「失意のどん底」の意味・類語・対義語【使い方や例文】
「失意のどん底」というと人生で大きなトラブルや悲しみに見舞われた時に使う言葉です。
一体どれくらい最悪の状態の時に使う言葉なのでしょうか。
「失意のどん底」の意味や使い方について紹介します。
目次
- 「失意のどん底」の意味とは?
- 「失意のどん底」を分解して解釈
- 「失意のどん底」の言葉の使い方
- 「失意のどん底」を使った例文・短文(解釈)
- 「失意のどん底」の英語
- 「失意のどん底」の似た意味・類語や言い換え
「失意のどん底」の意味とは?
- 「失意のどん底」の読み方
- 「失意のどん底」の意味
「失意のどん底」の読み方
「しついのどんぞこ」と読みます。
「失意のどん底」の意味
自分の希望が叶わなかった時や、期待していたのに当てが外れてしまい、がっかりすることを意味します。
普通の「失望」や「落ち込み」と違うのは「どん底」が付いている点です。
これにより、やる気や意欲を失ってしまい、なにもできなくなってしまう状態になります。
人生において最悪の落ち込み状態で、周囲の励ましやアドバイスも耳に入りません。
「失意のどん底に落ちる」という言い方をするのですが、落ちたまま一生を終える人もいれば、一生懸命努力をして以前よりも成功を収める人もいます。
その様な時には「失意のどん底から這い上がる」という表現が使われます。
「失意のどん底」を分解して解釈
- 「失意」
- 「どん底」
「失意」
「意欲を失う」ことを意味します。
この場合の意欲とは「やる気」「熱意」「願望」など何かをやりたいと思う前向きな気持ち全体を表します。
「どん底」
「どん底」とは、元々は最も下の底部分のことでした。
それが転じてものごとが最悪の状態を意味する様になったのです。
「ど」は名詞や形容詞の頭に付き、2つの意味を持ちます。
「まさにそのものであること」として使われる場合、「ど真ん中」「ど直球」「ど派手」などがあります。
人に対して使われる場合には「卑下する意味」が強くなり、「どブス」「どケチ」「ど下手」などがあります。
「どん底」の場合、接頭語「ど」をより強めて最悪であることを表しています。
似た様な表現に「どん詰まり」「どん引き」などがあります。
「失意のどん底」の言葉の使い方
- 失恋した時
- 信頼している人に裏切られた時
- 夢や目標が達成できなかった時
失恋した時
恋人にフラれてしまうと、その時は人生の全てが終わった様な気持になるものです。
女性の場合「死にたい」と思う人もいるでしょう。
ショックで仕事に手が付かず、中には朝目が覚めてもベッドから出られない程の人もいます。
失恋直後は何を言っても心に響かず「失意のどん底」状態にあると言って良いでしょう。
信頼している人に裏切られた時
「この人なら信用できる」と思い、投資や預金管理の為に大金を預けたけれども、持ち逃げされてしまうというケースが多くあります。
いつも側にいて相談に乗ってくれるなど、日頃から信頼している人に裏切られるとショックが大きいでしょう。
しばらくは人間不信になってしまい、優しい言葉をかけられても「どうせ自分をだまそうとして近づいてきているのだろう」と疑ってしまうのです。
人付き合いも悪くなり、他人から見て正に「失意のどん底」の状態です。
夢や目標が達成できなかった時
やりたいことや夢があり長い時間をかけて一生懸命努力してきたのに、叶わないことがあります。
年齢や条件に制限のある試験やオーディションで最後のチャンスに賭けたものの落ちたり、何らかの事情で役職を外されてしまったりなど、あと一歩のところで届かないと大きな挫折を味わうでしょう。
本人は「もしかしてうまくいくかも」と期待して全力で頑張って来た分、落ち込みも激しくなります。
「失意のどん底」に落ちてもこれは本人が頑張って這い上がるしかありません。
「失意のどん底」を使った例文・短文(解釈)
- 「失意のどん底」の例文1
- 「失意のどん底」の例文2
- 「失意のどん底」の例文3
「失意のどん底」の例文1
「ケガでプレイが続けられず失意のどん底に突き落とされた」
スポーツ選手は常にケガとの戦いとなります。
一度ケガをするとそこがクセになり、同じケガを繰り返す様になります。
どんなに素晴らしい才能があってもケガのせいでプロ選手としての望みを絶たれてしまうことも多いのです。
小さいころからプロを夢見てそのスポーツを続けてきた人にとって、人生の目標を断たれたことになるでしょう。
すぐに違う道を歩めない状態を表しています。
「失意のどん底」の例文2
「或る日突然リストラされて失意のどん底に落ちた」
以前は会社に一度入社すれば雇用が保障されるものでしたが、今ではそうではありません。
或る日突然リストラの対象となり「悪いけど来週から来なくていいからね」と言われてしまうこともあるのです。
毎日仕事がりあり収入が確保できると思っていた人にとっては非常にショックが大きいでしょう。
「失意のどん底」の例文3
「失意のどん底から一念発起をして見事に復活できた」
仕事や投資などに失敗して財産を失い、住む家もままならない状態に落ち込むと、人は何に対しても意欲を失ってしまいます。
しかし中には雑草魂で新しい方向性を見出し、見事に成功する人もいるのです。
過去に貧乏を味わいながらも努力をして今や会社の社長になっている人が過去を振り返ってこの様に言うでしょう。
「失意のどん底」の英語
英語では直訳として“be in the depths of despair”(絶望の深みにいる)と表記します。
これを使えば“He is in the depths of despair. ” となります。
「失意のどん底」の似た意味・類語や言い換え
- 「意気消沈する」【いきしょうちんする】
- 「心が折れる」【こころがおれる】
- 「落胆する」【らくたんする】
「意気消沈する」【いきしょうちんする】
それまでやる気や意欲があったのが、まるで消え失せてしまう状態です。
何かをしようと積極的に思う気持ちがなくなり、どんよりとしてしまっている時に使います。
「心が折れる」【こころがおれる】
この言葉は非常に新しく、スポーツ選手のコメントから使われる様になりました。
「心の支えを失ってしまい、やる気や意欲が失われてしまう状態」「障害にぶつかり挫折する状態」を意味します。
心を棒の様に堅いものと捉えて、ぽっきりと折れるイメージで使います。
「落胆する」【らくたんする】
落胆の「胆」は「肝(きも)」を表し、身体の中心にあるものが落ちてしまい、不安定になってしまうことから来ています。
このことから「がっかりして気力が萎えてしまうこと」「思った通りにならずに幻滅すること」を表します。
失意のどん底よりはやや軽く、気持ちの切り替えにより早く立ち直れる状態です。
「失意のどん底」とは最悪の状態であり、中々立ち直るのが困難な状態です。
しかし今底辺にいるのですから、それ以上状況が悪くなることはないと考えた方が良いでしょう。
「失意のどん底」は良いイメージはないので、本人が聞いていないところで使う様にして下さい。