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「漠然」の意味・類語・対義語【使い方や例文】

「漠然」という言葉を目にしてイメージすることは人それぞれでしょう。

しかし、未来や将来など先のことや、よく分からないもやもやしたことを連想する人が多いのではないでしょうか。

日常的にもよく使われているこの言葉は、ビジネスでは特に、良い意味で使われることよりも、悪い意味で使われることの方が多い言葉です。

そんな「漠然」という言葉について、詳しく解説していきます。

漠然

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「漠然」の意味・類語・対義語【使い方や例文】>


目次

  • 「漠然」の意味とは?
  • 「漠然」の対義語
  • 「漠然」の言葉の使い方
  • 「漠然」を使った例文・短文(解釈)
  • 「漠然」の英語と解釈
  • 「漠然」の類語や類義語


「漠然」の意味とは?

「漠然」の意味とは?

「漠然」には、「ぼんやりとしている様」「はっきりとしない様」「捉えどころのない様」「果てしなく広い様」といった意味があります。

「漠」は、「果てしなく広々としている様」「はっきりしない様」という意味を持っており、「然」には、「その状態である」という意味があります。

「天然」「自然」「然」も、同じ意味で使われています。

  • 「漠然」の読み方

「漠然」の読み方

「漠然」「ばくぜん」と読みます。

「漠」は、「砂漠(さばく)」「荒漠(こうばく)」といった言葉に、「然」は、「自然(しぜん)」「必然(ひつぜん)」「偶然(ぐうぜん)」といった言葉に使われていることから、読み方については、特に難しいといったことはないのではないでしょうか。



「漠然」の対義語

「漠然」の対義語

「漠然」の対義語としては、「はっきりとしている様」「明白な様」といった意味を持つ「歴然」や、「明らかな様」「はっきりとしている様」といった意味を持つ「判然」「ひと目ではっきりと分かる様」といった意味の「一目瞭然」という四字熟語が挙げられます。

「漠然」の言葉の使い方

「漠然」の言葉の使い方

ぼんやりしてはっきりしない様子を表す「漠然」は、「漠然とした目標しか持っていません」「話が漠然としすぎていて、よく分かりません」というように、具体性のないことを表現する時に使われます。

又、果てしなく広い様子を表す時にも使われるこの言葉は、「漠然たる大地」のような使い方をしますが、話し言葉で使われることは、あまり多くはないでしょう。



「漠然」を使った例文・短文(解釈)

「漠然」を使った例文・短文(解釈)

「漠然」の意味や対義語、使い方などが分かったところで、ここでは「漠然」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

「彼女に今日は何が食べたいか聞いたところ、『野菜』という答えが返ってきました。リクエストが漠然としすぎていて、どの店に予約を入れるか迷っています」

一緒に食事をする相手に喜んでもらいたいという気持ちから、「何が食べたい?」と聞くものです。

具体的にリクエストをもらえば、希望に添った食事ができるように対応することができますが、相手の希望するものが「野菜」としか分からない状況では、対応に苦慮してしまいます。

和食なのか洋食なのか中華料理なのか、何をセレクトしたら良いのか見当もつきません。

例文2

「漠然とした目標しか持っていない人は、目標を達成するのに時間がかかる傾向にあります」

具体的な目標を持っていると、その目標を達成するための筋道も具体的に考えることができますので、自ずとゴールへ向かって着実に進むことができます。

しかし、漠然とした目標しか持っていないと、その目標へどのように向かうのが良いのか、自分でも分からない状況で先へ進むことになりますので、効率が悪くなってしまったり、途中で断念してしまったりすることになるのです。

例文3

「漠然たる海を悠々と泳ぐ魚を見ていると、自分も広い世界で勝負がしたいと闘志が湧いてくるのです」

果てしなく広い海を悠然と泳ぐ魚に自分を重ね合わせる人は少なくないでしょう。

今よりも広い世界に出て、自分の可能性を試してみたいという気持ちが刺激されて、自分を成長させる努力を始める人、勢いに任せて海外に飛び出していく人、その準備を始める人、色々なタイプの人がいるものですが、大きな願望を持つということはとても大切なことで、人が成長するためには、欠かせないものなのでしょう。

「漠然」の英語と解釈

「漠然」の英語と解釈

「漠然」を英訳する時には、「漠然」「曖昧さ」という意味を持つ「vagueness」という単語を使うことができます。

「漠然とした」を訳す場合は、「漠然とした」「曖昧な」「はっきりとしない」といった意味の「vague」が使われます。

この他にも、「ぼんやりとした」という意味の「dim」「はっきりしない」という意味の「indistinct」「分かりにくい」という意味の「obscure」といった単語を用いることもできるでしょう。

「漠然」の類語や類義語

「漠然」の類語や類義語

「漠然」の類語としては、「不明瞭」「不透明」「曖昧」が挙げられるでしょう。

ここでは、これらの類語について詳しく解説します。

  • 「不明瞭」
  • 「不透明」
  • 「曖昧」

「不明瞭」

「不明瞭」「ふめいりょう」と読み、はっきりしないことや、はっきりしない様子を表す言葉です。

「不明瞭な画像しか手元にありません」「先行きが不明瞭だと不安になるものです」「彼が不明瞭な態度ばかりとるので、ついイライラしてしまいました」のように使います。

「不透明」

「不透明」「ふとうめい」と読みます。

透き通っていないことを指す言葉ですが、この言葉には、物事の状況がはっきりと分からない、はっきりと示されない、という意味もあります。

「先行きが不透明なので、今は成り行きを見守っています」「あの提案には不透明な部分が多く、全員が賛同することはないでしょう」「そのイベントが実現するかどうかは不透明なようです」

のように使います。

「曖昧」

「曖昧」「あいまい」と読み、ものごとが不確かなこと、はっきりしないこと、という意味があります。

「曖昧な回答をしてしまったせいで、話が拗れてしまいました」「曖昧なことが嫌いなので、すぐに白黒つけたがります」「その案件についての回答は、曖昧なままにしておくのが得策です」のような使い方をします。

icon まとめ

「漠然」という言葉について解説してきましたが、この言葉は、良い意味で使われることが少なく、ものごとをスムーズに運ばせるためには、漠然としていない方が望ましいということがいえるのではないでしょうか。

何か思惑があって敢えて漠然とした回答をするというケースもあり、相手の真意を見抜くことも必要なのでしょう。


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