「怪訝」の意味・類語・対義語【使い方や例文】
普段の会話の中で、自分の知らないような言葉が出てくることはありませんか?
友人や知人でも親しい人と会話している時なら、「その言葉って、どんなにか意味?」と気軽に聞くことができるでしょうが、職場の同僚や後輩だったすると、恥ずかしくて聞くことさえできないということがあるかもしれませんね。
そんな中でも、時折、難しい言葉をわざと使ってくる人がいます。
例えば、「怪訝」という言葉を聞いたことがないでしょうか?
この言葉の意味や読み方を知っている人が意外と少なかったりしますが、「その言葉の意味については、自信がないよ」という人もいるかもしれませんが、そんな時に「怪訝な顔をする」と言ったら、何となく言葉の前後で意味が掴めることもあるでしょう。
もし、この言葉が理解できなかったなら、「そんな怪訝な顔をするなよ」と言われてしまうはずですが、それが「怪訝」なのです。
目次
- 「怪訝」の意味とは?
- 「怪訝」の類語
- 「怪訝」の言葉の使い方
- 「怪訝」を使った例文・短文(解釈)
- 「怪訝」の英語
- 「怪訝」の対義語
- 「怪訝」を使った言葉と意味を解釈
「怪訝」の意味とは?
では、「怪訝」の意味を詳しく見ていくことにしますが、「その場の事情などが分からず、納得が行かないさま」や「いぶかしいさま」ということが、この言葉の意味となります。
「怪訝そうな面持ちで、こちらを見ている」といったような形で使われることがあります。
「怪訝」とは、簡単に言うと「わけが分からなくて、変だと思うこと」や「不思議そうにすること」となります。
「怪訝」に使われている言葉を見てみると、「怪」の訓読みは「怪しむ(あやしむ)」となり、「訝」は「訝しむ(いぶかしむ)」と読み、「不審に思う」という意味合いが含まれています。
この2つの漢字の意味を知ると、成語自体の意味が何となくイメージできるのではないかと思います。
- 「怪訝」の読み方
- 「怪訝」の由来
「怪訝」の読み方
「怪訝」は、「けげん」と読みます。
「怪訝」の由来
しかし、「怪訝」は、当て字で構成されていることも、ちょっとした驚きです。
この言葉は、元々、仏教用語の「化現(けげん)」から来ており、「神仏などが姿を変えてこの世に現れること」という意味がありました。
それが転じて、「すぐには信じられないような不思議な思いになること」を「化現」言うようになり、その後に当て字で「怪訝(けげん)」と言うようになったのです。
また、「怪訝」は、「かいが」と読むこともありますが、その時の意味は、「怪しみいぶかること」や「不思議に思うこと」事という解釈があり、「怪訝(けげん)」と同じ内容です。
しかし、「怪訝(けげん)」は人間関係で使われ、「怪訝(かいが)」は超常的な現象などの場面で使われています。
そのために「怪訝(かいが)な顔」と発音することは間違いになりますので、注意が必要です。
また、「怪訝(けげん)」は、名詞や形容動詞で、副詞の場合は「怪訝そうに」という形で使われることになります。
「怪訝」の類語
では、「わけが分からなくて、変だと思うこと」という意味がある「怪訝」に似ている類義語としては、どんな言葉があるでしょうか?
- 「訝る(いぶかる)」
- 「怪しむ」
- 「当惑する」
- 「解せない(げせない)」
「訝る(いぶかる)」
「訝る」とは、「疑わしく思う」や「怪しく思う」という意味があり、「不審な言動を訝る」や「部屋の奥で鳴っている異音を訝る」という使い方になります。
また、「はっきりしないので気がかりである」や「心もとなく思う」という解釈もどき、「計画達成を訝る」という言い方もできます。
「怪しむ」
「怪しむ」は、「変だと思う」、「疑わしく思う」という意味で、「相手を怪しむ」というように使われ、日常的な言葉の1つです。
「当惑する」
この言葉は、「ことにあたって、どうしたらいいか途方にくれること」という意味があります。
「解せない(げせない)」
「理解できない」、「納得できない」ということを指しており、「何とも解せない話だ」という使い方ができます。
「怪訝」の言葉の使い方
この「怪訝(けげん)」という言葉を漢字で書くことができる人は、今ではかなり少なくなってきましたが、それだけこの言葉を日常生活で使っている人が少なくなってきたということかもしれません。
それでも、会話で「怪訝」という言葉をちょくちょく耳にするのがあり、「怪訝な顔」という言い方が出てきた時でしょう。
「怪訝な顔をしている」となると、「眉をひそめて小首を傾げながら、不思議そうな顔をする」といった感じになるでしょうか。
他の言葉で表現するなら、「キツネにつままれたような感じ」ということになるでしょう。
この言葉が当てはまるのは、自分の予想通りのことが起きなかった時や、自分の考えと異なる違和感を覚える時に、「怪訝な顔」という言い方をすることになります。
「怪訝」を使った例文・短文(解釈)
では、「怪訝」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「怪訝」の例文1
- 「怪訝」の例文2
- 「怪訝」の例文3
「怪訝」の例文1
「通りがかりの人に『新宿駅にはどうやって行けばいいですか?』と聞いたなら、その人は怪訝そうな表情で目の前を指さしたのです」
確かに目の前に新宿駅があったなら、訪ねられた相手も変な顔をしてしまうはすです。
でも、こんな場面は時々見かけたり、体験したことあるのではないかと思います。
「怪訝」の例文2
「考えごとをしていたので、曖昧に返答したら、彼女は怪訝そうな目で僕を見ていた」
これも適当な相づちを打ってしまったことで、彼女が不審そうに見返したのです。
そんなことばかりしていると、彼女から信頼されなくなりそうです。
「怪訝」の例文3
「『ミカさん!』と声をかけたら人違いだったので、怪訝な顔をされてしまいました」
確かに間違うと、変な顔で睨み返されることは必至ですね。
注意して声をかけることです。
「怪訝」の英語
「怪訝」を英語で表現するなら、“dubious”、“questioning”があります。
「怪訝」の対義語
「怪訝」の反対の意味を持つ言葉も見ていきたいと思います。
- 「理解する」
- 「納得する」
- 「合点(がてん)がいく」
「理解する」
「物事の道理や筋道が正しく分かること」や「意味・内容を飲み込むこと」という意味になり、「怪訝」の対義語として挙げることができます。
他には、「他人の気持ちや立場を察すること」という意味もありますが、この解釈ただと「怪訝」の対義語にはならないでしょう。
「納得する」
「納得する」とは「他人の考えや行動などを十分に理解して得心すること」という意味があり、「納得のいかない話」や「説明を聞いて納得する」という使い方になります。
「合点(がてん)がいく」
「合点がいく」とは、「理解できる」、「納得がいく」の言い換えでもあり、「怪訝」の反対の意味になります。
「怪訝」を使った言葉と意味を解釈
では、「怪訝」を使った言葉も見ていくことにしましょう。
- 「怪訝に思う」
- 「怪訝な雰囲気」
- 「怪訝な顔」
「怪訝に思う」
「怪訝に思う」とは、「何か変だ、不思議だ、おかしいぞ、怪しいなといったような印象を持つこと」です。
「怪訝だ」という思いを抱く時に、この表現を使います。
「怪訝な雰囲気」
どうしても、おかしく感じたり、納得できない時に、相手を怪しむ顔になってしまうのですが、このような時は、その人の周りから「怪訝なオーラ」がでています。
それが「怪訝な雰囲気」と言えるでしょう。
「怪訝な顔」
人が相手を疑わしく感じた時、すぐに「怪訝な顔」尼なるはずです。
眉が細くなり、上目遣いで相手をジーと見たり、首を傾げる行動になってきます。
「怪訝」という言葉が当てはまるシーンは私達の生活の場面や仕事をしている中でも、結構あるものです。
特にビジネスでは、相手を誤魔化そうとされそうな時に、「怪訝な顔」をして相手を疑うことがないでしょうか?
しかし、自分だけは、正直な姿勢で何事にも臨んでいきたいものです。