「緩やか」の意味とは?「緩やか」と「穏やか」の違い・読み方・英語・対義語・類語
本人確認済普段の会話の中でも、よく耳にすることがある「緩やか」という言葉の意味を改めて調べてみる機会を作ってみたことのある人は、どのくらいいらっしゃるでしょうか?
今回はこのが、「緩やか」について解説していこうと思います。
目次
- 「緩やか」の意味とは?
- 「緩やか」の読み方
- 「緩やか」の英語(解釈)
- 「緩やか」の対義語
- 「緩やか」の言葉の使い方
- 「緩やか」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「緩やか」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「緩やか」の類語や類義表現
- 「緩やか」と「穏やか」の違い
「緩やか」の意味とは?
「緩やか」とは、「締め方や張り方がきつくなくゆったりさまとしている状態」、「衣服などのきつくないうなさま」という意味の他に「動きや勢いが激しくないようなこと」、「なだらかなで角度の緩い状態」というようなことを指しています。
「緩やか」の読み方
「緩やか」は「ゆるやか」という読み方になりますので、ここでしっかりと発音をチェックして覚えておいてください。
「緩やか」の英語(解釈)
「緩やか」を英語で表現すると、「締まりが強くない」という意味では、“loose”、“slack”と訳されますし、「速度がゆっくりなこと」では完了、“slow”という訳し方になります。
「緩やか」の対義語
ゆったりとしたイメージを彷彿させる「緩やか」の対義語としては、「激しい」という言葉を思い浮かべます。
「勢いが鋭く強い」、「甚だしい(はなはだしい)」や「しきりに行われる」という意味があり、荒々し印象を覚えますが、ものの動作が速いようなことも、「激しい」が使われることがあります。
「緩やか」の言葉の使い方
「緩やか」という言葉が使われるシーンとしては、自然の移り変わりや水の流れが、速くなくゆったりと移っていくような時に用いられることになります。
「緩やか」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
「緩やか」という言葉には、次のような表現で使われることがありますので、それぞれの慣用句の意味を見ていくことにしましょう。
- 「緩やかな時間」
- 「緩やかな坂道」
「緩やかな時間」
「緩やかな時間」とは、「時が慌ただしく過ぎていくのではなく、ゆっくりとした感覚で過ごすことができる時間」という意味で理解することができます。
時は速くも遅くもなく、一定のスピードで流れていきます。
しかし、人の感覚では速くもあり、遅く感じることもありますが、「緩やか時間」では人は、ストレスなく心地よい時間を過ごすことができることと思います。
「緩やかな坂道」
「緩やかな坂道」とは、「急勾配ではない坂道」というような坂道のことで、「上るにも苦労がなく、下るにも膝に負担がかからない角度の坂」と言えるでしょう。
この言葉は、「単なる坂道」を指すだけでなく、ものの流れを表現することもできます。
「緩やか」を使った例文や短文など(意味を解釈)
では、ここで「緩やか」を使った例文も見ていくことで、どのような活用ができるのかを理解してもらえればと思います。
- 「緩やか」を使った例文1
- 「緩やか」を使った例文2
「緩やか」を使った例文1
「勾配が緩やかな山々から眼下に広がる街は、ほのかに家々の明かりが灯されて行った」
穏やかな春の季節にまだ、寒さが残る山々にハイキングに行って行ったのでしょうか?
その山から緩やかな勾配の坂の下に広がる街が夕闇に溶け込もうとしていると、1つひとつの家に明かりが灯されて、美しい光景を見せてくれたのかもしれません。
「緩やか」を使った例文2
「長崎の大村湾の渦は、激しい中にも、時として、緩やかに巻いてようなものもあったのです」
海峡の渦と言うと「鳴門の渦潮」が有名ですが、九州・長崎県の大村湾にある海峡の渦も有名です。
ここでも常に激しい渦が巻いているのですが、時には緩やかなものも見ることができます。
激しい状態の中にあって、「緩やか」はものを見ると、不思議とホッとすることは何故でしょうか?
もしかすると、「緩やか」なことも「激しい」ことがあってこそ、際立っていくのかもしれません。
「緩やか」の類語や類義表現
「緩やか」と同じような意味を持つ類義語には、どのようなものがあるか、ここではいくつか似ている言葉を挙げてみました。
- 「徐々に」
- 「遠回し」
「徐々に」
「徐々に(じょじょに)」という言葉が「緩やか」に似た意味を持つ言葉として、類義語として理解することができます。
「ゆっくり進むさま」、あるいは「少しずつ変化するさま」という意味があります。
「昨年、大きく低迷した景気は今年に入り、徐々に回復の兆しを見せている」というような使い方をします。
この言葉にもせわしい急な時の流れを含んで表すことがなく、ゆっくりとした時間の流れを意味していることが感じ取れることと思います。
ただ「徐々に」という言葉は普段の日常的な場面で使われるより、ビジネスのシーンで耳にしたり、目にすることが多いかもしれません。
「遠回し」
「遠回し」も「緩やか」の類義語としての意味を持つ言葉でしょう。
「ストレートに物事を言いにくい相手に、伝える際に、直接的では説明ではなく、遠回りな言い方をするようなこと」を指しています。
この言葉は、いい意味でも悪い意味でも使われることがある表現で、「部下に遠回しに部署移動が決まったことを伝えた」というような場面で出てくると、あまりいい意味での活用とは言えません。
「緩やか」と「穏やか」の違い
「緩やか」に似ている言葉の中には「穏やか」という言葉があるのですが、これは「緩やか」とは、どんな解釈の違いがあるでしょうか?
「穏やか」とは、「何事も問題なく静かな雰囲気」、「落ち付いて静かなさま」というような意味があり、「穏やかな天気で気持ちがいい」なとの場面で使われています。
一方の「緩やか」は、「締め方がきつくないさま」や、「動きや勢いが激しくなくゆっくりとしているさま」という意味から、「緩やかな流れの多摩川」などで使われ、時間的な流れを含んでいる場合に使うことができます。
この点が2つの言葉の異なる点と言えます。
最近では、「ゆるキャラ」が大流行していますが、それだけ慌ただしくバタバタとした時代になっているのではないでしょうか?
それだけに「緩やか」という言葉には、何故か「癒し」のニュアンスも感じ取ることができます。
時間的な流れが「緩やか」になれば、人はそれだけに精神的にも慌てることなく、ゆったりと過ごすことができるはずです。
また、仕事でも「緩やか」なスピードで進めることができるのであれば、ミスを犯すこともなくなるでしょうし、意識を仕事に集中させることもできて、作業効率も上がることでしょう。