「根幹をなす」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
「根幹をなす」は、色々な物事において、とても大切になるものを指す言葉です。
目次
- 「根幹をなす」とは?
- 「根幹をなす」の「なす」とは?
- 「根幹をなす」の対義語
- 「根幹をなす」を使った例文と意味を解釈
- 「根幹をなす」の類語や類義語
「根幹をなす」とは?
「根幹をなず」とは、その物事の中心となっているものだという表現です。
それがあってこそ、その物事として成り立っている訳であり、それ無くしては成立しない(と言えるほど)、その物事にとって一番大切な事柄を指して使います。
具体的には、「マルクスの資本論によると、資本主義の根幹をなすのは労働者の商品力だと言われている」のような使い方になり、資本主義では、労働者がいかにお金を稼ぐかが一番大切で、それによって成立していると考えられます(この説に関する考察は、特にここでは述べません)。
- 「根幹をなす」の読み方
「根幹をなす」の読み方
「根幹をなす」は、「こんかんをなす」と読んでください。
「根幹」とは、中心となっている存在のことで、それをなしていると使うことで、この言葉の意味となっています。
「根底」(こんてい)という似た意味の言葉がありますが、こちらは土台(基礎)となっているもののことで、中心という意味の「根幹」と共に、その物事ではとても大切な存在ですが、明確な意味の違いがあります。
「根幹をなす」の「なす」とは?
「根幹をなす」の「なす」は、漢字では「成す」と表記します。
「形成する」、または「構成する」と言い換えることができ、それらの意味だと考えると分かりやすいでしょう。
もちろん、「根幹を成す」と全て漢字で表記しても意味は同じですが、正規表現による検索で、「根幹をなす」は約90万件のヒットがあるのに対し、「根幹を成す」はその約1/3の約30万件です。
ここから、「根幹をなす」の方が一般的な表記だと考えることができます。
「根幹をなす」の対義語
「根幹をなす」の逆の意味になる表現は、「根幹を揺るがす」です。
「~によって根幹が揺るがされるかも知れない」と使うと、それによって、対象の存在自体が揺るぐほどのことになるかも知れないと表現できます。
中心となる存在が揺るがされるということは、そのようになると解釈できる為です。
「根幹をなす」を使った例文と意味を解釈
「根幹をなす」を使った例文と、その意味の解釈です。
その宗教における中心となるものに対して使われることも多い言葉です。
- 「根幹をなす」を使った例文1
- 「根幹をなす」を使った例文2
「根幹をなす」を使った例文1
「キリスト教の根幹をなすのは、三位一体という考え方だ」
キリスト教では、三位一体(さんみいったい)という教えが根幹にあります。
父なる神(創造神)、その子(イエス・キリスト)、精霊(この地上で働いている神の力と解釈されます)の「三神」で一体と考えて、それぞれを特に区別せずに「神」として扱います。
この考え方がない宗教は、例えキリスト教に似ていたとしても、諸派、異端などと表現されます。
「根幹をなす」を使った例文2
「このシステムの根幹をなす部分に大きなバグが発見された」
バグとは、プログラムが予期しない(開発者でも分からない)動きをしてしまうことです。
システムの中心にそれがあったことが分かったのであれば、早急な対応が求められるのは言うまでもありません。
「根幹をなす」の類語や類義語
「根幹をなす」と同様の意味で使える言葉です。
こちらもよく見聞きする機会があります。
- 「中枢を担う」【ちゅうすうをになう】
「中枢を担う」【ちゅうすうをになう】
「中枢」は、「根幹」とほとんど同じ意味だと考えていいでしょう。
「中枢をなす」、「中枢を形成する」といった形でも、「根幹をなす」と同様に使うことができます。
「根幹をなす」と表現される存在は、決して揺るいで(揺るがして)はいけないものです。
それがある(しっかりしている)からこそ、その物事として成り立っていると言えるからです。