「鼻を鳴らす」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
私達が普段から使っている日本語の中にも色々な慣用句があります。
慣用句とは、いくつかの言葉が組合わさり、1つの状態を指している語句と言えますが、そのような言葉の表現を日常会話の中やビジネスシーンでも、何気なく使っているはずです。
その中に「鼻を鳴らす」という表現がありますが、どんな意味がありどのような場面で使うことができるのか、正確に理解している人は、意外に少ないかもしれません。
今回は、この「鼻を鳴らす」について説明をしていくことにします。
目次
- 「鼻を鳴らす」の意味とは?
- 「鼻を鳴らす」の読み方
- 「鼻を鳴らす」の英語(解釈)
- 「鼻を鳴らす」の語源や由来
- 「鼻を鳴らす」の言葉の使い方
- 「鼻を鳴らす」を使った例文や短文(解釈)
- 「鼻を鳴らす」の類語や類義表現
「鼻を鳴らす」の意味とは?
「鼻を鳴らす」とは、どのような意味があるのでしょうか?
この慣用句には、「鼻にかかった声を出す」仕草なのですが、「甘えた声を出す」という意味や「不満げな様子」を表したい時に使われる言葉です。
「鳴らす」という言葉自体に、「不平や不満を言う」という意味がありますが、不満を漏らす時に、鼻を少しだけすぼめたような感じになる人がいます。
実際に鼻で音を出すわけではないのですが、不満を言うことや甘えたいことを言い表したい時に使う言葉です。
日本語の中には、比喩的な表現で様子を伝える場合もありますが、このような言い方は石膏難しい表現かもしれません。
「鼻を鳴らす」の読み方
「鼻を鳴らす」は「はなをならす」という読み方になりますが、「はな」、「ならす」は難しい発音ではないので、読み方で戸惑うことはないでしょう。
「鼻を鳴らす」の英語(解釈)
「鼻を鳴らす」を英語で表現するなら、“to snort”、“to sniff”という訳になります。
「鼻を鳴らす」の語源や由来
言葉には元々の語源や由来がありますが、「鼻を鳴らす」は、どんな由来から来ている言葉なのでしょう?
昔の人が残した言葉などが起因しているわけでもなく、実は日常の人の仕草から来ている言葉と考えられています。
人を見下して笑う時に、鼻を付き出すような仕草をしたり、鼻の穴を大きく広げる動きをする人がいます。
この動作は本人自身が意識的に行っているわけではなく、心理的に発生した行動と言われています。
このような心理描写から「鼻を鳴らす」という言葉が生まれてきたというものです。
本当に「鼻を鳴らす」わけではないのですが、そのくらいに自分の中の感情を何か具体的な言葉で言い表しているのかもしれません。
「鼻を鳴らす」の言葉の使い方
「鼻を鳴らす」が使われる場面としては、人に不満を言いたい時や、ぎゃくに甘えたいような場合に出てくることになります。
「鼻を鳴らす」を使った例文や短文(解釈)
では、ここで「鼻を鳴らす」を使った例文を見ていくことにしますので、具体的な活用シーンをイメージしてみてください。
- 「鼻を鳴らす」の例文1
- 「鼻を鳴らす」の例文2
- 「鼻を鳴らす」の例文3
「鼻を鳴らす」の例文1
「ジョニーは久しぶりに対面したご主人にすり寄ってきて、クーンと鼻を鳴らした」
この例文に出てくる「ジョニー」は人ではなく犬のようです。
ご主人様に甘えたい気持ちを「鼻を鳴らす」で表現しています。
何かご主人様がしばらく家を留守にしていたのでしょう。
久しぶりに帰宅してから、再会できたことで、「クーン」と「鼻を鳴らし」ながら甘えて来たのです。
言葉を話すことができないだけに、「鼻を鳴らす」という表現で、ジョニーの気持ちが伝わってきます。
「鼻を鳴らす」の例文2
「キッチンの方を向いたまま、顔を反らして妻がふんと鼻を鳴らした」
怒こっている奥さんの仕草でしょうか?
何か夫婦喧嘩をして、口も利きたくないと思い、「鼻を鳴らす」ように怒りの空気が伝わってきそうです。
「鼻を鳴らす」の例文3
「みゆきちゃんは、赤くなった顔で涙を浮かべて鼻を鳴らしている」
とても複雑な気持ちで涙を流している「みゆきちゃん」です。
どんなことがあったのか定かではありませんが、顔が赤くなるほどに怒こっているのでしょう。
しかも、涙を流してしまうほどなので、かなり感情が昂っているようです。
こんな場面でも「鼻を鳴らす」が使われています。
「鼻を鳴らす」の類語や類義表現
「不満を言う」、「甘えたい」という気持ちを表している「鼻を鳴らす」は、他に同じ意味を持つ類義語として、次のような言葉が挙げられます。
- 「小馬鹿にしたように笑う」
- 「鼻で笑う」
「小馬鹿にしたように笑う」
「小馬鹿にしたように笑う」とは、「上から目線の物言いで他人を不快にさせる」ことや「いつも他人を小馬鹿にした態度を取っている」ことを言っています。
他人を馬鹿にするような口調で話しかけてくる人は、「他人よりも自分が上の立場なんだ」、「自分の身が最優先」といったような気持ちが強い人と思われています。
他人を馬鹿にしたり見下すことで、「自分の方が勝っている」とアピールしようとする心理が働いているのかもしれません。
自分ができないことを簡単に片付けてしまうような人に対して、見下したり小馬鹿にすることで、「自分には全く興味がないことだね」というように振る舞いつつも、自身の評価が下がったり、立場が脅かされないようにする傾向があるのです。
しかし、こんな人に限って大したことができないのです。
「鼻で笑う」
「鼻で笑う」も「鼻を鳴らす」と同じ意味で使われることがあります。
「相手を見下してあざけり笑う」や「鼻先でふんと笑う」という意味があるので、まさに同義語としての言葉です。
「誰に対してもあいつは鼻で笑っているので、友人がいないんだ」というような形で使われています。
あなたの周りにもこのような人が少なからずいるのではないでしょうか?
とても残念なことですが、人を見下すことで、自分の存在意義をみいだしているかわいそうな人なのです。
「鼻を鳴らす」という表現を聞くと、「クーン」と「鼻を鳴らす」ペットをイメージするのですが、それだけでなくかわいそうな「フン」と「鼻を鳴らす」と、とても起こっているニュアンスがあったり、日とを馬鹿にしているような空気が伝わってきそうです。
このような慣用句は、この言葉の対象となっている人や動物の心理状態を表している言葉としてとても興味深い表現法です。
このような言葉の使い方は他にも色々とあるので、慣用句への関心がますます深まっていくのではないのでしょうか?
感情を表している慣用句の使い方を学ぶことで、その時々の自分の思いも相手にスムーズに伝えて、理解してもらうことに訳に立つかもしれませんね。