「素性」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
よく相手が何者か、何をしている人物なのかわからない時に「素性がわからない」ということがあります。
この言葉は主に怪しいと感じたり、何となく違和感を感じるような相手に対して使いますが、他の言い回しや使い方などに、どのようなものがあるのでしょうか。
詳しくみていきたいと思います。
目次
- 「素性」の意味とは?
- 「素性」の類語や言い換え
- 「素性」の使い方
- 「素性」を使った例文
- 「素性」を使った言葉を解釈
「素性」の意味とは?
- 「素性」の読み方や意味
「素性」の読み方や意味
- 人の生まれや育ち、現状の個人情報のこと
- 血筋や血統、由緒などの家柄的なもの
- 来歴や履歴のような経歴など
- これまでの生い立ちや境遇
の事を言います。
また、
- そのものが持っている本来の性質や本質、本性などの事も意味します。
「素性」の類語や言い換え
- 「身元」【みもと】
- 「出所」【でどころ】
- 「出生」【しゅっしょう・しゅっせい】
- 「正体」【しょうたい】
「身元」【みもと】
身元とは住所、氏名、年齢、職業などのような、主にIDの事をいいます。
意味としては素性と同じようなものですが、例えば何かがあった時に「身元引受人」になるといったりしますが「素性引受人」とはいいません。
つまり身元も素性もその人の〈データ〉であることには変わりませんが、身元というのはその人そのもの、身体もついた本体であり、素性は本体の主に中身重視、今現在に至るまでのプロセスやプロフィールの事を言います。
ですから素性を引き取る事は実体がないため難しくなるのです。
- 「身元確認が終わってから、彼を帰すようにしてください」
- 「被害者の身元が判明したようで、まずは一歩前進した」
など。
「出所」【でどころ】
そのものの情報やその情報の元になるところ、もしくはその情報を提供した場所、人物などの事をいいます。
また出身や生まれ、血筋などの事も表します。
素性の中に出所があるというイメージが正しいかもしれません。
- 「出所がわからないデータなど持ってこないで欲しいと頼んだ」
- 「明日にはその資料の出所が分かると思います」
など。
「出生」【しゅっしょう・しゅっせい】
人がこの世に生まれ出ること、誕生することをいいます。
または土地や家柄、血縁関係などの生まれた時の状況や境遇の事をいいます。
- 「私には出生の秘密があるので、なかなか恋愛に積極的になれない」
- 「出生率が年々低下してきている理由には、様々な原因がある」
など。
「正体」【しょうたい】
正体とは情報や、そのものの本来の姿、性根、本心などが隠れていたり、もしくは隠している状態ではなく、クリアな状態の事をいいます。
例えばテレビなどの戦隊モノでよく、悪役が途中で変身して「正体」を現しますが、それまでは本来の姿を"隠して"いたわけです。
「素性」自体には隠す・隠さないの意味やニュアンスはありませんが、「正体」においては隠れている事が前提となるのでその点では違います。
ですが事件や何か良くない事が起こった際には、その「素性」の「正体」を突き止めなければいけないので、この場合は情報であったり思考であったり、性質などを調べる事となるので同じになります。
「素質」にはそのものが持っている本来の性質や本質、本性という意味があるので、「正体」と同じ意味になります。
- 「正体を伏せてボランティアをしてきたけれど、そろそろバレそうなのでやめ時かもしれない」
- 「あの人は一見物凄く人が良さそうに見えるけど、正体は裏で黒い組織と繋がっている」
など。
「素性」の使い方
「素性」を使うには、自分が誰かの「素性」について調べたい時や知りたい時などの能動的なことから、他人に知られたくない伏せておきたいなどの受動的なことを表現する時に使います。
また「素性」には、その人やものの生い立ちや境遇、家柄などに対して質が、《いい・悪い》と区別する場合もあります。
「素性」を使った例文
- 「素性」の例文1
- 「素性」の例文2
- 「素性」の例文3
- 「素性」の例文4
- 「素性」の例文5
「素性」の例文1
「そろそろ本当の素性を明かさないと、自分の首を絞めることになると思う。」
「素性」の例文2
「今すぐ素性調査して、現場に向かいましょう。」
「素性」の例文3
「娘が連れてきた人物の素性が、いまいちわからないので、交際を許す気は無い。」
「素性」の例文4
「彼は最初から素性を明確にして近寄ってきたので信頼してみようと思う。」
「素性」の例文5
「素性のわからない死体が見つかったみたいだけど、こんな事件が頻繁に続いている。」
「素性」を使った言葉を解釈
- 「素性を確認する」
- 「素性を調べる」
- 「素性を明かす」
- 「素性を伏せる」
- 「素性の知れない」
「素性を確認する」
「素性を確認する」とはどこの誰かわからない人物の生まれや育ち、個人情報などを集めたり調べたりして、本人に聞いたり、然るべき機関や施設の元で確かめることをいいます。
この場合の「確認」をするとは何となくその人物の事を知っていたり、あやふやな場合もあるので、全く知らない場合だけではありません。
わからない事をしっかりと明白にする事をいうので、素性に疑問がある時に使う表現になります。
「素性を調べる」
「素性を調べる」とは、全く分かっていない事からある程度分かっていること、一部分だけ分からないことなどを調べる事をいいます。
現状の個人情報や、出身や出生の事、経歴や交友関係など、分かる限り調べる事をいいます。
通常他人の素性を調べる事などは、よっぽどではない限りありませんし、一つ間違えば犯罪になってしまう可能性もあるので、調べるにもれっきとした理由や根拠が必要になるでしょう。
「素性を明かす」
「素性を明かす」とは、自分の個人情報や、生い立ち、過去の出来事や境遇、現在に至るまでを包み隠さず話すことをいいます。
この場合は、理由があってずっと秘密にしていたものを途中で「明かす」場合もあれば、最初から特段理由もないので普通に自己紹介として「素性を明かす」場合もあります。
どちらにしろ自分の事を明かすという事は信用や信頼を得られやすい状況になるという事なので、プラスの表現だといるでしよう。
ただ結果的にプラスになるかはまた話は別になります。
「素性を伏せる」
「素性を伏せる」とは何らかの理由で自分の個人情報や経歴などの自分にまつわる情報を他人に漏らさないように黙っておく事をいいます。
バレてしまう事で支障を来したり、マイナスな要因を引き寄せてしまう可能性がある時に使う表現になるので、ある意味何者なんだろうと逆に怪しまれている事もあるでしょう。
また、捜査や調査などで「伏せる」場合もあれば、悪事を働いたり犯罪に手を染めているため、素性を伏せないと生きていけない場合など様々なケースがあります。
「素性の知れない」
「素性の知れない」とは相手のデータや正体がわからないことをいいます。
例えば、氏名から年齢など何から何まで分からない場合もあれば、逆に一通りの事は分かっているけれど、実際には胡散臭さを感じていたりどこか信用できないところがあるときに使う言葉になります。
「素性の知れない」は「素性が知れない」ともいい、意味は同じになります。
個人情報がわからないだけであればともかく、表面的には色々と分かっていてもその実態が掴めない時や、架空の可能性があるなどのような犯罪に繋がるケースを表現する時にも使われます。
「素性」という言葉を使う時は、殆どがあまりいい印象がありません。
言葉自体にネガティブな要素や意味はないのですが、使われるシーンが事件や調査など何かと「不明」なものを探す時に使われる事が多い事と、個人情報を調べることなので無意識に抵抗感や倫理観がはたらいてしまいマイナスのイメージを抱いてしまうのでしょう。
また「身元」との使い方を区別する事で、よりきちっとした使い道がわかり、使い間違いも減ると思います。