「ノスタルジック」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
ノスタルジックは、簡単に表現すると「懐かしい」という意味になりますが、もっと深い意味も色々と込められている言葉です。
目次
- 「ノスタルジック」の意味とは?
- 「ノスタルジック」の読み方
- 「ノスタルジック」の英語(解釈)
- 「ノスタルジック」の言葉の使い方
- 「ノスタルジック」を使った言葉と意味を解釈
- 「ノスタルジック」を使った例文や短文(解釈)
- 「ノスタルジック」の類語や類義表現・言い換え
「ノスタルジック」の意味とは?
ノスタルジックとは、「昔にあった(見た)ことが彷彿させられた」時や、「昔を懐かしんで思い耽っている様子」に対して使われる言葉です。
「遠い昔に感じたのと同じ気持ち」という意味でも使うことができ、幅広く「懐かしさ」に対して用いられます。
「ノスタルジー」として使うこともあり、この場合も意味はほとんど変わりませんが、こう変化させてしまうと完全な和製英語(同音の英語が存在しない、英語っぽい表現だが日本でしか見掛けない表現)となってしまう為、「ノスタルジック」とそのまま使った方がいいでしょう。
「ノスタルジック」の読み方
ノスタルジックは、カタカナ語なのでそのまま読めば問題ありません。
「ノスタルジー」とすることもあると前項で書きましたが、この「ノスタルジック」、そして、形容詞形にする前の「ノスタルジア」という同音の英語は存在しても、「ノスタルジー」という形の表現は英語にありません。
日本で使う分には構いませんが、無理に「ノスタルジー」とは言わず、「ノスタルジック」と使うのが一般的だと考えていいでしょう。
「ノスタルジック」の英語(解釈)
ノスタルジックは、書いてきたように、英語の“nostalgic”が語源です。
この英語からカタカナ語として使われるようになったので、意味も「懐かしさを含めた哀愁が漂う」、「どこかであった(見た)ような懐かしさが感じられる」ことで、ほとんど変わることはありません。
日本語として「ノスタルジック」と使う場合には、「実にノスタルジックだ」いった使い方ができますが、元の英語では“nostalgic town”(懐かしさや哀愁を感じる町)などと形容詞としての使い方がメインになります。
日本語で言う「ノスタルジック」は、日本語としてはあまり見掛けませんが、“nostalgia”(ノスタルジア)とした方が近いでしょう。
「ノスタルジック」の言葉の使い方
ノスタルジックは、それを「感じる」、それが「漂う」と使うことが多い言葉です。
懐かしさを覚えたという時に使う言葉なので、頻繁に使うと「懐古主義」(今より昔の方がよかったと思う考え方)ともとられかねませんが、特にそういう意味は含まれていません。
そのように感じた、思ったという時に使ってください。
それによる、いわゆる「昔はよかった」というニュアンスは全くありません。
「ノスタルジック」を使った言葉と意味を解釈
ノスタルジックの使い方として多い形を解説していきます。
使い方の参考にもなるでしょう。
- 「ノスタルジックに浸る」
- 「ノスタルジックになる」
「ノスタルジックに浸る」
昔に見たことがある光景に近いものを見た時や、昔の写真が出てきた時などに、この「ノスタルジックに浸る」ことになることも多いでしょう。
「その頃(昔)が懐かしいという気分になる」と解釈できる使い方で、そのような気分になっている時を「〜に浸っている」と表現します。
「ノスタルジックになる」
「昔が懐かしくなる(なった)」という意味で使われる表現です。
例えば、昔によく聞いていた曲が流れた時に、急にこのようになることも少なくないでしょう。
「〜になった」としても構いませんが、それほど意味は変わりません。
「ノスタルジックになる」時点で、「そうなった(なっている最中の)状態」だからです。
「ノスタルジック」を使った例文や短文(解釈)
ノスタルジックを使った例文や短文です。
どれも似た意味ですが、色々な解釈ができる言葉なので、どのようなことを表現しているのか合わせて説明します。
- 「ノスタルジック」の例文1
- 「ノスタルジック」の例文2
「ノスタルジック」の例文1
「ヨーロッパで古城を見た時に、とてもノスタルジックな気分になった」
西洋の古城を昔に見たことがあるという人はほとんど居ないと思いますが、何故か一種の懐かしさが感じられてしまったと言っています。
日本の城であっても、その時代に見たことがある人は居ないので、何とも不思議な気持ちだという意味も含んでいます。
ノスタルジックになるきっかけとして、必ずしも昔に見たことがある光景や写真などが必要な訳ではなく、いかにも歴史を感じる対象からそうなる場合もあるという例になります。
これには、一種の「デジャブー感」が絡んでいるのかも知れません。
「ノスタルジック」の例文2
「これは実にノスタルジックにさせてくれる絵画だ」
「昔に感じたのと同じような気持ち」にさせてくれる絵画だと使っています。
または、「懐かしさを感じさせてくれる」と解釈することもできますが、このような使い方では前者と捉えるのがいいでしょう。
「ノスタルジック」は、このような「遠い昔に感じたような気分や感覚になる(なった)」といった意味で使うことも多いです。
その為、広い使い方ができるようで、実は意味はどれもあまり変わらないという特徴があります。
「ノスタルジック」の類語や類義表現・言い換え
ノスタルジックと似た意味の言葉や、似ている表現です。
カタカナ語ではない日本語で「ノスタルジック」を表現していると考えていいでしょう。
- 「懐旧の情」【かいきゅうのじょう】
- 「郷夢を見る」【きょうむをみる】
「懐旧の情」【かいきゅうのじょう】
「昔が懐かしい」という感覚を表す言葉です。
続けて「覚える」などと付けて使う言葉で、「懐旧の情を覚えた」とすると、「ノスタルジックになった」と同様の意味となります。
「昔を思い出す」という意味もあるので、「ノスタルジック」とかなり近い表現だと考えていいでしょう。
「郷夢を見る」【きょうむをみる】
この「郷夢を見る」は、「故郷の夢を見る」という意味のある言葉で、その故郷で昔にあった思い出が浮かぶという意味でも使えます。
よって、「ノスタルジック」の対象を昔にあった出来事と限定して使う場合に、似た意味で用いることができます。
それほど似ている言葉ではありませんが、カタカナ語は使いたくないという場合には重宝できる日本語表現です。
ノスタルジックは、「昔を懐かしむ」色々な意味で使える言葉です。
「ノスタルジー」という使い方は、説明してきたようにあまりおすすめしません。
日本語としてでも、この形のまま使うのがいいでしょう。