえて相手のために忠告・注意をすること」を意味していますが、「忠言(ちゅうげん)」の方は「相手に対するまごころ・思いやりを込めていさめること」を意味しているという違いがあります。
「忠言」は「相手のために忠告したりいさめたりすること」を意味していますが、「忠言」は「苦言」とは違って、「あえて相手にとって耳に痛い話をしながら忠告(注意)する」とは限らないのです。
「苦言」という言葉について徹底的に解説しましたが、苦言には「相手のためを思って、あえて言いにくいことも言う忠告のこと」などの意味があります。
「苦言」の類語・類義表現としては、「耳の痛い話・小言」「辛辣な意見・叱咤」などがあります。
「苦言」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。