「甚だ」とは?意味・類語【使い方や例文】
「甚だ」とは、「普通・平均の程度をはるかに超えている様子」や「とても・大変・非常に」のことです。
「甚だ」の「意味・読み方・英語と解釈・使い方・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「甚だ」の意味
- 「甚だ」の意味とは?
- 「甚だ」の英語(解釈)
- 「甚だ」の使い方
- 「甚だ」を使った例文・短文(解釈)
- 「甚だ」の類語や類義の表現
「甚だ」の意味
「甚だ」の意味は、「普通・平均の程度をはるかに超えている様子」や「とても・大変・非常に」になります。
「甚だ」という言葉は、「物事・行動・感情などの程度が普通をはるかに超えている状態」や「物事・影響の範囲が平均よりもはるかに広いこと」を意味しているのです。
「甚だ」の言葉は一般的に、「非常に・とても・大変・大層(たいそう)・極めて・至極(しごく)」などの強意語と、ほぼ同じ意味合いで使われています。
例えば、「私の教え子が英語のスピーチ大会で優勝できなかったことは、甚だ残念です」や「あなたが犯人であるというこれだけの客観的証拠が揃っているのにまだ言い訳をして逃げようとするのは、甚だ滑稽です」といった文章において、「甚だ」という言葉を副詞的用法で使うことができます。
「甚だ」の意味とは?
「甚だ」の読み方は、「はなはだ」になります。
「甚だ」の英語(解釈)
「甚だ」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
very(「とても・非常に・大変」の意味から、一般的に「甚だ」と言いたい時には「very」が使えます。)
I'm very sorry to say that your mother is dead. (あなたのお母様が亡くなられたことは甚だ遺憾です。)
It is greatly(highly、most) regrettable that〜(〜について甚だ遺憾(残念)です。)
I am not very experienced. (私は甚だ経験不足です。)
extremes(「極度の・非常に」の意味から、「甚だ」を意味しています。)
There are great extremes of natural disasters in this area. (この地域は、甚だ自然災害の被害が大きなところです。)
to an extreme degree(甚だ程度が激しい)
greatly(「非常に・物凄い」の意味から、「甚だ」を意味しています。)
I am greatly annoyed. (私は甚だ迷惑をしています。)
「甚だ」の使い方
「甚だ」の使い方は、「物事や状態の程度が普通をはるかに超えてしまっている時」に使うということになります。
「甚だ」という副詞は、その後に続く言葉を強調する意味合いがあり、「甚だ遺憾(残念)である」や「甚だ疑問に思う」「甚だ頼もしく感じる」「甚だご機嫌な様子である」など色々な言葉の前に置いて使うことができます。
「甚だ」の言葉の使い方をまとめると、「程度・範囲が平均よりも激しい場合」や「後に続く言葉の意味を強調したい場合」に使うということになり、英語で言えば「very」とほぼ同じような役割を果たしているのです。
例えば、「今回の観光バスの死亡事故について、甚だ遺憾に思っております」や「先生にお越し頂けるとは、甚だ恐縮しています」などの文章で、「甚だ」の言葉を正しく使うことができます。
「甚だ」を使った例文・短文(解釈)
「甚だ」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
今回の航空機墜落事故で大勢の人々が亡くなったことは甚だ遺憾であり、航空機が墜落した原因を究明するために全力を注いでいます。
この「甚だ」を使った例文は、「大勢の人々が死亡した航空機墜落事故に対して、非常に残念な納得できない気持ちでいること+航空機事故の原因究明に全力を挙げること」を意味しています。
「甚だ遺憾」の言い回しで、「とても残念であること」や逆に「納得できずに抗議の気持ちがあること」を伝えられます。
例文2
甚だ恐縮なのですが、本日はこの後に外せない予定が入っているため、この辺で失礼させて頂いてもよろしいでしょうか。
この「甚だ」を使った例文は、「非常に恐れ多いことなのですが、この後に外せない予定があるため、本日はこの辺で帰らせて頂いても良いでしょうか?」という意味があります。
「甚だ恐縮」という慣用的な言い回しは、相手を立てて自分がへりくだっているという謙譲のニュアンスを伝えることができるため、ビジネスシーンなどで使用されるケースが多くなっています。
例文3
この度は、当社の従業員がお客様に対して大変失礼な言動をしたということで、甚だ申し訳ございませんでした。
この「甚だ」を使った例文は、「自社の従業員がお客様を怒らせるようなとても失礼な言動をしたことに対して、これ以上無いくらいに申し訳なく思っていること」を意味しています。
企業・会社などが公式の謝罪をするような場面において、「甚だ申し訳ございませんでした」という慣用的な言い回しが使えます。
「甚だ」の類語や類義の表現
「甚だ」の類語や類義の表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「甚だ」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「とても・非常に」
- 「桁違いに・途方もなく」
- 「頗る・極めて・思い切り」
「とても・非常に」
「甚だ」の類語・類義表現として、「とても・非常に」があります。
「甚だ」という言葉は、「物事・状況の程度が普通から大きく外れていること」を意味しているので、「とても・非常に」という強意語とほぼ同じ意味合いを持っています。
「甚だ遺憾・甚だ愉快」という言葉は、「非常に遺憾・とても愉快」という言い方に言い換えることもできます。
そのことから、「甚だ」の類義表現として「とても・非常に」が上げられます。
「桁違いに・途方もなく」
「甚だ」の類語・類義表現として、「桁違いに(けたちがいに)・途方もなく(とほうもなく)」があります。
「桁違いに」の言葉の意味は、「普通・平均よりも圧倒的に優れていること(劣っていること)」になります。
「途方もなく」の意味は、「想像もつかないほどに程度が激しい」や「ずば抜けている・並々の程度ではない」になります。
そのことから、「非常に・とても」を意味する「甚だ」の類語として、「桁違いに・途方もなく」を指摘することができるのです。
「頗る・極めて・思い切り」
「甚だ」の類語・類義表現として、「頗る(すこぶる)・極めて(きわめて)・思い切り」があります。
「頗る」の意味は「非常に・とても・大変」であり、「極めて」の意味もまた「非常に・とても・程度が激しい様子」になります。
「思い切り」というのは、「決心すること・思う存分に行うこと・きっぱりあきらめること」を意味しています。
物事の程度が普通ではないことを示す「甚だ」の類義表現として、「頗る・極めて・思い切り」を上げることができます。
「甚だ」という言葉について徹底的に解説しましたが、甚だには「普通・平均の程度をはるかに超えている様子」や「とても・大変・非常に」などの意味があります。
甚だの類語・類義表現としては、「とても・非常に」「桁違いに・途方もなく」「頗る・極めて・思い切り」などがあります。
「甚だ」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。