「鬼畜」の意味・語源【使い方や例文】
鬼畜という言葉は、以前から聞く言葉で、特に目新しいこともありませんが、改めて詳しく見ていきたいと思います。
目次
- 「鬼畜」の意味とは?
- 「鬼畜」の語源
- 「鬼畜」の言葉の使い方
- 「鬼畜」を使った例文と解釈
- 「鬼畜」を使った言葉
- 「鬼畜」の対義語
「鬼畜」の意味とは?
鬼畜という言葉は、無慈悲で残忍、残虐(ざんぎゃく)だという意味で使います。
「よくそんなことができるものだ」と誰もが思うほどの行為でもない限り、この言葉を使うのは適切ではありません。
よって、そう頻繁に使うことになる言葉ではありませんが、ネット上では比較的軽く使われることも多いです。
あまり深く意味を考えずに使っている場合がそれですが、褒められた使い方でもありません。
「鬼畜」の語源
鬼畜の語源は、「鬼」+「畜生」という言葉からです。
「鬼」は説明する必要もなく、「鬼のような形相」などと使われるように、激しい怒りの様を表す言葉として有名です。
「畜生」は「けだもの」を表現する言葉で、この両方を合わせた意味から、それだけ酷いという様子を表現していると考えてください。
「鬼畜」の言葉の使い方
鬼畜は、そのような場面を目撃したり、後からそのような様子だったという時に、その様を表現する為に使う言葉です。
実際にリアルでそのような光景を目の当たりにすることは少ないと思いますが、各種の映像作品やゲームではそれほど珍しくないかも知れません。
また、そのようなものが好きだという趣向の人も少なからず居る為、その手のシーンがある作品が次々と作られているという現実もあります。
よって、いくら平和な時代や国だとしても、この言葉を使わなくなることはないでしょう。
「鬼畜」を使った例文と解釈
鬼畜という言葉は、そのようなシーンがあれば、すぐにでも使える言葉です。
人によってはそこまでとは感じない場合でも、本人がそう思えば使って構いません。
その為、誰かが鬼畜と呼ぶシーンや作品でも、必ずしもそうだとは限りません。
また、それだけ酷いということを表す言葉として使われることもあります。
この場合には、(残忍、残虐な意味ではない)「酷い」(ひどい・むごい)を更に大きくした表現だと考えていいでしょう。
- 例文1
- 例文2
- 「さすがにそれは鬼畜じゃね?w」
例文1
「あの映画の捕虜の殺害シーン、マジ鬼畜」
昔の戦争映画には、かなり残忍な殺害シーンがあるものも存在していました。
今では規制などが厳しくなったので、そこまでのシーンはまず見掛けませんが、少し前の洋画だと、結構この鬼畜と呼べるようなショッキングな場面があるかも知れません。
例文2
「1等の当たる確率が2000分の1って、鬼畜だろ!」
鬼畜はこのような使い方もできる言葉です。
このようなことは、スマホゲームのガチャではよくある話で、2000分の1と言えば、百分率で05%です。
そう簡単には出ることのない確率だと言えますが、一番の大当りはそれくらいの確率になっていることも多いので、あまり夢中になって課金をするのは危険です。
確率はあくまで確率であり、2000分の1とは、2000回トライをすれば当たるという意味ではありません。
計算では、2000分の1の確率を2000回トライして、その時点で1回以上当たっている確率は約63%です。
「さすがにそれは鬼畜じゃね?w」
これだけを見ると、どれだけ酷いことをしようと思っているのかと感じてしまいますが、実際には全くそうではなくても、このように軽く鬼畜という言葉を使うことがあります。
このような使い方をする場合、半分は冗談混じりなので、そこまでまともに捉える必要はありません。
「鬼畜」を使った言葉
この「鬼畜」を使った言葉は、いくつも作られています。
その中でもよく見掛けるものをいくつか挙げて、その意味も合わせて解説していきます。
- 「鬼畜ゲーム」【きちくげーむ】
- 「鬼畜漫画」【きちくまんが】
「鬼畜ゲーム」【きちくげーむ】
この言葉には、2通りの意味があります。
1つは「鬼畜なシーンがあるゲーム」を指し、もう1つは「鬼畜のように(クリアなどが)難しいゲーム」を指します。
よって、この鬼畜ゲームという言葉だけでは、そのどちらを指して使っているのか分かりません。
どちらことなのかは、前後の文脈などから察してください。
「鬼畜漫画」【きちくまんが】
この言葉もまた、2つの意味でとれる言葉です。
1つ目は文字通り、残忍なシーンが多い漫画のことで、2つ目は性的な意味ですごい表現(異常な愛情表現、または同性愛など)が多い漫画のことです。
こちらもまた、前後の文章と合わせてどちらの意味なのかを探ってみてください。
「鬼畜」の対義語
鬼畜の対義語は、いくつか挙げられます。
まずは「慈悲」(じひ)という言葉で、大きな哀れみを表現する言葉です。
そして、ほとんど同じ意味の「慈愛」(じあい)、また、人を思いやるという意味の「仁愛」(じんあい)も鬼畜とは真逆の言葉だと言えるでしょう。
どれか1つと言われれば、最後の「仁愛」が一番適当です。
かの「平家物語」にも、「鬼畜の郷卿となすもの」、「仁愛を御心として」という、それぞれの言葉を対極として使っている表現が使われている為です。
鬼畜という言葉は、場合によっては軽い意味で使うこともありますが、基本的には、それほどすごく残忍、残虐だと表現する為に使う言葉です。
よって、あまり見掛けないに越したことはありません。