「手段」の意味とは?「手段」と「方法」の違い・英語・対義語・類語
私達がよく使っている言葉に「手段」という言葉がありますが、身近な言葉だけにどんな意味があるのか、正確に理解している人も少ないかもしれません。
今回はこの「手段」について解説をしていきます。
目次
- 「手段」の意味とは?
- 「手段」の読み方
- 「手段」の英語(解釈)
- 「手段」の対義語
- 「手段」の言葉の使い方
- 「手段」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「手段」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「手段」の類語や類義表現
- 「手段」と「方法」の違い
「手段」の意味とは?
「手段」とは、「目的を達成するためにその途中段階で使う方法のこと」を指している言葉です。
簡単に言うと、「手立て」という表現になります。
「手段」の読み方
「手段」は「しゅだん」という読み方になりますが、普段から使われている言葉なので、そんなに難しく感じる人はあまりいないでしょう。
「手段」の英語(解釈)
「手段」を英語で表現すると、“a mean”や、“a way”、“a measure”、“a step”などの言葉で訳すことができます。
- 「手段」を使ったEnglishの例
- 「手段」を使ったEnglishの例
「手段」を使ったEnglishの例
「手段」を使ったEnglishでは、「手段が尽きる」という言葉を“be at one's wits' end”という英訳で表現することがあります。
「尽きる」=“end”で当てはめている点が英語らしい言い方です。
「手段」を使ったEnglishの例
次に見るのは「手段を取る」という言葉ですが、英訳すると“take a step”という言い方になります。
“step”という言葉には、階段のステップの他に「手段」という解釈もあることが分かります。
「手段」の対義語
「手段」の対義語は「目的」という言葉があります。
「目標に到達したい状態として意図して、そのための行動を方向づける事柄」という意味になります。
「目的のために手段を選ばない」という例えがありますが、まさに「手段」と対をなす言葉と言えるでしょう。
「目的」はビジネスシーンだけでなく、身近な場面でも設定することがあります。
健康のためにダイエットすることも、「目的」として扱うことができるので、日常的な会話の中でも頻繁に出てくる言葉です。
「手段」の言葉の使い方
「手段」を使う場面としては、何かをなそうとする時の方法として、使われることがありますので、私達が仕事でプロジェクトなどを取り組む際に出てくる言葉です。
「手段」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
では、ここで「手段」を使った言葉の意味を解釈していきます。
- 「手段の目的化」
- 「手段を選ばない」
- 「強硬手段」
「手段の目的化」
「手段の目的化」とは、「本来、ある目標を達するための手段としての行動が、逆に行動すること自体が目的となってしまうこと」を言っています。
このようなことは、仕事をしている場面でよくあることですが、毎日のルーチンワークをこなすことが目的となっているケースが、この言葉に当てはまるかもしれません。
「手段を選ばない」
「手段を選ばない」という言葉もありますが、これは「自分の幸せや目的達成のためには、どのような手段でも行うこと」という意味があります。
自分の出世のためや、お金持ちになるために、他の人を平気で犠牲にするような人がこの言葉が似合います。
このように「手段を選ばない」人は、時として法に触れてしまい、社会的制裁を受けることもあります。
「強硬手段」
「強硬手段」には「自分の立場・主張を最優先にして、その意向を押し通そうとすることために手段を選ばずに行動すること」という意味かあります。
ビジネスの場面ではあまり使われることがなく、事件などを解決するために使われることがあります。
「手段」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここで「手段」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「手段」を使った例文1
- 「手段」を使った例文2
「手段」を使った例文1
「平和を維持するための手段としては、時には政府が強権を発動させなければならないこともあります」
平和を維持することは、多くの国民が望む所です。
しかし、その平和を維持するために、国や政府は強い権限で物事を、進めざるをえない場合もあるということでしょう。
あまり望ましくないやり方ですが、平和のためにはやむを得ない時もあるのかもしれません。
「手段」を使った例文2
「色々の手段を探りながら、今回の問題を解決に導いていくことが必要なのです」
私達が暮らしている世界では、実に様々な問題が山積しています。
個人的な問題から、仕事上での問題などたくさんありますが、それを解決するためには色々な「手段」を講じなければならないこともあるということです。
その「手段」が多ければ多いほどに選択肢が広まり判断もしやすくなるのです。
「手段」の類語や類義表現
「手段」には同じような意味を持っている言葉がありますので、ここでその類義語を挙げてみることにしました。
- 「方策」
- 「方針」
「方策」
「方策」という言葉が「手段」の類義語としてあります。
「物事を達成させるための手立て」、あるいは「そのような行動や案」という意味があります。
「この大学の研究室では、災害を回避する具体的な方策を長年研究しているのです」毎年、世界の何処かで必ずと言っていいくらいに災害が起きています。
1人でも犠牲者を減らすために、災害を軽減する研究に取り組んでいる大学も各地にあるのではないかと思います。
このような時でも、「方策」が使われます。
「方針」
「方針」も「手段」の類義語としては扱われることがありますが、「あることをするのに当たり定められた、行動や処置の方向な基本的な考え方」を指しています。
企業では、この「方針」という言葉よく使われており、「経営トップの方針に基づき動く」などで用いられでいます。
「手段」と「方法」の違い
「手段」の言葉の意味を調べると「方法」という言葉とよく比較されることがありますが、2つの言葉には、どんな違いがあるのでしょうか?
「手段」は「目的を達成するための具体的なやり方」という意味がありますが、「方法」とは、「目的を達するための手段や計画的行動」という解釈になります。
言い換えると、ある「目的」を具現化するために「方法」で、その中の1つに「手段」があるという関係性があります。
したがって、「方法」の中にいくつもの「手段」が含まれていることになります。
「手段」とは「目的」を達成するための具体的な行動となります。
このようなことは、仕事では当たり前のことなので、日頃から目的を明確にしながら業務を進めていく必要が出てきます。
しかし、その時の手段は決して無理矢理に進めるようなことではなく誰もが納得できるようなものでなくてはなりません。