「単純」の意味とは?「単純」と「抽象的」の違い・読み方・対義語・類語・英語
世の中には、実に色々な出来事が起こっています。
その中には、人がじっくりと考えてみないと、「どうしてこんなことが起こってしまったのだろうか?」と首を傾げてしまうような複雑怪奇なことも少なくありません。
ビジネスシーンでも、あまりにも難しすぎて、理解できない事象に遭遇してしまうことがあるものですが、できることなら自分が手掛ける仕事は誰が見ても、すぐに理解できるように「単純」にすることを心がけるべきです。
今回は、身近な場面でも使われている「単純」について触れていくことにしましょう。
目次
- 「単純」の意味とは?
- 「単純」の読み方
- 「単純」の英語(解釈)
- 「単純」の対義語
- 「単純」の言葉の使い方
- 「単純」を使った言葉と意味を解釈
- 「単純」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「単純」と「純粋」の違い
- 「単純」の類語や類義表現
「単純」の意味とは?
「単純」という言葉は、仕事だけではなく、プライベートな生活空間の中でもよく出てくる言葉の1つですが、「構造や働き等などが込み入っていないこと」、あるいは「他の要素が混じっていないこと」という意味がある言葉です。
「単純」の読み方
「単純」とは、「たんじゅん」という読み方になりますが、そんなに難しい読み方ではないので、困ることはないでしょう。
「単純」の英語(解釈)
「単純」を英語で表現すると、“simple”、“simplicity”という言葉で訳すことができます。
「単純」の対義語
「他の要素が混じっていない」という意味の「単純」の反対の意味を持つ言葉としては、「複雑」が挙げられます。
「込み入っていること」という意味がある言葉ですが、世の中は色々な要素や環境、条件が入り交じり、「複雑」になっているので、まさに現代の状況を示している代名詞かもしれません。
「単純」の言葉の使い方
「単純」という言葉が使われるケースとしては、とてもシンプルな状態や人の性格を指して使うことがあります。
「単純」を使った言葉と意味を解釈
「単純」という言葉は、色々な場面で出てくるのですが、いい意味で使われることがある一方で、あまり良くない意味で用いられるケースもあります。
ここでは2つの意味で使われるケースを紹介します。
- 「単純明快」
- 「単純な人」
「単純明快」
「単純明快」は、「たんじゅんめいかい」という読み方をする四字熟語で、意味としては、「分かりやすくてはっきりとしていることさま」を表しています。
「単純明快」は、「単純」と「明快」の2つの言葉から構成されますが、「単純」の意味は、「そのものだけで混じりけがなく構造が複雑でなく簡単なこと」となります。
また、「明快」の意味は、「筋道が明らかで理解しやすい」ということです。
この2つの意味を組み合わると、「混じりけがなくて、簡単で筋道が明確になっており、誰が見ても分かりやすい」ということになります。
「あのドラマは、単純明快なストーリーなので、見ているだけで気分がスカッとするね」というような形で使います。
また、ビジネスシーンにおいても、プレゼンをする時に、「君のプレゼンは単純明快で分かりやすいよ」という使い方もされます。
「単純」とはいうものの、内容的には、骨子がしっかりとしており、理路整然としていながらも、シンプルな表現がゆえに、理解しやすいということになります。
「単純な人」
「単純な人」という言葉で使われることもあります。
「単純な人」とは、「思った通りに行動してくれる人」、「自分の思惑にまんまと引っかかってくれるような人」という解釈になり、あまりにいい意味がないようなニュアンスがあります。
「単純な人」は、「警戒心が薄くて人を疑うということをしない」、「そのような思考ステップを踏まない」人かもしれません。
「右を向け」と言われれば、素直に「右が正しいんだな」と思い込んで、相手のことを全く疑っていないのです。
「あんなふうに言われたから、そのようにする」とすぐに信用してしまうために、他人から騙されても、「自分で気付くことが難しいのが、「単純な人」の傾向かもしれませんね。
悪く言えば、「少し抜けていて、少し天然が入っている人」と評される面もありますが、良く言えば、「素直に受け止められることができる人」とも言えるでしょう。
「単純」を使った例文や短文・意味を解釈
ここで「単純」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「単純」の例文1
- 「単純」の例文2
「単純」の例文1
「私はいつも単純明快なプレゼンを心がけるようにしています」
前述でも触れたようにビジネスシーンでは、取引先に対しては、あるいは社内でもプレゼンをする場面がよくあります。
ここで大切なことは、誰が見ても聞いても、すぐに理解することができることです。
「複雑」なことを「単純」な表現で、「明快」に説明することこそ、とても難しいことです。
「単純」の例文2
「人生の中で受ける苦しみは、決して単純ではない」
人生には色々なドラマがあります。
その中には、楽しいことばかりでなく、苦しいこと、悲しいこと、辛いことも特産あるはずです。
そんなマイナス的とも言える苦痛は言葉で言えるほど「単純」ではないのです。
「単純」と「純粋」の違い
「単純」と比較される言葉として、「純粋」という言葉があります。
この「純粋」とは「心からそう思い行動すること」という意味があり、「何も考えずただ行動する」という意味を持つ「単純」とはニュアンスが異なるので、使い分けには注意が必要です。
「単純」の類語や類義表現
では、ここで「単純」の類義語を見ていくことにしましょう。
- 「何の変哲もない」
- 「飾り気の無い」
「何の変哲もない」
「何の変哲もない」という言葉がありますが、「念入りに仕上げていない」、または「仕上げられていないさま」という意味で、「単純」の類義語として挙げることができます。
「変哲」とは、「特に変わったこともない」、「取り立てて言うべきこともない」という意味があるので、「単純」の類義語としては、妥当な言葉だと思われます。
「飾り気の無い」
「飾り気の無い」とは、「いいところだけでなくダメなことも全てさらけ出せる」という意味で使われています。
このように「飾り気の無い」ように振る舞える人は、いつもありのままで自然体な姿勢でいられるのでいいのかもしれません。
現代社会は、とても複雑な様相を呈しています。
そのような環境の中で暮らして行くためには、できるだけ「単純」な思考で物事を考えていくことが必要なのかもしれません。
そうすることで、仕事も生活も楽になってくるはずです。