「祝杯を挙げる」の意味・類語・対義語【使い方や例文】
「祝杯を挙げる」という言葉について、その意味や読み方、使い方、英語、類語などを、例文も交えて詳しく解説していきます。
日常会話でも使える言葉ですので、その意味や使い方を正しく理解していると、会話の役にも立ち、更にボキャブラリーを増やすこともできます。
目次
- 「祝杯を挙げる」の意味とは?
- 「祝杯を挙げる」を分解して解釈
- 「祝杯を挙げる」の言葉の使い方
- 「祝杯を挙げる」を使った例文・短文(解釈)
- 「祝杯を挙げる」の英語
- 「祝杯を挙げる」の似た意味・類語や言い換え
「祝杯を挙げる」の意味とは?
「祝杯を挙げる」という言葉は、お祝いの会を開く、お祝いの席などでお酒を飲んで祝う、乾杯するという意味を持つ言葉です。
又、実際に酒宴は開かなくても、おめでたい事柄に対してお祝いの気持ちを示す、祝辞を述べる、祝福するという意味合いでも使われます。
- 「祝杯を挙げる」の読み方
「祝杯を挙げる」の読み方
「祝杯を挙げる」は、「しゅくはいをあげる」と読みます。
「祝盃」と表記されることもありますが、この場合も「しゅくはい」と読まれます。
「杯」も「盃」も、訓読みでは「さかずき」と読みますが、これは、お酒を飲むための器を意味しています。
「祝杯を挙げる」を分解して解釈
の項では「祝杯を挙げる」の意味と読み方を説明しましたが、更に理解を深めるために、「祝杯を挙げる」を、「祝杯」と「挙げる」に分けて解説していきます。
- 「祝杯」
- 「挙げる」
「祝杯」
「祝杯」は、おめでたい事を祝う際に、お酒を飲むための杯(さかずき)のことを指し、「祝盃」とも書かれます。
「乾杯」が、おめでたい事を祝うためにお酒の入った杯を掲げてから飲むという行為や、その際の掛け声のことをいうのに対して、「祝杯」は、お酒を飲む器を意味しています。
「祝杯を傾ける」というような使い方をします。
「挙げる」
「挙げる」には、手や腕を高く差し出す、何か事を起こすといった意味があります。
「例文を挙げる」という場合には、例文を示すという意味になり、「欠点を挙げる」という場合は、欠点を指摘するという意味になります。
その他には、手を挙げる、全力を挙げる、兵を挙げる、式を挙げる、のようにも使われます。
「祝杯を挙げる」の言葉の使い方
「祝杯を挙げる」は、お祝いをするという気持ちを示したり、お祝いをするためにお酒の席を設けたり、乾杯してお祝いをする時に使われる言葉で、使い方としては、「祝杯を挙げたい」、「祝杯を挙げてみよう」、「祝杯を挙げていただきたい」、「祝杯を挙げるに相応しい」、「祝杯を挙げた」「祝杯を挙げようとした」などがあります。
盛大な祝賀パーティーでお祝いをするような場合の他にも、ささやかで小ぢんまりとしたお祝いや、一人で静かにお祝いをするといった場合にも使うことができます。
「祝杯を挙げる」を使った例文・短文(解釈)
「祝杯を挙げる」の意味や使い方などを詳しく解説してきましたが、ここでは、この言葉を使った例文を見てみましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
私がこの部署に配属されてから、低迷していた業績があっという間にV字回復しました。
その実績が上層部からも高く評価されていると聞いたので、これは盛大に祝杯を挙げていただけるのではないかと期待しています。
(盛大にお祝いをしていただけるのではないかと期待しています。)
例文2
入社してすぐに一目ぼれをして、ずっと気になっていたけれど接点のなかった会社の先輩と、今日初めて言葉を交わすことができました。
想像以上に感じの良いジェントルマンタイプで、お近づきになる第一歩が踏み出せたことがとても嬉しくて、行きつけのバーで一人祝杯を挙げてしまいました。
(行きつけのバーで、一人でお祝いのお酒を飲みました。)
例文3
難関で有名な資格試験を受けるために血のにじむような努力を続けてきました。
そして今日、試験を終えて、十分な手ごたえがあったので、すぐに祝杯を挙げたい気分になりましたが、結果が出るまで待つことにしました。
(試験に合格するであろう自分をすぐに祝福したい気分になりましたが、結果が出るまで待つことにしました。)
「祝杯を挙げる」の英語
「祝杯を挙げる」という意味の言葉は、英語にもあります。
英語では、raise a toast、drink a toast、drink in celebrationなどが使われます。
a toastには、祝杯、乾杯、乾杯の挨拶といった意味があります。
「祝杯を挙げる」の似た意味・類語や言い換え
「祝杯を挙げる」と似た意味の言葉としては、祝福する、祝砲を放つ、寿ぐ、などがあります。
それぞれの言葉について詳しく説明していきます。
- 「祝福する」【しゅくふくする】
- 「祝砲を放つ」【しゅくほうをはなつ】
- 「寿ぐ」【ことほぐ】
「祝福する」【しゅくふくする】
「祝福する」には、幸福を喜んでお祝いすること、幸福を祈ること、といった意味があります。
幸福を喜んでお祝いするという意味で使われる場合は、「昇進を祝福する」、「結婚を祝福する」、「合格を祝福する」、「勝利を祝福する」のように使われます。
又、幸福を祈ることという意味で使われる場合は、「前途を祝福する」、「益々の活躍を祝福する」のように使われます。
そして、キリスト教では「祝福する」には、神の恵みが授けられること、という意味があります。
「祝砲を放つ」【しゅくほうをはなつ】
「祝砲を放つ」には、祝福する、祝辞を述べる、お祝いする、お祝いの意を示すといった意味があります。
「祝砲」というのは、お祝いの意を表すために撃たれる空砲のことで、「礼砲」ともいわれます。
「祝砲をあげる」と間違って使いやすいので注意しましょう。
空砲はあげるものではなく放つものですので、「祝砲を放つ」となるわけです。
「寿ぐ」【ことほぐ】
「寿ぐ」は「ことほぐ」と読み、「言祝ぐ」とも書きます。
言葉で祝福する、祝辞を述べる、祝意を述べる、といった意味合いを持ちます。
「新春をことほぐ」や、「古希をことほぐ」のように、新年の挨拶や、長寿をお祝いする際によく使われている言葉で、この言葉は、日本固有の言葉である「大和言葉」が語源になっているといわれています。
「祝杯を挙げる」という言葉について、その意味や使い方、類語などを解説してきましたが、いかがでしたか?ビジネスシーンだけでなく、日常会話でも活用できる言葉ですので、これまでこの言葉を使う習慣のなかった人は、積極的に使ってみましょう。
そして、たまには、頑張った自分に対して祝杯を挙げてみてはいかがでしょうか。
又、他人に対して「祝杯を挙げる」ことができる心も大切にしたいものです。