「暗澹」の意味とは?・読み方・英語・類語【使い方や例文】
「暗澹」とは、「暗くて陰気な様子・見通しが悪く将来の希望が持てないこと」です。
「暗澹」の「意味・読み方・英語と解釈・使い方・暗澹を使った言葉・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「暗澹」の意味とは?
- 「暗澹」の読み方
- 「暗澹」の英語(解釈)
- 「暗澹」と「惨憺」の違い
- 「暗澹」の言葉の使い方
- 「暗澹」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
- 「暗澹」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「暗澹」の類語や類義表現
「暗澹」の意味とは?
「暗澹」の言葉には、以下のような意味があります。
- 「暗澹」の意味:物理的に薄暗いこと
- 「暗澹」の意味:絶望的・悲観的
「暗澹」の意味:物理的に薄暗いこと
「暗澹」の意味は、「物理的に薄暗くてはっきりしないさま」や「薄暗くてすごみ・陰気臭さを感じさせること」になります。
「暗澹」というのは、「日光が差さずに薄暗くて、周囲の様子がはっきりしないこと。
薄暗いために、すごみや陰気臭さがあること」を意味する言葉なのです。
例えば、「暗澹とした雨の天気の中を黙々と歩いていた」などの文章で、この「暗澹」の意味を示すことができます。
「暗澹」の意味:絶望的・悲観的
「暗澹」の意味は、「将来の見通しが立たずに、絶望的(悲観的)であるさま」や「これから先の見通しが暗くて、何の希望も持てずに落ち込んでいること」になります。
「暗澹」というのは、「物理的な薄暗さ」だけではなく「心理的な暗さ・見通しの悪さ・希望の無さ」も意味する言葉なのです。
例えば、「作戦の失敗を聞いて、暗澹たる表情で呆然としていた」などの文章で、この「暗澹」の意味を表すことができます。
「暗澹」の読み方
「暗澹」の読み方は、「あんたん」になります。
「暗澹」の英語(解釈)
「暗澹」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“dark”(「暗闇・暗い」から、「暗澹」を意味する一般的な単語になります。)
“It was a dark windy night, I became upset. ”(暗澹とした風の強い夜だったため、私は気分が落ち込みました。)
“gloomy”(「陰気な・どんよりした」から、「暗澹」を意味します。)
“My relationship with acquaintance until now was gloomy. ”(私の今までの交友関係は、暗澹たるものでした。)
“somber”(「薄暗い・憂鬱な」から、「暗澹」を意味します。)
“She showed a somber expression on her face because of breakdown. ”(彼女は挫折のために、暗澹たる陰気な表情をしていました。)
“depressing”(「気分の落ち込み・抑うつ」から、「暗澹」を意味します。)
“Depressing weather made me bad. ”(暗澹とした天気で調子が悪くなりました。)
「暗澹」と「惨憺」の違い
「暗澹」と「惨憺(さんたん)」の違いは、「暗澹」は「将来の見通しが悪くて絶望しているさま」を意味していますが、「惨憺」は「見るに堪えないほどに痛ましくてみじめなさま」を意味しているという違いがあります。
「暗澹」は「絶望・希望がない・悲観的思考」に意味の重点がありますが、「惨憺」の方は「悲惨さ・みじめさ・痛ましさ」に意味の重点があるという違いがあるのです。
「暗澹」の言葉の使い方
「暗澹」の言葉の使い方は、「周囲が薄暗くて様子がはっきりしない場合」や「薄暗くて陰気臭さ・すごみを感じる時」に使うという使い方になります。
例えば、「黒雲が立ち込めて周囲の景色が急に暗澹としてきた」などの文章で使えます。
また、「将来の見通しが立たなくて、絶望的・悲観的になっている場合」に使うという使い方もあります。
例えば、「暗澹たる人生でもどこかに希望の光があるはずだ」などの文章で、「暗澹」という言葉を正しく使用できます。
「暗澹」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
「暗澹」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなどを紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「暗澹冥濛」
- 「暗澹たる気持ち」
- 「暗澹たる思いに駆られる」
「暗澹冥濛」
「暗澹冥濛(あんたんめいもう)」という言葉の意味は、「周囲が薄暗くてはっきりと見えず、先がどうなっているか分からないこと」になります。
その意味から転じて、「暗澹冥濛」には「この先の人生の見通しが暗くて、明るい希望が無いこと」という意味があります。
「暗澹たる気持ち」
「暗澹たる気持ち」というのは、「将来の見通しが暗くて、絶望的な気持ち」を意味しています。
「物事が上手くいかずにひどく落ち込んでいる気持ち」や「人生を前向きに考えられずに鬱々としている気持ち」のことを、「暗澹たる気持ち」というのです。
「暗澹たる思いに駆られる」
「暗澹たる思いに駆られる」の言葉の意味は、「人生や物事が思い通りに行かずに、絶望的・悲観的な思いに襲われる」という意味になります。
大きな失敗をしたりひどい挫折を味わったりして、気分が深く落ち込んで絶望的な思い・衝動に襲われているような精神状態を指して、「暗澹たる思いに駆られる」ということができるのです。
「暗澹」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「暗澹」を使った例文や短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「暗澹」を使った例文1
- 「暗澹」を使った例文2
「暗澹」を使った例文1
「陽の光がまったく差さない暗澹とした冬景色がどこまでも広がっていました」
この「暗澹」を使った例文は、「陽の光がまったく差さない薄暗くて気分が滅入るような冬景色がどこまでも広がっていた」ということを意味しています。
「暗澹」を使った例文2
「暗澹たる気分にこのまま押しつぶされることなく、気持ちを新たに入れ替えて再起したいと考えています」
この「暗澹」を使った例文は、「将来の見通しが暗い絶望的(悲観的)な気分にこのまま押しつぶされることなく、気持ちを新たに入れ替えてもう一度立ち上がりたいと考えていること」を意味しています。
「暗澹」の類語や類義表現
「暗澹」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「暗澹」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「陰気臭い・湿っぽい・重苦しい」
- 「鬱々とした・絶望的」
「陰気臭い・湿っぽい・重苦しい」
「暗澹」の類語・類義表現として、「陰気臭い(いんきくさい)・湿っぽい・重苦しい」があります。
「陰気臭い」とは、「性格・雰囲気が暗くて活気・やる気が感じられないこと」を意味する言葉です。
「湿っぽい」とは「暗い雰囲気で活気がなく悲観的なさま」、「重苦しい」とは「悲観的なことばかり考えて気分・雰囲気が重たくて暗いこと」を意味しています。
薄暗くて陰気な様子を意味する「暗澹」の類義表現として、「陰気臭い・湿っぽい・重苦しい」を指摘できます。
「鬱々とした・絶望的」
「暗澹」の類語・類義表現として、「鬱々とした(うつうつとした)・絶望的」があります。
「鬱々とした」というのは、「気分がふさぎこんでいて快活ではない状態」を意味しています。
「絶望的」とは、「物事が上手くいく可能性がなくて希望がないこと」を意味する言葉です。
将来の見通しが悪くて希望がないこと、暗いことを意味する「暗澹」の類語として、「鬱々とした・絶望的」を上げることができます。
「暗澹」という言葉について徹底的に解説しましたが、暗澹には「暗くて陰気な様子・見通しが悪く将来の希望が持てないこと」などの意味があります。
「暗澹」の類語・類義表現としては、「陰気臭い・湿っぽい・重苦しい」「鬱々とした・絶望的」などがあります。
「暗澹」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。