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「杞憂」の意味とは?読み方・対義語・類語・英語【使い方や例文】

「杞憂」とは、「あれこれ必要のない心配をすること」「不安になって取り越し苦労をすること」です。

「杞憂」「意味・読み方・英語と解釈・対義語・使い方・杞憂を使った言葉・例文と解釈・由来と語源・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。

杞憂

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目次

  • 「杞憂」の意味とは?
  • 「杞憂」の読み方
  • 「杞憂」の英語(解釈)
  • 「杞憂」の対義語
  • 「杞憂」の言葉の使い方
  • 「杞憂」を使った言葉と意味を解釈
  • 「杞憂」を使った例文や短文・意味を解釈
  • 「杞憂」の由来や語源
  • 「杞憂」の類語や類義表現


「杞憂」の意味とは?

「杞憂」の意味とは?

「杞憂」の意味は、「あれこれ必要のない心配をすること」「不安になって取り越し苦労をすること」になります。

「杞憂」というのは、古代中国の古典である「列子(れっし)」の逸話(エピソード)に由来する故事成語であり、「心配しても仕方がないようなことを心配すること」「取り越し苦労・無用の心配・過剰な不安(懸念)」を意味しています。

「杞憂」というのは、「天が落ちてくるのではないか?」というあまりにも非現実的な杞国(きのくに)の人たちの不安が起源になっていて、「過剰に構えて無用の心配をしてしまうこと」を意味しているのです。

例えば、「真剣勝負に勝つには杞憂ばかり抱いてもいられない」などの文章で、杞憂の意味を示せます。



「杞憂」の読み方

「杞憂」の読み方

「杞憂」の読み方は、「きゆう」になります。

「杞憂」の英語(解釈)

「杞憂」の英語(解釈)

「杞憂」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。

“imaginary fears、needless fears”(「想像上の恐れ・不要な心配」ということから、「杞憂」を意味しています。)

“I had an imaginary fears(needless fears) about future life. ”(私は将来の生活について杞憂を抱いていました。)

“groundless apprehensions”(「根拠のない不安や恐れ」から、「杞憂」を意味しています。)

“She couldn't sleep by groundless apprehensions about her son. ”(彼女は息子に関する杞憂で夜も眠れませんでした。)



「杞憂」の対義語

「杞憂」の対義語

「杞憂」の対義語は、「楽観」「気楽」「暢気(のんき)」「根拠ある不安・現実的な心配」になります。

「楽観」とは、「物事を良い方向に推測して考えること・ポジティブな物事の見方」を意味しています。

「気楽」とは、「深刻に悩みこまずにのんびり構えているさま」を意味します。

「暢気(のんき)」という言葉は、「物事を深刻に捉えずに気楽に考えること」を意味しています。

「根拠ある不安・現実的な心配」とは、「実際に起こる可能性の高い問題・リスクについて悩むこと」を意味しています。

取り越し苦労で心配性を意味する「杞憂」とは反対の意味を持つ対義語として、「楽観・気楽・のんき・根拠ある不安・現実的な心配」が上げられます。

「杞憂」の言葉の使い方

「杞憂」の言葉の使い方

「杞憂」の言葉の使い方は、「あれこれ必要のない心配をしている時」「可能性が低いリスクについて取り越し苦労をしている場合」に使うという使い方になります。

「杞憂」という言葉は、「起こりそうもない問題について過度に心配しているような時」に使うことができる言葉なのです。

例えば、「娘が旅行中に怪我をするかもしれないという心配は杞憂に過ぎなかった」「杞憂で彼女はメンタルヘルスを悪化させた」などの文章で、「杞憂」の言葉を使用することができます。

「杞憂」を使った言葉と意味を解釈

「杞憂」を使った言葉と意味を解釈

「杞憂」を使った言葉である「杞憂家」「杞憂が多い」について、それぞれの意味を解釈していきます。

  • 「杞憂家」
  • 「杞憂が多い」

「杞憂家」

「杞憂家(きゆうか)」の言葉の意味は、「何でもかんでも心配する気質・性格の人」「あれこれ不安が多い心配性な人」になります。

「杞憂家」というのは、どんなに些細なことでも不安になって恐れてしまう「心配性(しんぱいしょう)な人」を意味しているのです。

「杞憂家である彼は遠方への外出を嫌った」などの文章で使えます。

「杞憂が多い」

「杞憂が多い」の言葉の意味は、「実際には、まず起こらないことについての取り越し苦労が多い」になります。

「杞憂が多い」というのは、あれこれ色々な物事が気になって、すぐに不安になったり心配したりすることを意味しているのです。

「私の母は、毎日杞憂が多かった」などの文章で使えます。

「杞憂」を使った例文や短文・意味を解釈

「杞憂」を使った例文や短文・意味を解釈

「杞憂」を使った例文や短文を紹介して、その意味を解釈していきます。

  • 「杞憂」の例文1
  • 「杞憂」の例文2

「杞憂」の例文1

「遠い外国まで航空機で移動する時に墜落するのではないかという不安を抱く人もいますが、その不安のほぼすべては杞憂に終わります」

この「杞憂」を使った例文は、「遠い外国まで航空機で移動する時に墜落する不安を抱く人もいますが、その不安のほぼすべては実際には起こらない取り越し苦労に終わる」ということを意味しています。

「杞憂」の例文2

「妻が浮気しているのではないかという疑い・不安は杞憂に過ぎず、嫉妬の妄想で荒れていた私は猛省することになった」

この「杞憂」を使った例文は、「妻が浮気しているのではないかという疑い・不安は無用の心配(思い込んでいただけの心配)に過ぎず、嫉妬の妄想で妻に八つ当たりしていた自分のことを強く反省した」ということを意味しています。

「杞憂」の由来や語源

「杞憂」の由来や語源

「杞憂」という言葉の語源・由来は、古代中国・春秋戦国時代の書物である「列子 天瑞篇(れっし てんずいへん)」に由来しています。

「列子」には、杞の国(現在の河南省・開封周辺)の人たちが、「天(空)が崩れ落ちてきて死ぬかもしれないという心配・不安」を持っていたことが記されていて、杞の国の人はその実際には起こらない不安によって寝食も忘れるほど悩んでいました。

最終的には、天(空)が落ちないことをある人に説明されて納得するのですが、この杞の国の人たちの悩みの故事(エピソード)から、「必要のないことをあれこれ心配すること・取り越し苦労をすること」を意味する「杞憂」という故事成語が生まれたのです。

「杞憂」「杞人の憂(きのひとのうれい)」とも言われます。

「杞憂」の類語や類義表現

「杞憂」の類語や類義表現

「杞憂」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「杞憂」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。

  • 「取り越し苦労・危惧」
  • 「懸念・憂慮・悲観」

「取り越し苦労・危惧」

「杞憂」の類語・類義表現として、「取り越し苦労(とりこしぐろう)・危惧(きぐ)」があります。

「取り越し苦労」という言葉の意味は、「する必要がない苦労を敢えてすること」になります。

「危惧」というのは、「悪い結果が起こるのではないかと心配して恐れること」を意味しています。

心配する必要がないことをあれこれ心配する「杞憂」の類語として、「取り越し苦労・危惧」を指摘することができるのです。

「懸念・憂慮・悲観」

「杞憂」の類語・類義表現として、「懸念(けねん)・憂慮(ゆうりょ)・悲観(ひかん)」があります。

「懸念」の言葉の意味は、「気になって心配すること・悪いことがあるかもしれないと不安になること」です。

「憂慮」という言葉は、「心配すること・思い煩うこと」を意味しています。

「悲観」とは、「悪いことが起こるはずと物事を悪い方向に推測すること」です。

不安が強くて取り越し苦労することを意味する「杞憂」の類義表現として、「懸念・憂慮・悲観」を上げることができます。

icon まとめ

「杞憂」という言葉について徹底的に解説しましたが、杞憂には「あれこれ取り越し苦労をすること」などの意味があります。

「杞憂」の類語・類義表現としては、「取り越し苦労・危惧」「懸念・憂慮・悲観」などがあります。

「杞憂」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。


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